帝京vs京都橘
Kumazemi Report | 2024-12-28 |
第103回全国高校サッカー選手権開幕戦 |
国立競技場(晴) |
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2年ぶりの全国高校サッカー選手権観戦です。帝京が15年ぶりに出場しますので、じっとしていられませんでした。メディアでは「古豪」と表現されていたりして、今ではそういう存在なのかとあらためて15年の月日を感じざるを得ませんでした。
15年前の第88回大会はルーテル学院に初戦敗退でした。そのルーテル学院は準々決勝まで進出していますので、この時のチームも相当の力があったと思います。
ただ、私世代つまり1980年代の高校サッカーは、まぎれもなく帝京の時代でした。東京の子供たちはみんな憧れていまして、私もペラーダスター履いてました。
その帝京の初戦の相手は京都橘です。第91回大会ではあの小屋松選手選手を擁して準優勝している強豪で、正直私は試合は五分五分とみていました。
大声援を受けてピッチに登場した久しぶり帝京は、特に緊張している様子もなく、自信を持ってこの試合に臨んでいるように見えました。
試合はすぐに動きます。開始5分、帝京が左CKのチャンスにファーサイドで待ち構えていたDFラビーニ未蘭選手がヘッドで突き刺し、帝京が先制します。立ち上がりはどちらかというと京都橘の方が優勢のように感じていましたが、帝京がワンチャンスをモノにしました。
それでもゲームは京都橘の方がアグレッシブで、帝京はロングボールを織り交ぜながら守備を固めて速攻を狙っているようでした。対する京都橘は攻撃的なラビーニ未蘭選手の裏のスペースを狙っていて、たびたびここからチャンスを演出していました。また、京都橘FW9番の伊藤選手はスピードとテクニックを合わせ持っていてそれでいて運動量も多く、帝京DFを慌てさせるすばらしい選手でした。
一方、帝京はディフェンスラインを高い位置に取り、京都橘の攻撃をオフサイドの網にかける落ち着いた守備を披露します。前半はこのような展開で、先制されたものの京都橘優勢で終了します。
ハーフタイムの選手交代はなく、同じメンバーで後半が始まります。京都橘の攻撃姿勢は後半アタマからも変わらずで、帝京にとってはやや苦しい展開になる中、後半10分、京都橘左CKのチャンスにショートコーナーからファーサイドへ、この折り返しをヘッドで押し込みます。同点かと思われましたが、ショートコーナーの際に帝京DF陣がスッとラインを上げたことで見事にオフサイドいに仕留めていました。帝京DF陣はよく鍛えられ、またよく相手を研究していますね。
後半12分には両軍ベンチが同時に動き、帝京は11番堀江選手に代えて9番宮本選手を、京都橘は25番谷田選手に代えて高橋選手を投入します。さらに帝京は後半14分に杉岡選手に代えて大屋選手を、永田選手に代えて加賀屋選手を投入します。
それでも京都橘は攻撃の手を緩めず、後半15分には豊富な運動量から京都橘9番伊藤選手が帝京DFラビーニ未蘭選手のアタックをかわして惜しいシュートを打つなど攻撃の手をゆるめません。
そして後半32分でした。京都橘はまたもや左CKからショートコーナーを選択、帝京DFもスっとDFラインを上げますが、今度は京都橘攻撃陣はラインをよく見て網に引っかからず、GKとDFの間の絶妙なところに供給されたボールにエース10番桐原選手がヘッドで合わせ、同点に追い付きます。こちらも徹底的に練習してきたのでしょうね。見事な同点弾でした。
ゲームの流れ的には激しく攻撃し続けて追いついた京都橘に追い風が吹くかと思いましたが、直後の後半34分、京都橘のビルドアップを帝京8番砂押選手が速いプレスで阻止してボールを奪取、そのまま前線へ放り込みますが、このボールに10番森田選手と9番宮本選手がすぐさま反応、守備から攻撃に切り替わったばかりで陣形が整ってなかった京都橘DF陣は帝京エースストライカー森田選手にシュートを打たせまいと3人がかりで止めに入ります。しかし3人引き付けた森田選手は冷静で、左にフリーでいた9番宮本選手にどうぞ決めてくださいと言わんばかりのパスを通し、これを宮本選手が落ち着いてゴール右に蹴り込み、帝京が勝ち越します。
同点もつかの間一瞬で勝ち越された京都橘も前掛かりになって攻め立てますが、後半39分に帝京は森田選手に代えて13番土屋選手を投入、3分のアディショナルタイムも守り切り、帝京が2対1で勝利しました。
帝京高校の選手と指導者の方々、保護者の皆さま、学校関係者の方々、OBの方々、カナリア軍団のファンの皆さま、おめでとうございます。
これはひょっとしたら行くところまで行くかもしれませんね!
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