Social Media

取材記事の検索ができます 高校名入れてみてください


ご協力お願いします

  • Quickvoter

    Q.見聞録を見た私は

    高校サッカー部員です
    クラブユースにいます
    中学生です
    部員の保護者です
    サッカー指導者です
    高校サッカーファン!
    女子マネです


    -view results-

    by pentacom.jp

ユニオンスポーツ

【特別掲載】第101回全国高校サッカー選手権大会決勝フォト

  • 決勝戦のスコア
    インテンシティとコンパクトネス。Japan's Wayを示してくれました。

kumazemi's favorite players new era

  • 岡山学芸館19番木下選手
    ポストコロナ2022から私がこの目で見た素敵な選手をご紹介いたします。

kumazemi's favorite players 2018

  • 帝京10番の選手
    2018年度の私が勝手に好きになった選手をあげていきます。

kumazemi's favorite players 2012

  • 修徳の14番
    1年のブランクに再開すべきか悩みましたが、やっぱりやります。

kumazemi's favorite players 2010

  • 明治学院の8番
    2010年、この企画も4期目に入りました。少しずつでも続けます。

kumazemi's favorite players 2009

  • 修徳11番宇都宮選手
    2009年私が将来性があってイケてて面白いと思った選手たちです。

kumazemi's favorite players 2008

  • 実践学園8番
    2008年は仕事の関係であまり取材に行けなかったです。

kumazemi's favorite players 2007

  • 繁澤選手(都三鷹)
    2007年、新人戦からインターハイ、選手権とずっと追いかけました。

kumazemi's favorite players 2006

  • 久留米20野村選手
    2006年夏から冬、私がグラウンドで出会えたすばらしい選手たちです。

【特別掲載】第85回全国高校サッカー選手権大会決勝フォト

  • 応援席に挨拶する盛商イレブン
    2007年1月8日の感動劇です。応援マネージャーはガッキーでした。

【特別掲載】第86回全国高校サッカー選手権大会決勝フォト

  • 終了のホイッスル
    流経大柏は半端じゃなかったです。大前選手あっぱれ。

Football Photo

  • 都城東8番の選手(2013年関東大会予選)
    私が撮影した高校サッカー写真集です。favorite playersも入ってます。

My Relaxation

  • お盆の駒沢公園
    心の趣くままに撮りとめたフォトブックです。息抜きしましょう。

Sanctuary

  • 新国立競技場
    数々の激闘が繰り広げられてきたみんなの思い出の場所です。

アクセスランキング

Powered by Six Apart
Member since 12/2006

2023年5月 5日 (金)

修徳vs実践学園

Kumazemi Report 2023-05-05
関東大会東京都大会決勝戦
駒沢第二球技場(晴)
修徳   vs   実践学園
2
1 前半 0
1 後半 1
1

真夏を思わせる暑さの中、久しぶりに駒沢第二球技場に来ました。2023年度関東大会東京予選決勝です。

プリンスリーグ参加校を除いた第101回全国高校サッカー選手権大会2次予選ベスト16のチームと令和4年度(2022年度)新人選手権大会の各地区上位2チームの30校で開催された大会です。

ここまでの4試合、18得点無失点で勝ち上がってきた修徳と駿台学園、都東久留米総合、東海大高輪台といった強豪を倒して勝ち上がってきました。

試合は、開始直後から修徳が押し気味に進め、実践学園がしぶとく守ってカウンターを狙うという展開が続きます。この実践学園のカウンターは鋭く、決定機につながりそうな場面もありましたが、さすがここまで無失点の修徳、そう簡単にはシュートを打たせません。

Img_6806_2

修徳はボール保持者への速いアプローチでパスコースを限定、そこにきっちりセカンドディフェンダーがアタックしてボールを奪っていきます。試合前、修徳は3m×3mくらいのグリッドでの3対1の鳥かごをずーっとやってましたが、なるほどです。

すると前半14分、修徳は実践学園陣内バイタルエリア付近で9番の選手が相手ボールを奪い、これを右に展開、混戦からゴール前に流れてきたボールを難なく押し込んで先制します。

ここからさらに実践学園は苦しい流れになり、33分にゲットした右コーナーキックも狙いすぎてミスキックしてしまうなど、完全な修徳の流れで前半が終了します。

それにしても修徳のFW9番の選手はすごいですね。運動量が多いわけではないのですが、打点の高井ヘディングにタテへのスピード、的確なポストプレーと、高校生の中に1人プロが混ざっている感じです。

Img_6831

後半に入っても主導権は修徳で、6番の選手の落ちない運動量と9番の陰に隠れて忍者のように決定機を狙う11番の選手が、実践学園相手に余裕をも感じさせるプレーを続けます。

Img_6830

そして後半6分、右サイドタテ一本にオフサイドぎりぎりから抜け出した9番の選手がそのままスピードに乗ってゴール右斜め45度からシュートを決め、2対0となります。

それでもあきらめずに食らいついていく実践学園は、失点してから3分後に修徳選手のハンドからPKを得ます。しかし、これを決めることができず、流れを引き戻すことができません。

失点を免れた修徳はさらに勢いを増し、ゲームを支配していきます。

しかし、後半25分に修徳が得た左約20mくらいのFK後のプレーでマイボールにした実践学園は左サイドから速攻を仕掛け、そこから逆サイドの右に展開、修徳DF陣を揺さぶってゴール前で混戦を作り出し、ここから流し込んで1点返します。ここでの修徳の守備ですが、やや油断した感じがしました。

これで流れが一変、修徳は防戦に追われます。そして流れを掴んだ実践学園は立て続けに選手を交代、7~8分の間に4人の選手を送り込んで、1点もぎ取りに行きます。

それでも、久しぶりのタイトル奪取に燃える修徳はこの実践学園の怒涛の攻撃を防ぎ切り、2対1で勝利、優勝しました。

今年の関東大会は東京で開催されるようです。武南も出てくるようですし、楽しみですね。

Flying_gutsman_new_2

2023年1月 9日 (月)

岡山学芸館vs東山

Kumazemi Report 2023-01-09
第101回全国高校サッカー選手権決勝
国立競技場(晴)
岡山学芸館   vs   東山
3
1 前半 1
2 後半 0
1

第101回全国高校サッカー選手権決勝です。両校ともここまで1回戦から5試合勝ち上がってきたノーシード同士の戦いです。

岡山学芸館のキックオフで始まったこのゲーム、序盤は双方相手の出方を探るような敵陣への蹴り合いで始まります。浮いたボールの処理をし合った前半5分、東山がロングスローから10番阪田選手が最初のシュートを打ちます。岡山学芸館は、これまでどおり相手ボール保持者には果敢にアタック、持ち前の素早い寄せで東山の前への仕掛けを封じます。

すると前半16分、東山は10番阪田選手を起点に右に展開、そこから低くて速いクロスを入れまてチャンスになりますが、ゴールまで合わず得点には至りません。

逆に岡山学芸館は、中盤でボールを奪うと6番田口選手が右に少し流れてフリーで待っていた9番今井選手へパスを通します。受けた今井選手は前方の大きなスペースに持ち込み、ゴールに向かってドリブルを仕掛けます。1対1となった東山GK佐藤選手がシュートストップに出てきたところをクロスを選択、低く放たれたシュート気味のボールは、無情にもGKが抜かれてガラ空きになっていたゴールマウスを守るべく必死に戻った東山4番キャプテン新谷選手の足に引っかかってしまい、オウンゴールとなってしまいます。

Photo

これは責められません。今井選手の蹴り込んだタイミングとボールの質が生んだゴールです。それにしても岡山学芸館は神がかってます。ここまで東山にボールを保持される時間が長く、波状攻撃くらいながら押されていたところのワンチャンスを得点に結びつけました。

近代サッカーでは、システム論や戦術論が高度に発展し、高いインテリジェンスが要求されることに間違いないのですが、これもボール保持者を追い掛け回す、奪われたら奪い返す、抜かれたらカバーに入る、結局これを11人全員が90分やり切れることが前提での話ですね。

先制された東山ですが、前半終了間際の44分でした。自陣から6番仲里選手が左に流れたFW14番北村選手にロングフィード、そこで1対1を仕掛けてペナルティエリアに侵入、そこで後ろから走り込んできた7番真田選手へパス、走り込みに気づいた岡山学芸館10番山田選手が必死にスライディングをかけますが、これを間一髪交わしてダイレクトでゴール右上に蹴り込み同点に追い付きます。これはすごいシュートでした。直後にアタックに行った山田選手が大の字になってしばらく起き上がれなかった気持ちもよくわかります。

前半は東山優勢の中、1対1の同点で折り返します。

双方ハーフタイムでの選手交代はなく、後半が始まります。最初にチャンスを掴んだのは岡山学芸館で、後半5分に右CKを得ますが、これはショートコーナーを選択するも不発に終わります。

そして前半7分でした。東山クリアボールを中央で拾った岡山学芸館10番山田選手が左サイドの6番田口選手にパスを通します。受けた田口選手は中に行くと見せかけて後ろから上がってきた5番中尾選手に流します。完全にフリーとなった中尾選手は絶妙なクロスを供給、後ろからひょろひょろっと上がってきた7番木村選手がジャンピングヘッド、これがズバッと突き刺さり、岡山学芸館が勝ち越します。東山はDFの数は揃っていたのですが、捕まえきれませんでした。特に東山6番仲里選手はファーサイドをケアしていたので木村選手に寄せきれませんでした。これも6番田口選手の中に行くと見せかけたプレーと猛然とオーバーラップした5番中尾選手の連携プレーががすべてだったと思います。

Photo_2

追いかける東山は後半14分、敵陣右サイドで14番北村選手がボールを奪い返して起点になり、深いところに持ち込んだ10番阪田選手が絶妙なマイナスのボールを供給、これを7番真田選手がダイレクトで打つも大きく外れてしまいます。これは決定的チャンスでした。前半あれだけの難しいシュートを決めた真田選手です、いつもだったら普通に決めていたのでしょうが、この決勝大舞台でしかも1点を追う立場、無意識に力が入ってしまったのではないでしょうか。

この直後の後半16分、11番田邊選手に代わって19番木下選手が入ります。いつものパターンです。一方、追う立場の東山もペースは渡さず、じわじわ岡山学芸館の堅固な守備の崩しにかかります。

ここで東山ベンチが動きます。13番清水選手に代えて9番大谷選手を投入します。すると、後半29分でした。ルーズボールの奪い合いから7番真田選手が左タッチライン際から見事なクロスを上げます。ここに10番阪田選手がフリーで走り込んで、ドンピシャでヘディングシュート、しかしボールはクロスバーを直撃、場内がどよめきます。このあたり、岡山学芸館には運も味方していたように思えました。

ピンチを脱した岡山学芸館ですが、さすがに疲れが出てきたのでしょう、10番山田選手が足をつってしまいます。対する東山は、後半37分になんと10番阪田選手に代えて30番平尾選手を、15番豊嶋選手に代えて16番中野選手を投入、FWの枚数増やして総攻撃を仕掛けます。

しかし、後半39分でした。逃げる岡山学芸館は右サイドから6番田口選手がロングスローでボールをペナルティエリアまで投げ込むと、予測した着地点では双方誰もボールを処理できず、これが木村選手の前にこぼれてきます。木村選手は迷うことなく右足でボレー、ボールは右サイドネットに流れ込み、決定的な3点目をゲットします。東山は14番北村選手が木村選手をマークしていたのですが、まさあかのこぼれに一瞬木村選手をフリーにしてしまいました。

Img_6761

それにしてもです。本当、勝ち上がるにつれて岡山学芸館の神がかり度は増していったように思えました。もうこれは理屈では説明できません。言えるとしたら、休まずあきらめずで、走って、アタックして、カバーして、をやり続けた、その延長線上に3点が生まれたということなのでしょうか。

この後、東山は2番石井選手に代えて19番保坂選手を、岡山学芸館は6番田口選手に代えて14番田村選手を投入します。そして場内放送で今日の来場者数が50,868人とアナウンスがありました。高校サッカー人気恐るべしです。

そして、アディショナルタイムは3分。あきらめない東山が攻め込むも、岡山学芸館は堅守で対抗、スコアは動かずこのまま3対1で岡山学芸館が勝利、初優勝を成し遂げました。

Photo_4

岡山学芸館の選手と関係者、保護者の皆さま、優勝おめでとうございます。私は國學院久我山のカードから観戦日程を組んでチケットを買ったので、運よく岡山学芸館の試合を3試合も観ることができました。凄まじい走力に果敢なアタックとカバーリング、思い切りのいいシュート、あきらめない姿勢、本当にチャンピオンに相応しいチームです。感動しました。皆さんのプレーをまた上のカテゴリで観たいです。

Flying_gutsman_new

2023年1月 7日 (土)

岡山学芸館vs神村学園

Kumazemi Report 2023-01-07
第101回全国高校サッカー選手権準決勝
国立競技場(晴)
岡山学芸館   vs   神村学園
3
1 前半 1
2 後半 2
3
4 PK 1

すごい試合になりました。

開始早々から両軍アグレッシブに戦う姿勢を見せ、バチバチな感じで始まります。両チームとも寄せも速いし、球際も強く、なにより運動量も多いので観ていてとても興奮するゲームとなります。

流れ的にはやや神村学園が優位に進めていたように思いますが、岡山学芸館はとにかく全員で守って全員で攻めると言ってもいいくらい、あきらめずに動き回ります。

このような展開の中、前半6分でした。岡山学芸館GKの長いフィードからマイボールにした後に11番田邊選手が左に展開、受けた8番❝岡山のサビオラ❞岡本選手が低くて速いクロスを供給、後ろから走り込んできた6番田口選手がダイレクトシュートはミスするも、その後落ち着いて蹴り込み、岡山学芸館が先制します。神村学園はDFの数は揃っていたのですが、田口選手を捕まえることができませんでした。

追う立場になった神村学園ですが、序盤ということもあり、そう慌てることなく攻撃を続けます。

そして、神村学園の絶対的エースがさすがの仕事をします。前半38分でした。岡山学芸館が自陣から前へボールを運ぼうとするところで神村学園15番笠置選手がボールを奪取して14番大迫選手へ、大迫選手はエース福田選手へ縦パス、これを福田選手がポストプレーで左へ流すと、受けた23番金城選手が岡山DFの寄せが甘かったところで躊躇なくミドルを打ちます。低い弾道のシュートは岡山学芸館GK平塚選手が押さえきれず弾いたところに福田選手が詰めて蹴り込み、神村学園が追い付きます。本当、福田選手はハンターですね、さすがです。ゲームは、このまま前半1対1で折り返し、後半勝負となります。

エースの同点弾で勢いづいた神村学園は、後半も開始直後から優勢に進めます。この神村学園押せ押せの展開の中、前半終了間際に9番積選手に代わって入った8番高橋選手がカットインを試みたところで岡山学芸館がたまらずファウル、ゴール正面いい位置でFKを得ます。このチャンス、キッカー14番大迫選手の左足から放たれたボールが岡山学芸館の壁に当たってコースが変わってゴールマウスに吸い込まれ、ついに神村学園が逆転します。後半13分でした。

Img_6581

流れ的にこれは岡山学芸館キツいかなと思ったのですが、九州の横綱相手にリードされても運動量が減ることはないですし、球際の強くいくプレーも速い寄せもやり続けます。とにかくあきらめないのです。すると、後半17分でした。神村学園陣内左サイドから10番山田選手が深くえぐって中へ折り返すと、DFに寄せられながらも9番今井選手が反転してシュート、これが決まって岡山学芸館があっという間に追いつきます。

だんだん準決勝第一試合が壮絶な戦いの様相を呈してきます。

追いつかれた神村学園ですが、やはり絶対的エースがいるからでしょうか、気落ちする様子はありません。すると、24分に神村学園16番吉永選手の強烈なミドルから右CKのチャンスを得ます。ここでもキッカーは14番大迫選手。その左足から正確に蹴り出されたボールに20番中江選手がドンピシャのヘッドを突き刺し、再び突き放します。

ここで岡山学芸館ベンチが動き、11番田邊選手に代えて19番木下選手を投入します。それにしても本当に岡山学芸館の選手たちのスタミナはすごいです。運動量が落ちません。いったいどういうトレーニングをしているのでしょうか。

ゲームはこれで終わりません。後半27分、左サイドを抜け出た岡山学芸館9番今井選手へボールが渡り、そのままドリブルで神村学園DF二人を引き付けたところで中央にいた8番❝岡山のサビオラ❞岡本選手にパス、しかし岡本選手がファーストタッチをミスってゴールとは逆方向に浮かせてしまい(インテンショナルなプレーだったらごめんなさい)ますが、これを利用して左に動き、DFが揃ってるにもかかわらず左足一閃、これが見事に突き刺さり、またもや岡山学芸館が追い付きます。

誰がこのような展開を予測したでしょうか。繰り返しになりますが、岡山学芸館の選手のスタミナと精神力はすごいです。

ここからの残り15分は文字通り死闘でした。ゲームはこのままどちらも勝ち越せないまま終了、PK戦になります。延長戦あってもいいのでは・・・とか思いました。正直引き分け再試合でも・・・

PK戦の方は先攻岡山学芸館が4対1とし、決勝に駒を進めました。

岡山学芸館の強さは本物です。

Img_6619

Flying_gutsman_new

2023年1月 2日 (月)

岡山学芸館vs國學院久我山

Kumazemi Report 2023-01-02
第101回全国高校サッカー選手権3回戦
駒沢陸上競技場(曇)
國學院久我山   vs   岡山学芸館
0
0 前半 0
0 後半 0
0
3 PK 5

2023年1月2日駒沢陸上競技場、選手権3回戦第2試合です。

本大会初戦だった大晦日は前半に先制される展開ながら、後半すぐに追いついて突き放した久我山が、インターハイ8強の岡山学芸館との3回戦に臨みました。

大晦日に岡山学芸館の対鹿島学園戦も後半見たのですが、鹿島学園相手に3点取る相当のレベルのチームで、私的にはダークホース的存在とみていました。

久我山のキックオフで始まったこのゲームですが、久我山の出足が速く、この試合にかける気合を感じる立ち上がりでした。対する岡山学芸館は、高い技術力を持って中盤でハードワークをこなし、久我山のパスサッカーの封じ込めにかかります。

Img_6505

押し気味に進める久我山も、時おりロングボールを織り交ぜるなど攻撃に工夫を凝らしますが、なかなか決定機を作れず、双方決め手を欠いたまま膠着状態のような感じになります。

岡山学芸館は久我山のお株を奪うようなワンタッチプレーを繰り出したかと思えば、猛然とドリブル突破を仕掛けたりと、インターハイ8強どおりの実力を発揮します。

Img_6492_2

前半は、このままスコアレスで終わり、後半勝負の展開となります。

両チームともハーフタイムでの選手交代はナシで始まった後半開始直後、久我山10番塩貝選手の仕掛けから右コーナーキックを得ます。14番近藤選手からファーサイドに放り込まれたボールに久我山9番中山選手が技ありヘディングで合わせますが、惜しくもポストに阻まれて得点には至りません。一方、岡山学芸館としては後半立ち上がりで少しヒヤッとする場面でした。

ベンチが最初に動いたのは岡山学芸館でした。6分に6番田口選手に代えて14番田村選手を投入します。するとこの5分後の11分にこの度は久我山が近大和歌山戦同様に6番山脇選手に代えて13番保土原選手を投入します。

しかし、中盤のおける双方の激しいチェックでゲームはなかなか動きません。

今度は久我山ベンチが21分に先に2枚目のカードを切ってきます。11番の八瀬尾選手に代えて19番金山選手を投入します。そしてラスト10分となったあたりから久我山10番塩貝選手の強引な突破を繰り出すなど、我山の攻撃が激しくなります。

32分には岡山学芸館のミスから中央ゴール前で13番保土原選手がフリーで決定的チャンスを得ますが、シュートは無情にも枠から外れてしまいました。

久我山は34分に13番保土原選手に代えて23番山田選手を投入、最後の最後まで1点を取りに行きますが、ゴールは遠く、このままゲームは終了、運命のPK戦となりました。

PK戦は、5人全員が決め切った岡山学芸館が5対3で國學院久我山を退け、ベスト8に駒を進めました。

それにしても岡山学芸館は強いです。岡山県予選は危なげなく勝ち上がりながらも、本大会では1点差でしぶとく2試合勝ち抜き、3回戦で強敵をPKで下しての8強です。台風の目になりそうな予感がしてきました。

Flying_gutsman_new_2

佐野日大vs履正社

Kumazemi Report 2023-01-02
第101回全国高校サッカー選手権3回戦
駒沢陸上競技場(晴)
佐野日大   vs   履正社
1
0 前半 0
1 後半 1
1
5 PK 4

選手権3回戦@駒沢陸上競技場です。初戦で後半アディショナルタイムでの劇的弾で初戦を突破した佐野日大とプレミアウェストで戦ってきた強豪履正社の戦いです。

2回戦で盛岡商業を6対0で撃破した履正社の攻撃力を佐野日大がどう凌いで接戦に持ち込むか、ここが観戦のポイントでした。

佐野日大は3,4,5,6番の選手で構成するDFラインに、攻め込まれそうな局面では7番吉岡選手が最終ラインまで降りてくる変則的な5-3-2のフォーメーションで履正社の攻撃を封じる作戦です。

対する履正社は、高いボール支配率から10番名願選手を起点にエースストライカー9番古田選手でフィニッシュに持ち込む作戦です。

Img_6458

しかし、さすがの履正社も、この佐野日大の変則5-4-1&マンマークスタイルに苦しみ、なかなかこじ開けることができず決定機を作れません。ボールは持てるのですが、なかなかフィニッシュに持ち込めないという少しストレスのかかる展開になります。

佐野日大も、押し込まれても簡単に陣形が崩れませんし、マークがずれたり捕まえ損寝たりすることが少なく、相当守備が鍛えられているのがわかります。ここのところ矢板中央が栃木の覇権を握ってきた中、今回6年ぶりに選手権出場を果たした理由は堅守にあったのではないでしょうか。

このように履正社がゲームを支配するものの佐野日大の堅守が効いて前半スコアレスで折り返します。

ハーフタイムで両校1人ずつ選手交代をして始まった後半開始直後でした。佐野日大が敵陣左サイドで得たスローインでロングスローを選択、ゴール前にまで投げ込んだところで混戦となり、こぼれたところを5番青木選手が蹴り込み、押されていた佐野日大が先制します。

Img_6463

ここまで危ない場面はほとんどなかった履正社が、ワンチャンスで失点してしまい、追いかける展開となります。

それでもボールを保持する時間が長い履正社が優位に進め、後半から入った16番森田選手が徐々に効き始めます。右にワイドに開いて、チャンスと見れば仕掛け、難しければ中央に折り返して逆サイド展開の起点になり、佐野日大のディフェンスラインを揺さぶります。

後半12分、リードする佐野日大ベンチが動き、10番大久保選手に代えて23番福田選手を投入します。残り30分を切って中盤を1枚厚くする判断だったかと想像します。

しかし、後半19分でした。ワイドに構える履正社16番森田選手が右サイドで仕掛けるも無理せず中央へ、ここから左サイド10番名願選手へボールが渡り、受けた名願選手がタテへ突破、佐野日大DF振り切って角度のないところから右足一閃、ついに履正社が同点に追いつきます。やはりここ一番、頼れるエースが起死回生のプレーをやり切りました。

ここから履正社が押せ押せになります。前半あまり強引なプレーはなかった感がありましたが、ドリブルで仕掛ける場面が多くなり、攻撃に厚みが出てきます。守る時間が長く続く追いつかれた佐野日大ですが、気落ちすることなく集中して守ります。

ここで後半35分、佐野日大が後半から投入した9番中埜選手に代えて2番長身の緒方選手を投入、5-4-1の布陣で守り切る体制を整えます。

ゲームは最後まで履正社が支配しましたが、2点目を取って突き放すことができずにこのまま1対1で終了、ベスト8をかけた戦いはPK戦に委ねられます。

履正社先攻で始まったPK戦は、5人全員がきっちり決めた佐野日大が5対4で押し切り、佐野日大のベスト8進出が決まりました。

先に行われたワールドカップ、勝てばベスト8の決勝トーナメント1回戦で日本がクロアチアに先制しながら追いつかれてPKで敗れたのは記憶に新しいですが、トーナメントである高校選手権でもこのベスト8をかけた3回戦の戦い方が最も難しいのではないかと思いました。決勝戦以外は延長戦なしでのPK決着がレギュレーションとなっている以上、格上相手に守りに守ってワンチャンス狙う戦術は王道であります。今日の佐野日大はこれがばっちりハマりました(といってもこれを80分やり切るのにも相当の実力が必要なことは言うまでもありません)。

前橋育英は言うまでもなく、矢板中央しかり、北関東のチームはしぶとく勝負強いですね。あっぱれです。

Img_6460

Flying_gutsman_new

2023年1月 1日 (日)

國學院久我山vs近大和歌山

Kumazemi Report 2022-12-31
第101回全国高校サッカー選手権2回戦
駒沢陸上競技場(晴)
國學院久我山   vs   近大和歌山
3
0 前半 1
3 後半 0
1

2022年大晦日、久しぶりの生観戦で駒沢陸上競技場に来ました。天気も良く、それほど寒くもなくて絶好の選手権観戦日和でした。そして、チョイスしたカードはもちろん「美しく勝て!」國學院久我山の試合です。

Img_6317_3

今年の久我山は東京予選の準決勝で、インターハイ準優勝の帝京を破っての出場ですので、本大会でも上位進出を期待されていることは間違いありません。その初戦が今日の近大和歌山戦です。近大代和歌山は2年連続の出場で、セレッソ大阪の和歌山ジュニアユース出身選手をずらり揃えた強豪です。4-3-3で10番塩貝選手を中心に持ち前の高い技術で仕掛ける久我山に対して、守勢の際には最終ラインに5枚並べ、塩貝選手を複数でチェックして絶対にゴール前でフリーにさせず、ディフェンシブに戦いながらワンチャンスを狙いの近大和歌山という感じで始まりました。

私的に久我山には必ず疲れ知らずのダイナモがいるイメージなのですが、今回のチームでは6番の山脇選手ですね。間違いないです。

Img_6348

しかし、ゲームは予想外の展開になります。3分過ぎ、久我山は9番選手の左サイドからの仕掛けからチャンスを作った直後、近大和歌山GK奥選手の正確な左サイドへのフィードから起点を作り、ここで粘り強くボールを保持しながら7番尾藤選手へつなぎ、エース10番の木津選手へラストパス、木津選手は久我山DFに囲まれながらも強引にシュート、これはDFに阻まれますが、そのボールが右サイドへ流れていきます。ここに猛然とフリーでオーバーラップしてきた3番DF長瀬選手が一瞬の迷いもなくシュート、体を投げ出して止めに入った久我山7番岡井選手にあたってコースが変わってゴールに突き刺さり、近大和歌山が先制します。止めに入った岡井選手は、近大和歌山10番木津選手のシュートのこぼれに詰めていた6番神田選手に対応した分、ほんの僅か寄せるのが遅くなってしまいました。ただ、岡井選手の体にあたらなくても左のサイドネットに突き刺さっていたと思います。それくらい思い切りののいい見事なシュートでした。

これで開始早々追う立場になった久我山ですが、ボールは圧倒的に保持するものの近大和歌山の堅い守りをなかなか崩せず、9番中山選手が必死に剥がしてチャンスを作ろうとしますが、塩貝選手もDFに囲まれて決定機を生み出せず、このまま久我山1点ビハインドで前半が終了します。今日は社会人1年目の息子と来たのですが、前半彼は私の横で何度も「久我山、上手いなー」と独り言を呟いていました。

両校ハーフタイムでの選手交代はなく、後半が始まります。直後から久我山が押し込みますが、近大和歌山も集中切らさず跳ね返してマイボールにしてビルドアップを試みます。しかし、後半2分でした。近大和歌山が右サイドから守から攻の切り替えに入ろうとしたところを久我山がボールを奪取、そのまま左サイドから9番中山選手がドリブルで切り込んでゴール前へ、近大和歌山DF3枚が中山君ウォッチャーになったところを10番塩貝選手がフリーでファーサイド逃げ、ここにまんまとボールが流れてきて難なく押し込み同点に追いつきます。塩貝選手がベンゼマになった瞬間でした。

後半の久我山は出足がものすごく速く、特にミドルゾーンのアウトサイドではあっという間に数的優位作って囲い込んで奪い、そのままサイドからアタックかける感じです。近大和歌山は最終ラインで跳ね返せていたので、ビルドアップ途中、自陣内で立て続けにボールを奪われたのは痛かったです。前半は真ん中であまり左右に動き回らずにターゲットに徹していた感じの塩貝選手でしたが、後半はけっこうサイドに流れたりして動き変えてきた感じがしました。

そして、同点ゴールからわずか2分後、今度は6番山脇選手から右サイドへ展開、受けた八瀬尾選手がゴール左ポスト付近へクロスを上げます。近大和歌山GK奥選手がパンチングに出たところ久我山の選手と近大和歌山DFと交錯、ボールが無情にもフリーになっていた塩貝選手と8番高橋選手のところへふわりと上がり、これを高橋選手がボレーで蹴り込み、久我山が逆転します。ここでも近大和歌山DFの選手が、塩貝選手と高橋選手をゴール側からウォッチすることができず、高橋選手に浮き球を正確に処理する時間を与えてしまいました。集中が切れていたことはないと思いますが、1点目も2点目も選手を捕まえ切れてなかったところにボールが出てしまい、失点する形になってしまいました。

追う立場になった近大和歌山は、25分に尾藤選手に代えて14番木村選手を投入、30分には5番湯川選手に代えて野村選手を投入して反撃に出ます。しかし、なかなか決定的チャンスを作れない中、後半39分、逆に久我山は中盤のパス交換から10番塩貝選手へ縦パス、ここでポストとなって左へ展開、ペナルティエリア左に流れたボールに8番高橋選手が追い付いたところでGK奥選手が痛恨のファウル、PKとなってしまいます。これを久我山8番高橋選手がきっちり決めて万事休すとなりました。

Img_6407_2

初戦は難しいとはよく言いますが、開始早々先制されて前半ビハインドで折り返したものの、後半きっちり修正すべきところは修正して逆転するところはさすがです。技術の高さに裏打ちされた華麗なパスサッカーのイメージが強い久我山ですが、選手全員球際が激しくて強く、奪われたら奪い返すプレーを徹底して繰り返すチームです。上位進出に期待したいと思います

Flying_gutsman_new_2