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2013年11月22日 (金)

國學院久我山vs駒澤大学高

Kumazemi Report 2013-11-16
第92回全国選手権東京Bブロック決勝
味の素フィールド西が丘(晴)
國學院久我山   vs   駒澤大学高
4
2 前半 0
2 後半 0
0

Aブロック決勝の興奮冷めやらぬ中、Bブロックの決勝が行われます。全国への切符をかけた最後の戦いは駒澤大学高校と國學院久我山となりました。インターハイ準々決勝で一度マッチアップしており、その時は久我山が1-0と勝利をしています。

準決勝で帝京をPK戦の末破り決勝まで勝ちあがってきた駒澤は、決して派手ではありませんが、対人に強いDF陣やスピードあふれる前線の選手がどこまで久我山を追い詰めることが出来るか、一方、久我山は久我山サッカー史の中でも攻守ともにバランスが整ったチームの仕上がりで魅了するサッカーに加え、「強い」サッカーで駒澤のゴールのカギをどうこじ開けるかが注目の一戦となりました。

序盤、駒澤は久我山のポゼッションサッカーを封じるために前線からのハイプレッシャーをかけ球際の激しさはもちろんのこと、特に中盤14番小田君、7番渡辺君に良い形でボールが入らないよう、この2人に対して激しく寄せていきます。しかし、この試合で異彩を放った11番松村君が躍動します。

1

前半13分でした、駒澤DFのクリアボールをワントラップするとそのままペナルティーエリア付近から思いっきり右足を不振りぬきます。ドライブ回転したシュートがゴールに突き刺さり1-0とします。ある意味らしくない豪快なゴール、これこそが今年の久我山を象徴しているといっても良いかもしれません。華麗なパスワークから人とボールが流れるように連動していくサッカーに加え、大胆さや強引さが際立ちます。この1点で完全にペースを握った久我山は26分にも右サイドからのセンタリングをニアサイドで11番松村君がゴールを決め2-0とします。

後半、駒澤は攻めへ転じねばならい状況から9番の選手と投入し、前半序盤同様に圧力をかけていきます。後半10分過ぎからロングボールやサイドからの突破を試み幾度となくチャンスを演出します。14分にはスローインから6番の藤田君がヘディングでゴールを狙いますが久我山GKに阻まれてしまいます。後半20分まで駒澤の迫力ある猛攻を何とか無失点で防ぐと後半23分でした、CKからまたも11番松村君がニアサイドでヘディングをあわせ3-0と突き放します。ここから更にギアを入れたのは久我山キャプテンの7番渡辺君でした。

2

特筆すべきは、前への推進力です。一般的には後ろから来たボールは足元におさめて、相手を背負ってパスorドリブルという選択肢になるところを彼は「受けながらかわす」技術でプレーが途切れないのです。パスを受ける前のスペースの確認、体の向き、ファーストタッチの位置が瞬時に判断できてこそのプレーは相当なものだと感じました。また、トップスピードに入った時でも体の軸がブレないためスピードを緩めることなく左右へのボディフェイントで一瞬にして相手を置き去りにしてしまいます。後半33分にはペナルティエリア内でDF2枚をかわすと自らのゴールで勝負を決定づけ全国への切符を手にしました。

久我山は攻撃陣が目立ちがちですが、守備陣の安定も目を見張りました。プレーの予測、間合い、タイミングに優れており、駒澤10番大川君を中心とするアタッカー陣を完璧に抑えていました。特に左サイド3番加藤君は大川君と対峙することが多かったと思いますが、試合終盤においても走力が落ちることなく安定したプレーを見せてくれました。また、チーム全体としても守備意識の高さ、とくに相手ボールになった際の追い込み方やスペースの消し方が整理されており、この試合、駒澤は窮屈な戦い方を余儀なくされました。

インターハイに続けて選手権の切符を手にした久我山、インターハイではベスト16で悔しい思いをしただけに、今大会では是非頂点を目指して頑張ってもらいたいと思います。

開幕戦からの登場となった久我山は熊本代表の熊本国府との対戦が決定しました。東京サッカーの復権を期待しています。

最後に駒澤の応援席を掲載いたします。これはすごいです。

3

取材:TEAM kumazemi

2013年11月20日 (水)

修徳vs成立学園

Kumazemi Report 2013-11-16
第92回全国選手権東京Aブロック決勝
味の素フィールド西が丘(晴)
修徳   vs   成立学園
4
1 前半 0
2 後半 3
0 延前 0
1 延後 0
3

天候も例年になく素晴らしく、雲一つない青空のもといよいよ今年の選手権都大会も決勝を残すのみとなりました。決勝にはA・Bブロックともに競合私立4校が残っていることもあり、会場には開門前からチケットを求める長蛇の列が見られました。1試合目開始時点でチケット完売とのこと、それだけ注目の決勝戦であることがうかがい知れます。

さて、Aブロック決勝は成立学園と修徳高校のビッグマッチが実現しました。成立は細かいパス回しから前線が連動してスペースを生み出し、その空いたスペースを畳み掛けるように有効活用するサッカー、対する修徳は6番久保君、8番池田君の両ボランチを軸に相手攻撃の芽を早め早めに摘んでいくプレッシングサッカー、ともにスタイルの違うサッカーを得意とします。

互いに決勝までの道のりは決して楽なものではなく、この試合の勝敗を分けるのは体力・技術を超えた精神力や運をも呼び込むことが重要になることは容易に想像できました。

試合開始直後から予想通り成立のポゼッションサッカーが目を見張ります。細かいパスを何本も経由し、DFラインの4番、5番からのクサビが入ると一気に攻撃陣がスピードアップするあたりの迫力、また、DFラインからのクサビを10番浅野君が受ける際に、その空いたスペースに8番や7番、6番の選手がスイッチングするあたりの戦術は修徳DFの的を絞らせずマークのズレを生じさせます。更に成立11番の中村君は大柄な選手ながら、準決勝同様に足元の技術・縦へのスピードで左サイドを切り裂く突破を何度も仕掛けチャンスメイクします。

一方修徳は、守備に回る時間が多く、サイドアタッカー7番佐藤君・11番小野寺君も低い位置でしかボールが持てず得意のカウンターも単発に終わってしまいます。

しかし、修徳はこの状況を一人の選手が打破します。前半30分に左サイドの5番から10番にパスが出ると、このパスをスルー、9番がワンツーで返すと10番は細かい足裏でのドリブルからエリアに侵入したかと思った瞬間につま先でのシュートを放ちます。密集したエリア内でさらにタイミングをずらされた成立GKも必死でセーブしようとしますが、ボールはするりとGKの手を抜け左隅ゴールネットを揺らし先制点を奪取します。

1

このプレー、10番田上君の状況判断、瞬時のアイデア、それを具現化した技術、またそれらを共有した周りの選手が生み出したスーパープレーでした。前半のワンチャンスをものにした修徳はさすがです。

後半、まずチャンスを迎えたのは修徳でした。8分に7番佐藤君が右サイドから中央に空いたスペースへ切り込むと前線で待ち構えていた11番にスルーパス、得意の左足からゴールが生まれます。

しかし、ここからでした。筋書きのないドラマとはまさにこのこと、誰もが予想だにしないゲーム展開が待っていました。

後のない成立は前線7番に代えて2年生の上田君を投入します。上田君の左足の精度は折り紙つき、この試合を動かします。後半18分にゴールラインぎりぎりのところに流れたボールをダイレクトでセンタリングを上げるとそこに待っていた10番浅野君の頭にドンピシャであわせ1点を返します。さらに33分、ミドルレンジから左足を振りぬくとアウト回転したボールがゴールネットを揺らし同点とします。あの場面で良くも冷静にあんなシュートが撃てるなと、2年生にして大器の片りんを見せます。さらに畳み掛ける成立は35分、4番の内田君(2年)がオーバーラップを見せ、ゴール前で19番町田君(2年)が粘って落としたボールに反応し右足を振りぬくと、何とゴール上段に突き刺さり3-2と逆転劇を演じてみせます。この20分で試合をひっくり返す成立の攻撃力、何というチームでしょうか。しかも全て2年生が演出しているのです。

逆に修徳は勝利を掴み取ったと思いきや一転して絶望の淵に追いやられます。

会場中、もしかしたら両チームともに成立の優勝を描いたのではないでしょうか。このドラマを演じる選手たちとて、少なからず同じ気持ちだったかもしれません。しかし、誰一人として最後の笛が鳴り響くまで走りを止めません。身体が勝手に動いている感覚でしょうか。時計は刻一刻と進む中、後半ロスタイム1分、修徳はゴールまではだいぶ距離がありましたが10番田上君がハーフウェイ付近からのFKをゴール前にあげると、そのボールに反応した成立の壁に当たるとボールはゴール方向へ向かいます。「まさか・・・」、そのまさかで何とゴールネットを揺らしてしまい、同点に追いつくのです。両チームともに天国と地獄をこの30分弱で味合うことになるとはゆめゆめ思ってもみなかったでしょう。ベンチの選手たちは、まだ試合も終わってもいないのに大泣きし、両手をあわせ祈ったり、とにかく仲間にすべてを託し延長戦へ送り出します。

延長戦に入り、どちらの選手も立っているのがやっとのような状態でしたが、修徳14番関君が延長後半4分にこの試合に終止符を打つゴールを奪います。右サイドで受けた14番関君は縦、縦へ仕掛け、成立DFを揺さぶります。約100分を戦い抜いた成立DFの足が関君のスピードについていけず、GKと1対1の状況を作り出すとアウトフロントから放たれたボールはスライス回転をしながら右隅へ吸い込まれ4-3と逆転し勝利を手繰り寄せます。

2

ゴールを決めた瞬間、普通なら応援してくれているみんなのところに全員で走って行って喜びを爆発させるところですが、約100分を走りぬいた選手にはそんな体力はどこにも残っていませんでした。その場でガッツポーズするのが精いっぱい、そう感じました。

試合終了のホイッスルがコートに鳴り響き、全国行の切符は修徳が掴み取りました。

観客からはいつまでも、いつまでも鳴りやまない拍手が選手たちを包み、勝った方も負けた方も顔をくしゃくしゃにしているシーンが印象的でした。

今シーズンではだれもが認めるベストバウトであることは疑いの余地はありませんね。

筆者私的な感想ですが、修徳7番佐藤君は昨年から先発で出るくらいポテンシャルの高い選手ではありましたが、最終学年となり攻撃の核としての自覚が彼をより大きく成長させているように感じました。

また、この試合をよくよく振り返ってみると、修徳8番キャプテンの池田君のボールタッチ数が極端に少ないことに気づかされます。修徳の攻守の切り替えには欠かせない選手ですが、この決勝戦は成立の得意とするスペースへの抜け出し、そのスペースを消すために走り回ったのです。そう考えるとサッカーは更に深いスポーツだなと改めて思い知らされました。

さて、東京A代表の修徳高校は、来年1月2日(木)に滋賀県代表の綾羽高校と駒沢陸上競技場での対戦が決定しました。全国での大暴れを期待したいと思います。

取材:TEAM kumazemi 

2013年11月10日 (日)

修徳vs東海大菅生

Kumazemi Report 2013-11-09
第92回全国選手権東京Aブロック準決勝
味の素フィールド西が丘(曇り)
修徳   vs   東海大菅生
0
0 前半 0
0 後半 0
0 延前 0
0 延後 0
0
3 PK 0

Aブロック準決勝二試合目は、準々決勝で関東大会東京都代表の東久留米総合をPKの末撃破した東海大菅生高校と昨年の選手権都大会覇者の修徳高校との対戦となりました。

サイドからの切り崩しが持ち味としている点、守備の意識の高さ、両チームともに同じようなスタイルなだけでどのような展開になるか戦前から非常に楽しみな一戦です。

試合序盤から互いにDFの背後、サイドからの仕掛けで切り崩しを試みますが互いの戦い方を研究し尽くしており、攻撃の芽を早め早めに高い位置から潰しにかかります。そんな攻防が続く中、前半終了間際に修徳はスピードスターの7番佐藤君が中央へカットインすると14番とのワンツーからシュートを放ちますが、GK正面で得点をあげることができません。東海大菅生はセカンドボールがなかなか拾えない前半となりましたが、次のプレーへの予測、準備が整理されており非常にバランスのとれたDFラインだと感じました。

後半に入ると修徳はエース10番の田上君を投入します。この起用で修徳のボールポゼッションがより上がったように見え、攻撃に厚みが増します。25分には14番、10番、9番の連携からGKとの1対1の場面を作りますが、ここは東海大菅生のGK田中君がビッグセーブで得点を与えません。大柄なGKではありませんが、咄嗟の判断や出だしのスピード、素晴らしい選手です。30分には修徳7番佐藤君のサイド突破から絶妙なクロスが上がると9番加藤君がフリーでシュートを放ちますがバーを大きくそれてしまいます。修徳は後半20分過ぎからの猛攻をしかけ幾度となくチャンスを演出するも、東海大菅生のしぶとい守備に対しなかなかゴールを奪えないまま後半が終了します。

延長戦に入っても修徳の猛攻を東海大菅生が粘り強く守る図式は変わらず得点が生まれないままPK戦までもつれ込みます。PK戦で勝敗を決めるにはあまりにも酷でしたが、この勝負、修徳高校に軍配があがりました。

私のこんな拙い文章では伝わりにくいのですが、この試合、選手は文字通り死闘を繰り広げました。各選手が走りに走り抜き足をつらせる選手が多数出たり、東海大菅生キャプテン榎戸君の流血しながらも、修徳6番の久保君は負傷にも関わらず最後まで走り抜けたこと。とにかく見るものを熱くさせる要素しかありませんでした。

この試合、一番印象に残っているシーンは、PK戦の修徳3人目のキッカー久保君でした。試合中の負傷、足をつらせるなど満身創痍の中でキッカーを努めた彼、それを託した岩本監督、「お前で勝つぞ!!」そんなメッセージが込められたシーンだったように思います。久保君がPKを成功させた直後のガッツポーズは今思い返すだけで鳥肌ものです。

それもこれも東海大菅生という素晴らしい好敵手がいたからこそです、東海大菅生はメンバーの中に2年生が多数入っていたようなので、この悔しさを是非次につなげてもらいたいと思います。

修徳高校は11月16日(土)にインターハイ東京都の覇者である成立学園と全国行の切符を争うことになりました。熱いゲームになることは間違いありません。

取材:おび天

2013年11月 9日 (土)

成立学園vs東海大高輪台

Kumazemi Report 2013-11-09
第92回全国選手権東京Aブロック準決勝
味の素フィールド西が丘(曇り)
成立学園   vs   東海大高輪台
2
1 前半 0
1 後半 0
0

いよいよ第92回高校サッカー選手権、東京都大会も準決勝を迎えました。

夏のインターハイ東京都の覇者である成立学園と都予選の2試合をいずれも1点差の僅差で勝ち上がってきた東海大高輪台の対戦となりました。

東海大高輪台はインターハイ準々決勝で帝京との激戦(PKで帝京勝利)を観戦して以来となりますが、あの一戦でポテンシャルの高さは誰もが認めるチームだと思います。

成立は8番の金子君と東海大高輪台は7番の吉野君の出来によって試合が動くかなという思いでキックオフを迎えました。

試合巧者、試合序盤からペースを握ったのは成立でした。細かいショートパスを織り交ぜながらリズムを作り、中央から組み立てます。しかし、東海大高輪台は逆にこういう展開になることが分かっていたのか、最後のところでDF陣がしっかり寄せきることでチャンスを演出させません。

試合が動いたのは前半24分でした。成立は右サイド深い所から得たFKを9番がゴール前にあげると、そこにヘディングであわせたのは10番の浅野君。一瞬空中で止まったようにも見える滞空時間であわせたボールはゆっくりとゴールネットを揺らし1-0とします。東海大高輪台はこの1点に動揺したのか、ややボールウォッチャーになる場面が見られ、28分と32分には成立のシュートがゴールポストを叩き肝を冷やします。

34分には成立10番の浅野君がスルーパスに抜け出しますが、ペナルティーエリア外で東海大高輪台GKが決死のタックル、やや厳しいのでは?とも思いましたが、主審が退場を命じます。

思わぬ形で10人での戦いを余儀なくされた東海大高輪台でしたが後半が始まると、前半とは打って変わって見違える動きを見せます。

6分にはDFラインからのオーバーラップで2番の選手からクロスが上がると、9番金子君がコースを狙ってゴールへのパスを出します。「ゴールへパスを出す」、そのくらい慎重に狙い澄ましたシュートだったように思います。これは決まったかと思いましたが、わずかに枠を外れ、同点のチャンスを逃してしまいます。この猛攻にやや押され気味の成立は前半にリズムを作った立役者でもある9番根本君のボールタッチ数がかなり減っていたように見えました。主観ですが、後半15分までに同点に追いつくことが出来たら、このゲームは本当にどちらに転ぶか分からないと思いながらドキドキしていました。

しかし、そんな雰囲気を一蹴するゴールが生まれます。成立は16分に11番の選手がサイドから中央へ小刻みにカットインしてくると、ペナルティーエリアあたりから右足を振りぬきゴール左隅へ突きさし2-0とします。ゴールを決めた11番の中村君は大柄ながら足元の技術が抜きんでていて、DF陣としてはなかなか飛び込めない間合いだったと思います。あきらめない東海大高輪台は38分に9番金子君が左足ハーフボレーでシュートを試みますが、成立GKのファインセーブでなかなか差を詰めることが出来ません。刻一刻と時計の針は進み、2-0のまま試合終了となりました。

サッカーに「たられば」は禁物なことは重々承知しています。しかし、東海大高輪台の後半のあの闘志を見てしまうと、どうしても11人でやらせてあげたかった、そう思ってしまいます。60分間を10人で戦い抜いた東海大高輪台はセミファイナリストとして堂々たる試合を見せてくれました。

成立は、インターハイでもチーム力の高さを十分に発揮しましたが、この試合を見る限りチーム力に加え、個人の能力が格段に上がっているように感じました。東京都Aブロック代表を決める大一番は11月16日(土)に前回大会覇者の修徳高校との対戦となりました。互いに調子を上げてきている両チームなだけに素晴らしいゲームが期待できそうです。

取材:おび天

2013年10月13日 (日)

修徳vs都保谷

Kumazemi Report 2013-10-13
第92回全国選手権東京Aブロック2回戦
清瀬内山グラウンド(晴)
修徳   vs   都保谷
4
3 前半 0
1 後半 2
2


10月だというのに30度に迫る暑さが続く2013年の東京。今年も選手権東京都予選が始まっています。この日の清瀬内山グラウンド第1試合に登場したのは、1回戦で都小松川を延長戦の末に下した都保谷。そして2回戦から登場の修徳です。

かなりの強風が吹くグラウンドで、前半風上に立ったのは修徳でした。修徳は最終ラインから球足の速いパスで中盤、前線へとボールを運び、じわじわとゴールに迫っていきます。クリアボールが風で押し戻される状況の都保谷は、じっと耐える展開となりました。

修徳は右サイド2番、7番の選手が活発に動きチャンスを作ります。また、そこに中央9番の選手も絡み、右から中央へパスが回りシュート、という形が目立ちました。23分の先制点はまさにその流れ。右から鋭いドリブルで中に切れ込んだ7番の選手から9番の選手に渡り、ゴールが生まれます。

Img_3798

修徳はさらに28分、右から左へのボール回しから、6番の選手だったと思いますが、ゴール右隅を突く絶妙なシュートで追加点をあげます。36分には、今度は左から右の展開でボールを持った7番の選手が、ペナルティエリア外をDFと対峙しながら中央へスライド。倒れこみながら左足で放ったシュートは、弧を描きゴール左隅へ吸い込まれていきました。前半終盤に入ってからはゴール前での局面も作った都保谷でしたが、前半は修徳のボール支配を崩せず、3-0でハーフタイムを迎えます。

後半開始からの数分間で、試合の雰囲気は一変しました。

まずは後半2分、都保谷は修徳DFの一瞬の隙を突いてボールを奪うと、7番の選手のシュートで1点を返します。続いて5分、2番の選手だったでしょうか、ドライブのかかった強烈なミドルシュートを叩き込み、得点差を1点としました。

この勢いのまま同点に追い付きたい都保谷、後半12分には、右、中央、左と横の展開から7番の選手がシュート。この7番の選手はこの後も積極的にゴールを狙い、修徳の最終ラインを落ち着かせませんでした。

Img_3892

浮足立ったようにも見えた修徳でしたが、徐々に前半のプレーリズムを取り戻していきます。両チームともに「次の1点を取れば」という気持ちが試合に表れたようで、緊迫した空気の中で攻防が繰り広げられました。その均衡を破ったのは修徳7番の選手。後半33分にエリア左からのシュートで、試合を決定づけました。

苦しみながらも勝ち抜いた修徳の次戦は都狛江と。流れるような人の動きとパスワークは見応えがあると思います。後半の怒涛の攻撃が鮮烈な印象を与えた都保谷イレブン。残念ながら敗れてしまいましたが、3点ビハインドから追い上げた力は素晴らしいものでした。

取材:コータロー

2013年6月20日 (木)

帝京vs東海大高輪台

Kumazemi Report 2013-06-15
平成25年度高校総体都大会2次準々決勝
駒沢第二競技場(晴)
帝京   vs   東海大高輪台
2
0 前半 2
2 後半 0
0 延前 0
0 延後 0
2
6 PK 5

真夏を感じさせる強い日差しの中、東海大高輪台と帝京の顔合わせとなった総体都大会準々決勝です。

試合開始のホイッスルから間もない前半10分、帝京はFKからの東海大高輪台DFのクリアボールに素早く反応、その後もシンプルかつスピーディーに左サイドを攻めたてます。対する東海大高輪台は相手DFの裏を取るように走り込んだ19番の選手にパスが通ると、帝京GKとの1対1を落ち着いてシュートを決め、東海大高輪台が先制点を奪取します。

先制点を奪った東海大高輪台は前半15分を過ぎたあたりから徐々に中盤を支配し始めます。追う展開となった帝京は左サイド4番の選手を起点に攻撃仕掛けますが、ややプレッシャーが甘く、展開は東海大高輪台のペースが続きます。

前半22分には高輪台GKのクリアミスを帝京10番の選手が見逃さずに素早く体を寄せボールを奪うと、相手GKを交わし決定的場面を作りますが、東海大高輪台のDFの集中力は高く、これに負けじと体を寄せシュートコースを阻みます。

前半35分を過ぎた頃、これまで東海大高輪台の起点となっていた11番の選手が右サイドへ大きく展開しパスを受けると、これ以上無いタイミングでまたも裏を取った19番が2点目となる追加点を決めます。

Img_2095_2ここで流れを変えるべく帝京ベンチが動き、7番と17番の選手をピッチに送りこみます。しかし東海大高輪台の流れは変わらず、前半はこのまま東海大高輪台2点リードで終了します。

後半開始5分には帝京が右CKのチャンスを掴むとこれをファーサイドへ蹴り込み、このボールに帝京9番の選手がドンピシャのヘディングを決め帝京が1点を返します。この得点で帝京の雰囲気が変わり始め、ミドルシュートも増え始めるなど、徐々に東海大高輪台のペースを乱していきます。

後半27分にはまたもセンターライン付近からのロングボールに帝京9番の選手が反応して絶好のタイミングでヘッドを打ち込むもこれは高輪台GKが必死のセーブで得点を許しません。

続く後半30分、左サイドからゴール前への長いクロスに帝京2番の選手がそこへ飛び込むと、ダイレクトボレーで相手ゴールへ叩き込み、ついにに同点になります。これで振り出しに戻ると両校ともベンチが動き、流れの引き合いになっていきます。

後半39分には帝京9番の選手が綺麗なバイシクルでゴールを狙うも僅かに枠を外してしまいます。そしてゲームはこのまま延長戦にもつれこみます。延長前半3分には高輪台19番の選手が相手DFを引き付けて作った右サイドのスペースへ2番の選手が走り込みシュートを打ちますが枠には行きません。

Img_2219 高温のピッチでの疲労度は高く、既に足を釣る選手は多く見受けられ、決死の戦いとなりましたが、延長前後半を戦い抜いても勝敗はつかずに決着はPK戦に委ねられ、帝京が準決勝へ駒を進めました。

東海大高輪台は中盤の組み立てや高い集中力を持ったDFなどで終始ペースを掴んでいましたが、最後は帝京の執念と気迫が少しだけ勝っていました。このコンディションの中で全力を尽くした両校の選手の皆さんに拍手を送りたいと思います。

取材:ぬまちちぶ

2013年6月19日 (水)

修徳vs都東久留米総合

Kumazemi Report 2013-06-06
平成25年度高校総体都大会2次2回戦
駒沢補助球技場(小雨)
修徳   vs   都東久留米総合
2
0 前半 0
1 後半 1
0 延前 0
1 延後 0
1

1試合目の熱気冷めやらぬまま、これまた東京を代表する2校、関東大会東京大会の覇者である東久留米総合と前年選手権東京大会の覇者修徳のビッグマッチが実現します。

新チームになってから両チームともに数試合見てきましたが、どちらも堅い守備からのゲームプランを見せるチームという印象です。東久留米総合の10番、修徳6番・8番の強烈ボランチがチームを引っ張る、一見華やかさはないかもしれませんが、玄人好みのチームではないでしょうか。

ゲーム序盤、東久留米総合はワイドに展開し縦横と揺さぶりをかけます。そこから9番をターゲットにくさびを入れていきながら修徳の隙間を狙っていきますが、前述のとおり修徳6番・8番を中心にDF陣のボールへの寄せが早く、フリーの状態ではなかなかボールを持たせてもらえません。

一方、修徳は前線の9番・10番がこれでもかというくらいに走り回り、縦への推進力を見せます。しかし、東久留米総合MF・DF陣が素晴らしい対応で二次攻撃、三次攻撃への展開をつかめません。修徳自慢の両サイドを起点としたカウンター攻撃も鳴りを潜めます。

11番の快速ウィングが孤軍奮闘、縦への仕掛けを何度となくチャレンジするも、2枚、3枚と厚みのあるDF陣に跳ね返される、そんなゲーム展開がなんと後半10分過ぎまで続きます。

そんな沈黙を破ったのは、東久留米総合でした。後半10分に得た左CKからこぼれ球を12番が右足を一振りすると、ゴールへ吸い寄せられるかのように突き刺さり1-0とします。

Img_9675

今日のゲーム展開では1-0のまま終わるかと、正直頭をよぎりました。しかし、しかし、ここからがこのゲームのゴングだったのかもしれません。後のない修徳は、14番・18番・19番・13番を次々と投入し、より前がかりな布陣で同点ゴールを目指します。

一方、東久留米総合はDF陣のが必死にこらえ、7番・10番を中心にボールを失わないようリスクコントロールしながら試合を運びます。

この状況からゲームが動いたのは試合終了間際の38分でした。途中交代の14番と19番のワンツーから抜け出しクロス、そこに飛び込んできた9番がダイビングヘッドでゴールを奪い1-1とします。交代選手のチャンスメイク、前半からチャンスをずっと待ち続けた9番、この終盤にきてのゴールは正直鳥肌ものでした。

01

1-1のまま後半終了となり、勢いづいた修徳、底力を見せつけたい東久留米総合の戦いの決着は延長戦にまでもつれ込みます。

死闘を繰り広げる両選手の疲労もピークに達したのか、足をつるシーンが目立ちます。
延長に入り、優勢に試合を運んだのは修徳でした。18番が入ってからボールが落ち着くようになり、攻撃の選択肢が増え、効果的なサイド攻撃を生み出します。

延長後半6分でした、ついにこの試合に終止符を打つゴールが決まります。修徳19番が左サイドをドリブルで仕掛け、切り崩すと右アウトフロントにかけたクロスが東久留米総合のGKとDFの間をすり抜けます。一瞬の出来事でした。その間から修徳14番が滑り込みながらのシュートを押し込みゴールネットを揺らし2-1。本当にしびれるプレーでした。19番は左足でクロスを出していたらゴールは生まれなかったように思います。ドリブルで仕掛けながら、タイミングを取りづらい右アウトフロントでのクロス、そこに迷わず飛び込んできた14番、お見事でした。

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このまま試合は終了し、激闘を制した修徳が全国への切符をかけて久我山との戦いへと駒を進めることになりました。

残り2分からの逆転を許した東久留米総合ですが、「受け身になりすぎた」ことが敗因のように感じました。キープするところ、セーフティに逃げるところの判断がもう少し違っていれば、結果も変わったかもしれませんね。どちらにせよ僕はこれからの東久留米総合の巻き返しに期待したいと思います。

取材:おび天&コータロー

2013年6月17日 (月)

國學院久我山vs駒大高

Kumazemi Report 2013-11-16
第92回全国選手権東京Bブロック決勝
味の素フィールド西が丘(晴)
國學院久我山   vs   駒澤大学高
4
2 前半 0
2 後半 0
0

高校総体準々決勝、ビッグマッチが目白押しですが、今回のマッチレポは駒澤大学高vs国学院久我山です。

新チームになってから初観戦となる国学院久我山がどんな仕上がりを見せるのか、対して一次予選を勝ち抜いてきた駒澤大学高校の勢いがぶつかる好ゲーム必至のカードに駒補グラウンドには大勢の観客が詰め寄せます。グラウンド内に入れずフェンス越しに観戦する方も沢山見受けられました。また、両校の応援団(東京でも屈指の)もメンバーの背中を後押ししようと会場には大声がこだまします。

ゲーム序盤、久我山はスリッピーなピッチを活かし、ボールを動かすことでポゼッションサッカーを展開します。縦パスだけではなく、横に強いパスでスライドさせながら、駒澤DFラインの間を常に狙っており、駒澤DFもなかなか飛び込めません。

一方、駒澤は久我山の攻撃に対して、一発では飛び込まず競り合いに持ち込みフィジカルの強さを見せつけます。そこからの両サイドの俊足を活かしたカウンターでチャンスメイクを試みます。26分には駒澤10番が右サイドを切り崩しクロスを上げるとそのままバーに当たります。徹底したリスク管理からのカウンターは駒澤恒例ですね。また、毎年そう感じますが駒澤のCKは本当に迫力があります。長身の4番、9番を中心に飛び込んでくるCKは久我山DF陣は相当に苦戦していました。高さとフィジカルを備えた脅威であることは間違いありません。

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そんな中、試合が動いたのは前半39分でした。久我山は7番が中央をカットインしながらバイタルへのスルーパスを送り、そこに走りこんでいた10番が技ありのループで均衡を破ります。カットイン、スルーパス、ループシュート、絶妙なタイミングでした。

ゲームプランとしては、「まずは失点しない」とも見れる駒澤でしたが、前半終了間際の失点にショックが大きいように見えました。

後半、攻撃に転じねばならない駒澤は1分、右サイドからのクロスに9番が体を投げ出してのボレーシュートを試みますが、ミートしきれず外れてしまいます。

17分には10番が中央突破を試みこぼれたボールを11番が無人のゴールへ押し込み、1-1の振り出しかと思わせましたが、久我山DFがゴール一歩手前でかき出し、なかなかゴールを奪わせません。

ここからギアを入れ替えたのが久我山でした。昨年のチームと大きく異なっていると感じた点があります。それは「チーム全員がチャレンジする」ということです。前線の選手だけではなく、特にサイドバックの選手たちはウィングのごとくドリブルで突っかけます。駒澤DF陣はこのアタックにより相当な体力消耗を余儀なくされます。そこに対して久我山の前線が更に仕掛けるのですから、守っている方からしてみればたまったものではありません。これが出来るのも、アンカーで入っている5番の選手であったり、カバーしているDFラインがうまく機能しているからともいえるでしょう。

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終了間際にも久我山は20番・10番でチャンスを演出しますが、スコアは動かず1-0のまま試合は終了しました。

駒澤の選手・応援団の涙がこの試合にかける想いの強さを物語っていました。駒澤は、まだまだ伸びシロの多いチームです。チーム全体での攻撃に転じる連動性を高めることでの厚みのある攻撃力に期待したいと思います。

勝利した久我山は、前回選手権で敗戦を喫した宿敵修徳との戦いとなります。全国への切符がかかった準決勝、好ゲームになること間違いなしですね。

取材:おび天&コータロー

2013年5月28日 (火)

東京実業vs成城

Kumazemi Report 2013-05-27
平成25年度高校総体都大会1次(C)決勝
実践学園高尾グラウンド(晴)
東京実業   vs   成城
4
1 前半 0
3 後半 0
0

晴天の中、総体都予選一次トーナメントのファイナルラウンドが 行われました。

この試合を勝利すれば6月8日から始まる二次トーナメントへ進めるとあって各会場では熱戦が繰り広げられましたようです。今回のマッチレポートは、成城VS東京実業となります。

試合序盤から両チームともにサイドを起点にチャンスを演出します。特に東京実業の11番の選手は間合いが独特で細かいステップから成城の右サイドを切り崩し、18番の選手は快足を飛ばしDF陣を置き去りにします。

そんな中、前半6分でした。東京実業は18番の選手が突破し、センターリング。そこに反応した10番が頭ですらし、そこに詰めていた9番がヘディングで合わせ1-0とします。このまま一方的な展開となるかもしれないと思いましたが、成城は徐々に 東京実業の中盤でのパスミスを拾い、攻撃のペースを握りだします。成城6番の選手は視野が広く、攻守にアクセントを持たせます。

しかし、東京実業のDF陣も最後のところでは成城に良い形でボールを受けさせません。 1-0から試合は膠着状態となり前半を終了します。前半20分過ぎからの展開から、成城の巻き返しを期待していましたがペースを握ったのは東京実業でした。

東京実業は前半途中から中盤でのパスミスが目立ちましたが、 後半に入り、しっかり前線にくさびが収まりだすと 後半5分に8番がミドルレンジからのシュートを放ち これがゴールネットを揺らし2-0とします。 18分には東京実業18番が右サイドを切り崩し、5番がセンターリング、 11番にピンポイントであわせ3-0とします。

一矢報いたい成城は途中交代で入った19番の選手がスピードを活かした突破からチャンスメイクしますが、組織で守る東京実業の固いDF陣を なかなか崩し切れません。38分には東京実業8番のハーフウェイ付近からのロングスルーパスに抜け出した20番がGKをかわし無人のゴールに流し込み4-0とし、勝負を決定づけました。個人的にこの試合のMOMを決めるとすれば東京実業8番です。

攻守の切り替えには必ずこの選手が起点となっていました。足元の技術も さることながら、労を惜しまないハードワークや攻めに転じたときのクレバーな 展開力、見事でした。成城は負けはしたものの、サイド攻撃のバリエーションを増やしたり、個の守備から組織化した守備への意識変革をすることでまだまだ強くなるチームだと感じました。

二次トーナメントに進出した東京実業は、6月8日に東海大高輪台との対戦と なります。頑張ってください!!

取材:おび天

2013年5月18日 (土)

駒大高vs暁星

Kumazemi Report 2013-05-18
平成25年度高校総体都大会1次(G)2回戦
早大東伏見グランド(晴)
駒大高   vs   暁星
5
1 前半 1
4 後半 0
1

総体都大会2次トーナメント強豪校対決です。

序盤から中盤で激しいボールの奪い合いがあり、加えて両校空中戦も強く期待を裏切らない展開でゲームが始まりました。駒大高はいかにいい形で9番の選手にボールを供給するかがポイントとなりますが、暁星もわかっていて簡単にはいい形で前を向かせません。また駒大高10番の選手に対するマークも徹底していてやや暁星ペースで進みます。

その暁星は14番が配球源で、駒大高中央の守備が高くて強いので、両サイドに散らしてオープン攻撃を仕掛けます。

そして前半10分、これが見事にはまります。右からの低めのクロスに、中央でややマークが甘くなったスキを見逃さずにダイレクトに合わせ、いい時間帯に暁星が先制します。

先制された駒大高はこれで目が覚めたか、優位に立つフィジカルを活かして徐々に挽回していきます。特に駒大高FW9番の選手は体幹がしっかりしていて凄味のある選手ですね。そしてリズムを奪い返しつつあった前半17分、駒大高は空中戦のこぼれからドリブルで仕掛けていったん右に流し、その折り返しで生まれた混戦から9番の選手が蹴り込み、同点に追いつきます。前半はこのまま1対1のまま終了、勝負は後半に持ち越されます。

後半に入ると暁星は前半の肉弾戦の消耗が出たか、後半開始直後から前半さほど仕事をさせなかった駒大高10番の選手に右に左に動き回られ、さらに次々に後ろの選手がオーバーラップしてくる波状攻撃にやや防戦気味になります。

20130518_145141 そして後半5分、駒大高はこの10番の選手の執拗な粘りから得た右CKに、私がこの試合一番空中戦が強いと見ていた駒大高DF4番の選手がヘッドで突き刺し、逆転に成功します。

さらに直後の8分には、やや前掛かりになったところを駒大高に中央から仕掛けられ、GKの弾いたシュートのこぼれを押し込まれて3点目を献上してしまいます。

2点リードした駒大高の中盤におけるプレッシャーの速さはどんどん増し、暁星は攻撃の糸口をなかなか見つけられません。後半18分には暁星がオフサイドで得た自陣間接FKを、らしくないミスから駒大高10番の選手に奪われて無人のゴールに流し込まれて1対4となってしまいます。

最終的には後半アディショナルタイムにも1点加えた駒大高が5対1と予想だにしなかったスコアで暁星を下しました。

それにしても駒大高のフィジカル、プレッシャーの速さ、空中戦の強さには目を見張るものがありました。全国出場経験のある東京を代表する2校のゲームは、意地とメンツがぶつかり合いますので途中双方に痛む選手が出ましたが、やや荒っぽいプレーも散見されました。のでここは注意しましょう。社会に出る前に大ケガさせたら大変です。

暁星は豊富な運動量を背景に肉弾戦を仕掛けられても、精緻なショートパスでそれに巻き込まれるのを避けながら効果的に繰り出すロングフィードによる攻撃で何度も全国に出ています。選手権での「これぞ暁星サッカー」という試合を見るのを今から楽しみにしております。

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