駒大高vs暁星
Kumazemi Report | 2013-05-18 |
平成25年度高校総体都大会1次(G)2回戦 |
早大東伏見グランド(晴) |
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総体都大会2次トーナメント強豪校対決です。
序盤から中盤で激しいボールの奪い合いがあり、加えて両校空中戦も強く期待を裏切らない展開でゲームが始まりました。駒大高はいかにいい形で9番の選手にボールを供給するかがポイントとなりますが、暁星もわかっていて簡単にはいい形で前を向かせません。また駒大高10番の選手に対するマークも徹底していてやや暁星ペースで進みます。
その暁星は14番が配球源で、駒大高中央の守備が高くて強いので、両サイドに散らしてオープン攻撃を仕掛けます。
そして前半10分、これが見事にはまります。右からの低めのクロスに、中央でややマークが甘くなったスキを見逃さずにダイレクトに合わせ、いい時間帯に暁星が先制します。
先制された駒大高はこれで目が覚めたか、優位に立つフィジカルを活かして徐々に挽回していきます。特に駒大高FW9番の選手は体幹がしっかりしていて凄味のある選手ですね。そしてリズムを奪い返しつつあった前半17分、駒大高は空中戦のこぼれからドリブルで仕掛けていったん右に流し、その折り返しで生まれた混戦から9番の選手が蹴り込み、同点に追いつきます。前半はこのまま1対1のまま終了、勝負は後半に持ち越されます。
後半に入ると暁星は前半の肉弾戦の消耗が出たか、後半開始直後から前半さほど仕事をさせなかった駒大高10番の選手に右に左に動き回られ、さらに次々に後ろの選手がオーバーラップしてくる波状攻撃にやや防戦気味になります。
そして後半5分、駒大高はこの10番の選手の執拗な粘りから得た右CKに、私がこの試合一番空中戦が強いと見ていた駒大高DF4番の選手がヘッドで突き刺し、逆転に成功します。
さらに直後の8分には、やや前掛かりになったところを駒大高に中央から仕掛けられ、GKの弾いたシュートのこぼれを押し込まれて3点目を献上してしまいます。
2点リードした駒大高の中盤におけるプレッシャーの速さはどんどん増し、暁星は攻撃の糸口をなかなか見つけられません。後半18分には暁星がオフサイドで得た自陣間接FKを、らしくないミスから駒大高10番の選手に奪われて無人のゴールに流し込まれて1対4となってしまいます。
最終的には後半アディショナルタイムにも1点加えた駒大高が5対1と予想だにしなかったスコアで暁星を下しました。
それにしても駒大高のフィジカル、プレッシャーの速さ、空中戦の強さには目を見張るものがありました。全国出場経験のある東京を代表する2校のゲームは、意地とメンツがぶつかり合いますので途中双方に痛む選手が出ましたが、やや荒っぽいプレーも散見されました。のでここは注意しましょう。社会に出る前に大ケガさせたら大変です。
暁星は豊富な運動量を背景に肉弾戦を仕掛けられても、精緻なショートパスでそれに巻き込まれるのを避けながら効果的に繰り出すロングフィードによる攻撃で何度も全国に出ています。選手権での「これぞ暁星サッカー」という試合を見るのを今から楽しみにしております。
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