国士舘vs米子北
Kumazemi Report | 2018-12-31 |
第97回全国高校サッカー選手権1回戦 |
駒沢陸上競技場(晴) |
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第97回全国高校サッカー選手権1回戦、@駒沢陸上競技場です。
今日は久しぶりに高校サッカーが見たいと言っていた大学生の息子と一緒に会場に向かいました。もちろんチケットは前売りを買ってます。冬の駒沢陸上競技場メインスタンド側は超寒いとわかっていたので、沸かしたてのお茶を入れたポット持参での観戦としました。でも、ものすごく寒かったです。
国士舘は平成15年度第82回大会以来の久しぶりの選手権出場です。あの時は國學院久我山を破っての出場、優勝したのは平山選手や兵藤選手ら超高校級がたくさんいた国見でした。他には、市立船橋には増嶋選手やカレンロバート選手が、作陽には青山敏弘選手が、星稜には豊田陽平選手がいました。あと忘れてはいけないのが2年生ながら岡崎選手も滝川第二で出てました。こう見ると選手権出場校の人材輩出力はすごいですね。
さて、試合の方は風下米子北のキックオフで始まりました。立ち上がり慎重に行ったか、国士舘はやや静かな立ち上がりで少し動きが硬い感じがしました。一方、プレミアリーグで揉まれてきた米子北は開始早々立て続けにCKのチャンスを得るなど果敢に国士舘陣内に攻め入ります。
国士舘は東京都大会を勝ち上がるにつれて守備が安定し、少ないチャンスをしっかりモノにして来ましたので、おそらくこの試合も守備意識を高くしてゲームを落ち着かせ、徐々に主導権を握って接戦に持ち込むという作戦だったのではないかと勝手に想像しました。
しかし、前半7分に国士舘DFのやや中途半端な守備を突いた米子北14番の選手に右足を振り抜かれ、先制を許してしまいます。早い時間に先制を許してしまった国士舘は早く同点にすべく攻撃を仕掛けますが、米子北の速い出足に手を焼き、また強風下のため攻撃への切り替えは空中戦を避けたいところだったのですが、なかなか地上戦に持ち込めない不運もあってやや劣勢に立たされます。
米子北はさすがプレミア組、球際が強くてクリアボールやこぼれ球の出どころの読みがうまく、国士舘にカウンター攻撃をさせません。特に27番の選手の読みがすばらしく、国士舘のビルドアップやカウンター攻撃をかなりの確率で阻止してました。この米子北27番の選手はプレー自体は地味ですが相当能力は高いと見ました。
前半はこのまま米子北1点リードで終了します。選手交代は国士舘の方が先に動き、ハーフタイムで11番の選手を下げて16番の選手を投入します。この交代は国士舘の監督の後半への戦術意思がはっきりとくみ取れるもので、見事なベンチワークだと思いました。
ここから国士舘は交代で入った16番の選手が左サイドで仕掛けまくって攻撃の流れを引き寄せます。前半は思い切って仕掛けるようなシーンが少なかったので、この16番の選手の仕掛けは米子北を焦らせたのではないでしょうか。国士舘は180cm以上はある長身FW19番を擁していますが、当然ながら中央でのマークはきついので、ポンポン中に入れるのではなくサイドでのドリブルや速くて短いパス交換で米子北DFを外へ引っ張り出して中央守備陣形を崩したかったんだと思いました。
しかし、米子北のプレッシャーもいっそう速くて激しくなり、国士舘はなかなか決定機を創出できません。
国士舘ベンチは50分、56分さらに69分、78分に選手交代を行い、遮二無二1点を取りに行きますが、時間は刻々と過ぎていき、アディショナルタイム3分が表示されるまでずっと1点ビハインドが続きます。
米子北ももはやこの1点を守るのみと、65分、75分、79分に守備固めの選手交代、試合は1点を巡って総力戦の様相を呈してきますが、ゲームの方はアディショナルタイムに入った82分に国士舘DFが痛恨のPK献上、しかしこれを米子北が外してしまうという出来事がありながら、前半の得点を守り切った米子北が1対0で勝利しました。
残念ながら東京勢は両校とも初戦で姿を消してしまいましたが、勝ったり負けたりするのがスポーツですので、次頑張ればいいです。今回国士舘の選手権1勝は持ち越されましたが、夏場苦しみながらも東京代表になったことはものすごく意味のあることだと思います。歴史ある強豪私学には常に「ならでは」の苦しみがあると勝手に想像しますが、このゲームはNEW国士舘の新たな一歩となるに違いありません。
NEW国士舘がんばれ
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