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2009年8月14日 (金)

明大明治vs都調布北

Kumazemi Report 2009-08-14
第88回全国選手権東京大会7地区予選
都府中東高校グラウンド(曇)
明大明治   vs   都調布北
1
0 前半 0
1 後半 0
0

いよいよ13日から6地区を皮切りに今年の選手権地区大会が始まりました。14日は7地区で9試合、8地区で10試合が行われ、その中から府中東会場の第三試合を見てきました。

ゲームの方は実力が拮抗する両校が激しく1点を争うタイトでシビアなゲーム展開となりました。

調布北は2年前にも一度取材しましたが明大明治は初めてです。その明大明治が開始7分に長身FW11番の選手が抜け出しシュートまで持っていくチャンスがありましたが、両校負けたら終わりの一発勝負からか、なかなかボールが収まらない展開となります。

序盤は調布北は中盤9番、10番の選手の粘り強いプレーからサイドアタックを仕掛け、対する明大明治は早めに前線にフィードして11番の選手の競り合いをポイントにゴールに迫るという感じでした。

Img_6688

20分には明大明治がGKと1対1の決定的チャンスを得るものの決めきれず、24分には調布北が左からのクロスにシュートする場面が訪れるも惜しくも決まらず、両校先取点を奪うべくもがき苦しむ時間が過ぎていきます。やや調布北優勢という展開で進んだ前半はこのまま0対0で終了、勝負は後半に持ち越されます。

調布北は、前半見てて私が「この選手が鍵になる」と睨んでいた9番の選手のボールに触れる機会が増え、守備では明大明治エース11番の選手にゴール付近では絶対に自由にさせず、流れを引き寄せようとします。しかし、明大明治も個人技のある10番の選手を中心に前半の早めのタテ攻撃からサイドを使ったり緩急つけたりと、後半は両校とも前半とは違う趣でゲームが構成されていきました。

Img_6781

このような展開の中、後半17分でした。自陣右サイドからビルドアップを始めた明大明治ですが、これはチャンスになると見て前線中央で早めに動き出した10番の選手にロビングボールが供給(と言っても弾道は結構速かった)されます。このボールは調布北DFが待たないで直接ボールを処理することができそうでできないポイントに落ちます。ここに早めに動き出していた明大明治10番の選手が果敢に絡んだいったことでボールは調布北ゴール側にこぼれ出します。決定的ピンチとなった調布北GKが猛然と飛び出しましたが、ボールは明大明治10番の選手が先に触れて流し込み明大明治が待望の先制点と奪いました。

Img_6766

これは普段から練習しているのでしょうか、膠着した状況を一発で打開するサイドから前線中央へのロングボール攻撃が見事にはまった瞬間でした。調布北は明大明治11番の選手へのロングボールは高いレベルで警戒していましたが、この場面はボールの受け手が大柄でない10番の選手であったことも影響していたかもしれません。でも、この10番の選手のプレー、特に動き出しが見事でした。

先制された調布北でしたが、後半は前半よりセカンドボールを拾えるようになっていましたので、この1点でそんなに焦りはなかったと思いますが、明大明治の動きも先制したことで俄然良くなり、なかなか調布北はチャンスが作れません。

そして後半20分過ぎに調布北ベンチが動きます。21分に18番の選手に代えて19番の選手、24分に16番の選手に代えて5番の選手、そして26分には9番の選手に代えて13番の選手を次々に投入、そしてこの投入された3人の選手は全員大柄、遮二無二1点を取りに行きます。しかし、前掛かりになってできてしまった中盤のスペースを明大明治MF陣にかき回され、なかなか前線にいいボールを供給できないままタイムアップ、明大明治が1対0で勝利しました。

実力互角な両校による1点を争うゲームでしたが、一瞬のスキを突き、あっという間に決定的場面を演出してしまうロングボール攻撃の怖さをあらためて思い知りました。

kumazemi's favorite players 2009:都調布北の3番

2009年6月21日 (日)

帝京vs東海大高輪台

Kumazemi Report 2009-06-21
平成21年度高校総体都大会2次決勝
駒沢補助競技場(豪雨)
帝京   vs   東海大高輪台
3
2 前半 0
1 後半 0
0

前日にインターハイ出場権を獲得した両校が駒沢補助競技場に登場です。朝から激しく降り続ける雨に水浸しのピッチという悪条件の中、試合が始まりました。

全くボールが転がらずドリブルもままならない状況に始めはとまどっていたように見えた選手達も、すぐに適応し浮き球、ロングボール主体の組み立てが見られるようになりました。徐々に中盤を支配し始めた帝京が試合の主導権を握っていきます。前半11分にロングボールからチャンスを演出すると、その5分後の16分に左サイドを起点に崩し先制ゴールを決めました。

先制された東海大高輪台は、20分に11番の選手のシュート、25分に9番の選手がチャンスを迎えますが、堅い帝京守備陣に阻まれました。ロングボールがバウンドせずに着地点に止まるような状態で、攻めも守るも本当によく頑張ります。

P1090686

前半28分、帝京6番の選手がペナルティエリアに持ちこんで自らシュートを決めてリードを2点に広げます。その後は東海大高輪台が盛り返すのですが、わずかにゴールが遠いといった感じでした。40分には得意のセットプレーから4番の選手がヘディングしますが、クロスバーの上へと外れてしまいます。

雨は弱まる気配を見せず、後半がスタートします。前半と同様に、中盤でのボールの奪い合いから、一気に前線へとロングボールを運ぶシーンが必然的に多くなっていきました。試合を押し気味に運ぶのは帝京で、後半7分にはゴール前での混戦から、後半12分にはミドルシュートから追加点を狙います。後半24分にはロングボールに飛び出した東海大高輪台GKが触れなかったところを、8番の選手が無人のゴールへシュートしてリードをさらに広げました。

東海大高輪台は一矢を報いようと前線に選手を投入して突破を図りますが、力ある帝京ディフェンスを破ることはできませんでした。昨日の準決勝で延長戦までプレーした疲れもあったのかもしれません。結局このまま試合終了のホイッスルが響き、帝京が関東大会に続いてインターハイでも東京の頂点に立つこととなりました。

P1090685

本来の自分達のサッカーが出来ないような状況で両チームともよく頑張りました。インターハイでの健闘を祈っています。

2009年6月20日 (土)

東海大高輪台vs國學院久我山

Kumazemi Report 2009-06-20
平成21年度高校総体都大会2次準決勝
駒沢第2球技場(晴)
東海大高輪台   vs   國學院久我山
0
0 前半 0
0 後半 0
0 延前 0
0 延後 0
0
5 PK 4

インターハイ予選もいよいよあとわずか。好天に恵まれた駒沢補助球技場第1試合では、國學院久我山と東海大高輪台が顔を合わせました。

立ち上がりから主導権を握ったのは國學院久我山でした。持ち前のパスを細かくつないでの崩しからチャンスをつくっていきます。前半15分には、10番の選手がゴール前の混戦から一瞬空いたコースを狙いシュートしますが、これはGKが正面でキャッチしました。

やや押され気味の東海大高輪台ですが、駆けつけた大応援団の声援を受けて粘り強い守備で対応します。チーム全員の守備の意識が非常に高く、ペナルティエリア付近にはそう簡単には入らせません。ボールを奪ってからは國學院久我山の中盤でのプレッシャーを受けなかなか前へつなげませんが、セットプレーからチャンスを演出していきます。前半25分には左からのコーナーキックを、ファーサイドで見事に叩きつけるヘディングで合わせますが、國學院久我山DFがゴールライン上でボールを跳ね返しました。

前半28分には、國學院久我山8番の選手がスルーパスに抜け出し、飛び出してきたGKをかわすシュートを撃ちますが、惜しくも左に外れました。堅い守備に思うようにボールを回せない國學院久我山ですが、それでも個人で打開できるキープ力、ドリブル力には素晴らしいものがあります。前半残り時間もやや押し気味で試合を進めますが、0-0のままハーフタイムを迎えました。

Img_4445

後半に入ると東海大高輪台の勢いが目立つようになります。後半5分に右サイド突破から絶好のチャンスを迎えますが、2度のシュートは2度とも跳ね返されました。また、セットプレーでは8番の選手の精度の高いキックで國學院久我山ゴールを脅かしていきます。
國學院久我山は中盤からどんどんスルーパスを出してDFライン裏へ抜けようとしますが、巧みにオフサイドをとられてしまいます。東海大高輪台にうまく守られてなかなかゴールに近づけない時間が続きました。

時間は過ぎていき後半39分、東海大高輪台が右サイドからのクロスのこぼれ球をシュートしますが、これはクロスバーの上へ。両者無得点のまま延長戦へと突入しました。

両チームとも最後の力を振り絞ってゴールへと向かいます。延長前半4分、國學院久我山20番の選手がロングボールに抜けるも飛び出したGKがクリア、7分には見事な崩しからエリア中央18番の選手がシュートしますが、惜しくもゴール上に外れました。延長後半3分には今度は東海大高輪台がクロスボールからチャンスを迎えますが、飛び込んだ選手はわずかにボールに届かず流れてしまいます。9分の國學院久我山のシュートも枠には飛ばず、ついに決着はPK戦へと持ちこまれました。PK戦ではこの日大活躍の東海大高輪台GKがシュートを止めて、チームに勝利をもたらしました。

東海大高輪台にとっては、守り勝ったという試合だったでしょうか。最後まで集中の切れない堅いディフェンスで猛攻を凌ぎきりました。國學院久我山は惜しくも敗れてしまいましたが、美しいサッカーは健在でした。選手権予選ではさらに美しいプレーを見せて欲しいと期待しています。

Img_4459

2009年6月15日 (月)

実践学園vs東京朝鮮

Kumazemi Report 2009-06-14
平成21年度高校総体都大会2次2回戦
清瀬内山グラウンド(晴)
実践学園   vs   東京朝鮮
5
2 前半 1
2 後半 3
0 延前 0
1 延後 0
4

清瀬内山グラウンドの第2試合は壮絶な撃ち合いとなりました。

立ち上がりは両チームともボールが落ち着かない、中盤での奪い合いが目立つ展開となりました。どちらが先にペースを握るか、と注目していた矢先の前半8分、実践学園が先手を取ります。右からのコーナーキックは一度クリアされましたが、こぼれ球を7番の選手が見事にミートさせてゴールへと突き刺しました。

ここからは先制された東京朝鮮がやや押し気味の時間が始まります。前半13分には11番の選手の思い切ったミドルシュートもありました。ただやはりボールが落ち着かない印象は変わらず、膠着状態に陥っていきます。

P1090671

スコアが動いたのは前半32分、実践学園8番が絶妙なスルーパスから冷静なシュートで追加点を決めました。試合が激しく動いたのはこのゴールからでしょうか、差を広げられた東京朝鮮の反撃が始まると、40分に1点を返して2-1でハーフタイムを迎えます。
後半序盤は息をもつかせぬ目まぐるしい展開となりました。まずは後半5分、実践学園がヘディングゴールで再びリードを広げます。東京朝鮮の攻撃力が爆発したのはここからでした。6分に10番の選手が相手DFを見事にかわしてペナルティエリア内からのシュートを決めて1点差、9分には7番の選手が倒されて得たPKを6番の選手がしっかりと決め手同点に追いつきます。さらに11分、ボールを持った10番の選手がDF2人に寄せられながらも間を突破し、ゴール右へシュートを決めて逆転に成功します。しかしリードは長く続きませんでした。後半16分に実践学園が同点弾を押し込みスコアを4-4とします。

激動の時間帯が過ぎても、両チームとも次の1点のために気持ちを出したプレーが続きます。激しいコンタクトも目立つようになり心配になる場面もありましたが、それ以上に選手達の勝利への執念が伝わってきました。ただ突然ゴールが遠ざかってしまったかのように均衡を破る得点の生まれないまま、試合は延長戦へと突入していきます。

蒸し暑い中で前後半を戦った選手達は体力的には限界に近いものがあったのでしょう。足がつってしまう選手も続出しますが、お互いに一歩も譲ることなくゴールを狙う展開は変わりません。そしてPK戦突入かと思われた延長後半ロスタイム、実践学園10番の選手がコーナーキックに頭で合わせて劇的な決勝ゴールを決めました。

両チームともにチャンスとあらば積極的にシュートを撃っていく姿勢、最後まで諦めずに戦い続ける姿は素晴らしいものでした。この場からも拍手を贈らせていただきます。

P1090678

2009年6月14日 (日)

帝京vs東海大菅生

Kumazemi Report 2009-06-14
平成21年度高校総体都大会2次2回戦
清瀬内山グラウンド(晴)
帝京   vs   東海大菅生
2
1 前半 0
1 後半 1
1

清瀬内山グラウンドの第1試合は帝京と東海大菅生の対戦です。両校は4月末に関東大会都予選準決勝で、奇しくもここ清瀬内山で顔を合わせたばかり。その時は帝京がPK戦の末勝利しましたが今回はどうなるのか。期待の高まる中、試合開始のホイッスルが響きました。

流石にお互いに相手のことは良くわかっているということでしょうか、探り合いも無く序盤からそれぞれが自分たちのスタイルでプレーを披露します。帝京は得意の前線からのハイプレッシャーでボールを奪い、相手DFライン裏に積極的にボールを入れてチャンスをうかがいます。一方の東海大菅生は、徹底してGKからパスをつないでの組み立て、タッチライン際まで大きく広がった両ウイングを活かしてのワイドな攻撃を展開します。

P1090651

DFラインから左ウイングへのロングフィードが効果的につながる東海大菅生が、序盤ペースを握ります。2度のシュートチャンスはいずれも帝京GKのファインセーブに防がれました。

東海大菅生ペースで進む中、先制点を決めたのは帝京でした。前半18分、右サイドでパスを受けた帝京9番の選手が、ペナルティエリア内右から強烈なシュートで菅生ゴールを破ります。流れが相手にある中で迎えたチャンスをきっちりと決める勝負強さを感じさせるゴールでした。

この得点で流れを引き寄せた帝京は、中盤を支配し相手に自由にパスを回させません。東海大菅生はセンターバック4番、5番の選手がロングボールを前線に供給しますが、帝京のタイトな守備になかなかボールを落ち着けることができませんでした。追加点を狙う帝京には13番の選手のシュートなど惜しい場面も生まれましたが、前半は1-0のまま終わります。

後半は立ち上がりこそ帝京ペースでしたが、5分過ぎから東海大菅生の怒濤の攻撃が始まります。6分に4番の選手がドリブルからシュート、10分にはFKからヘディングで狙うもどちらも帝京GKに阻まれました。しかし直後の後半11分、右サイドからのセンタリングに2番の選手がゴール正面で低空ダイビングヘッドで合わせてスコアを1-1とします。ニアサイドで潰れた11番の選手の動きが非常に効果的なシーンでした。

この同点ゴールで東海大菅生が勢いに乗るか、そんな空気が漂い始めた清瀬内山グラウンドでしたが、この日の帝京の勝負強さは特別。後半15分に6番の選手のゴールで再びリードを奪います。帝京が中盤を支配する時間帯が始まりました。

東海大菅生がもう1度自分たちの時間帯に持ちこんだのは終盤のことでした。ラスト10分次々とゴール前でチャンスを生み出していきます。しかし堅牢な帝京守備陣を崩すことができず、スコア2-1のまま80分間は終了。前回の対戦に続いて帝京に軍配が上がりました。

敗れこそしましたが東海大菅生、最後尾から丁寧にパスをつないで組み立てていくスタイルがどこまで磨かれていくのか、とても楽しみです。

P1090654

2009年5月24日 (日)

駒澤大学高vs早稲田実業

Kumazemi Report 2009-05-23
平成21年度高校総体都大会1次(F)決勝
実践学園高尾グラウンド(晴)
駒澤大学高   vs   早稲田実業
3
0 前半 0
3 後半 0
0

実践学園高尾グラウンド第二試合です。実力校同士の熱い戦いになりました。昨年ついにベスト4の壁を突き破った駒大高がどんなチームになっているのか、早実はいかなるチームカラーなのか、みどころ満載のゲームでした。

序盤はお互い出方うかがうかと思いきや、開始1分には早実にファーストシュートがあり、直後には今度は駒大高が早実DFのちょっとした連携ミスを突いて決定的な場面をつくるなど、何か嵐を予感させる出だしでした。

お互いにあまりこねくり回さず、駒大高は俊足FW11番の選手を活かし、早実は前を張る3人を活かす、といったシンプルに攻撃する印象を受けました。しかし、セカンドボールの奪い合いは両校激しいものがありました。

何回も戦ってるであろう両校は、相手のストロングポイントを出させないゲーム運びで、膠着する時間もけっこうありましたが、駒大高のディフェンスラインはカバーリングの意識が高くて安定、対する早実はセカンドボール確保で勝り、前半はやや早実優勢で0対0で折り返します。

後半に入ると早実の勢いが増し、駒大高は長めのフィードを使い、速攻気味の攻撃に活路を見出すような展開になり、9番⇒11番のホットラインがチャンスを作るなどだんだん駒大高も盛り返します。ところが、早実もそう簡単には駒大高にリズムを作らせず、後半13分にすごい場面が出ます。

早実11番の選手が左サイドをドリブル突破、駒大で前期からレギュラーのキャプテン4番の選手に1対1を挑み、重心が左足に乗ったところを右を抜く狙いすましたシュートを放ちます。思わず入ったと思いましたが、駒大高GKのものすごい横っ飛びもあって惜しくも決まりません。しかし、このプレーは凄かったです。

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これで流れをぐっと引き寄せた早実は続けて右サイド攻撃からチャンスを作るなど、早実ペースになりかけます。なりかけますと表現したのは、この後の駒大高タテ一本からループに持ち込んだプレーの直後に夏場特有の「給水タイム」が取られ、結果論ですが、ここで流れが変わったような気がしたからです。

そして再開直後の後半22分、早実の不用意なバックパスを駒大高攻撃陣がかっさらってそのまま流し込み、やや劣勢だった駒大高に先制点が転がり込むのです。これだからサッカーはわからないのです。

追う展開になった早実は後半26分、28分と続けて選手を交代、攻撃的な流れを掴みにいきますが、逆に駒大高は後半35分、鮮やかなパス交換で早実左サイドを崩して見事なシュートが決まり、点差を2点に拡げます。このサイドの崩しはすばらしかったです。

Img_6432

残り時間が少なくなって早実は前掛かりになって激しく攻撃しますが、逆に駒大高にカウンター攻撃から終了間際にPKを献上、これを決められ3対0となり、勝負アリとなりました。

3対0というスコアとなるような内容ではありませんでしたが、サッカーには流れというものがあり、ときおりこの流れがゲームを予想外の展開に誘っていく場合があります。あらためてサッカーにおける「流れ」の怖さを見たような気がしました。

2009年5月23日 (土)

実践学園vs攻玉社

Kumazemi Report 2009-05-23
平成21年度高校総体都大会1次(E)決勝
実践学園高尾グラウンド(晴)
実践学園   vs   攻玉社
3
2 前半 1
1 後半 0
1

やっぱりインターハイはこうでなくちゃ!と感じた真夏のような中、実践学園高尾グラウンドでEブロック決勝が行われました。駒沢も行けたのですが、攻玉社が実践学園にどう挑むのか、これをこの目で確認すべく、ここ高尾に参りました。

序盤から実践学園が東京ヴェルディ船越優蔵選手を髣髴とさせる9番の選手のポストプレー中心に攻め入ります。この9番の選手は空中戦の強さだけでなく、ポストプレーが上手く、足もとの技術もしっかりしている脅威のFWです。

Img_6280

そして、前半6分、この9番の選手が左からのクロスにさっと頭で合わせて、あっという間に実践学園が先制します。挑む立場の攻玉社としては、先に入れられるという最悪の展開になりますが、押されながらも相手に流れを完全に渡さず、粘り強く守りながら速攻でチャンスをうかがいます。前半24分には攻玉社のミドルシュートが実践学園ゴールのクロスバーをかすめるシーンもあり、「行ける!」と感じた攻玉社も受身にならずに果敢に攻め入るようになります。そして27分、左サイドからの展開から7番の選手がスルーパス、これを受けた11番の選手が前を向いて勝負に持込み、競り勝ってシュート、これが決まって攻玉社が同点に追いつきます。

Img_6291

しかし、実践学園は慌てません。追いつかれた2分後、攻玉社陣内バイタルエリア付近で混戦状態を作り、そこから思い切りよくミドルシュート、これが攻玉社DFに当たってコースが変わりゴールに吸い込まれ、これまたあっと言う間に勝ち越します。地力に勝る実践学園優勢の中、前半はこのまま折り返します。

後半に入っても球際に強い実践学園が圧力をかけ続け、後半4分にはまたも9番の選手が二アサイドから強烈なシュートを放ちますが、これはポスト直撃でした。このような運も味方につけた攻玉社も粘り強く守ってカウンターを狙います。そして最大の運が来たのが後半5分でした。左サイドの突破を図られた実践学園DFが、ペナルティエリア内で痛恨のファウル、攻玉社がPKを得ます。これをチームの支柱である10番の選手が右端狙ってキック!しかし、読み切っていた実践学園GKが見事にセーブ、実践学園応援団がヒートアップしました。

ここから実践学園はメンバーを入れ変えてきますが、攻玉社も下向くことなく、体を張ってディフェンス、1点差のまま白熱したゲームとなります。それでも実践学園守備陣の間延びしないようラインをきっちりコントロールする技術は見事で、攻玉社の速攻の目をことごとく潰していきます。

そして後半34分でした。実践学園が攻玉社陣内ペナルティエリアすぐ右で得たFKを見事なキックで攻玉社ゴール右隅に決め3対1と突き放します。ここから、少し寄せが甘くなったところを実践学園は攻撃の手を緩めず攻め続け、ゲームは3対1で実践学園が勝利しました。

サッカーの神様は決して片方のチームだけに味方することはないですね。両チームに同じように「運」が発現しました。しかし、強豪相手にアウェーの中で攻玉社は本当によく戦いました。本郷と日本学園を下した実力はホンモノです。現3年生が選手権予選をどうするのか、私に何か物言う資格はないですが、実力ある爽やかなチームなので、ぜひもう一度公式戦で見たいです。kumazemi's favorite players 2009:攻玉社の11番

2009年5月20日 (水)

東海大高輪台vs桐朋

Kumazemi Report 2009-05-17
平成21年度高校総体都大会1次(D)2回戦
都狛江高校グラウンド(晴)
東海大高輪台   vs   桐朋
2
1 前半 0
1 後半 0
0

総体都大会1次予選Dブロック準決勝、桐朋高校と東海大高輪台高校の試合をリポートします。狛江会場は、第1試合の途中から吹き始めた強風が更に勢いを増してきましたが、こちらも時間通りのキックオフとなりました。

試合開始から両校ともに果敢にボールを奪いに行く激しい展開となりますが、強風の影響もあって正確なロングフィードが難しい時間が続きます。

前半15分くらいから徐々に東海大高輪台がペースを掴み始め、桐朋のディフェンスラインがやや低くなりますが、桐朋はボールを奪うと前の11番の選手が飛び出し、そこへ長めのパスを入れて反撃します。中盤の支配はやや東海大高輪台の方に分がある状態ですが、最後は攻め崩させない桐朋のディフェンスは見事でした。

Pimg_3970

しかし、前半32分でした。ペナルティエリア付近ゴールやや右のポジションで、東海大高輪台10番の選手に綺麗なパスが通りますが、これを慌てることなく落ち着いて桐朋ゴール左へ決め、東海大高輪台が先制します。これで少し落ち着いた東海大高輪台は、直後の前半34分、今度は左サイドから中央に入ったボールに9番の選手が上手く合わせますが、これは桐朋ディフェンダーが必死に体を張ってディフェンス。このまま前半を高輪台の1点リードで折り返します。

後半に入ると、東海大高輪台はワイドな展開をが多くなりましたが、1点を取りに行かねばならない桐朋の攻撃機会も増えてきます。前半同様、桐朋のディフェンスラインは決して高い位置ではなく、MFも引き気味でFWとの間のスペースが目立ちますが、桐朋右サイドバック2番の選手やFW11番の選手が何度も何度も繰り返し長い距離を走るカウンター攻撃は迫力がありました。

しかし、後半26分にサイドチェンジのパスに右サイドで落ちついて受けた東海大高輪台7番の選手が、そのままペナルティエリアに持ち込み、前目のポジションをとっていた桐朋GKの上を勢い抜く放ったシュートを放ち、これが桐朋ゴール左に突き刺さって東海大高輪台2点のリードとなります。

Pimg_4007

試合はこのまま2対0で東海大高輪台が勝利し、Dブロック決勝(対暁星)進出を決めました。しかし、暁星は強いです。決して一人でがんばりすぎず、連係プレーで束になってかかって行きましょう。

2009年5月18日 (月)

駒澤大学高vs都狛江

Kumazemi Report 2009-05-17
平成21年度高校総体都大会1次(F)2回戦
都狛江高校グラウンド(晴)
駒澤大学高   vs   都狛江
1
0 前半 0
1 後半 0
0

総体都大会1次予選Fブロック準決勝第1試合、駒澤大学高校と都狛江高校の試合です。前夜からの雨は朝方まで降り、グラウンドはだいぶ緩い状態でしたが、都狛江高校にも駒澤大学高校にもたくさんの応援が駆けつけ、大いに盛り上がる中、試合は時間通りに開始されました。

ゲームの方は、やはり緩い足下にいつも通りのプレーが出来ないといった感じでしたが、先にチャンスを掴んだは駒大高校で、ゴール左25mくらいの距離で得たフリーキックを直接狙いました。これは都狛江GKに阻まれてしまいますが、この後もフィールドを大きく使った展開を試みるものの、やはりピッチコンディションの悪さからかやや苦しんでる様子でした。

しかし、徐々に両校、やや重のピッチに慣れてきて、前半20分には駒大高20番の選手がドリブルシュート、これは惜しくもゴール左へ外れてしまいます。ただ、こういうグラウンドコンディションで、遠目から低いシュート打たれるとGKは嫌なものですよね。

Pimg_3852

前半26分には駒大高GKのちょとしたミスを都狛江FW9番の選手が詰めますが、これは駒大高DF2番が懸命のディフェンスでクリア、この後にはペナルティエリア右サイド20番の選手がフリーの9番の選手にパス、決定的と思われた場面を創出しますが、これはインサイドに引っ掛けてしまい、枠の左へ外してしまいました。

続く32分には、今度は駒大高10番の選手が胸トラップ⇒そのままボレー!という場面、20番の選手の右サイドからゴール前に持ち込み放った低い弾道のシュートの場面があり、前半は駒大高優勢で進みました。しかし、決定的な場面は作りきれないまま、前半を折り返します。

後半に入って駒大高は9番の選手を起点として、厚い攻撃を仕掛けます。後半13分、この9番の選手が右サイドで受けたボールを、じっくり中央の上がりを待って出した低めのボールに、走りこんだ10番がこれに合わせるも、ボールはクロスバーの上へ。前半から決定的な場面で踏ん張りを効かない足下に何度となくチャンスを逃します。

ゲームはほぼ駒大高が支配しながらも、後半30分に都狛江14番の放ったミドルレンジからのシュートはボールを完璧にミート、しかし、コースが甘く駒大高GK正面にいってしまいました。このような都狛江のカウンター攻撃には、狛江応援団も一斉に沸きました。

そして、もう40分を回ってロスタイムに入った頃、駒大高右サイド8番から前方中央に大きく出したボールに駒大高11番の選手が都狛江ディフェンダーを3人引き連れたままシュートに持ち込み見事ゴールを決め、これが決勝点となって駒大高がFブロック決勝へ駒を進めました。

終始ゲームを支配しながらも駒大高はなかなかゴールを決めきれませんでしたが、最後まで攻撃の手をゆるめることなく得点に執着したことで、最後のゴールが生まれた気がしました。

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前半終了したあたりから風も強くなり、ボールコントロールが難しい状況で戦った両校、本当お疲れさまでした。もう少しコンディションの良い状態でやれていれば・・・と思ってしまいましたが、グラウンドが土であろうと人工芝であろうと、乾いて硬かろうが雨でぬかるんでいようが、いつでもどこでもきちんと基本スキルを発揮できることが大事です。

駒大高、次は早実ですね。

2009年5月12日 (火)

都野津田vs中央大学高

Kumazemi Report 2009-05-10
平成21年度高校総体都大会1次(H)1回戦
都東久留米総合高グラウンド(晴)
都野津田   vs   中央大学高
6
2 前半 1
4 後半 0
1

総体1次トーナメントHブロックから、都立東久留米総合高校グラウンドで開催された都野津田と中央大学高の試合です。

立ち上がりペースをつかんだのは中央大学高でした。中盤でパスがよく回り、リズムよく攻めの形を作っていきます。開始早々の前半6分には9番のシュートで先制点を奪い、これ以上ない試合の入り方となりました。その後もしっかりとしたパス交換、緩急をつけたボール運びでチャンスを作り、18分、20分とフィニッシュまで持ちこむシーンが見られます。

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リズムをつかむのに苦労しているように見えた都野津田は、前半20分頃の給水休憩を終えてから徐々に前に出てきます。24分にチャンスを迎えていた9番が、その4分後にドリブルから切れ込んでのシュートでスコアを1-1としました。この得点シーンもそうでしたが、両サイドの空いたスペースにシンプルにボールを入れる形がハマっていきます。ハーフタイム間際の38分には、右サイド7番からのセンタリングから12番だったでしょうか、ヘディングで押し込んで逆転します。

直接の因果関係があったかどうかはわかりませんが、給水休憩後に流れが変わった前半でした。サッカーは流れのスポーツとはよく言われますし、夏の試合はこの辺りもポイントになってくるのかもしれません。

後半最初の10分は都野津田が一気に流れを引き寄せます。2分に右からのクロスを9番がヘディングで、直後の3分には左からのコーナーキックに7番がボレーシュートで合わせて一気に2得点を追加します。さらに8分、ペナルティエリア右から14番が狙い澄ましたクロスをあげると、9番がハットトリックとなる得点を再び頭で押し込んでリードを広げます。

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短い時間で離されてしまった中央大学高でしたが、ゴールへ向かう気持ちは変わらずに前に出て行こうとします。しかし、かなりの暑さだったこともあり、あと少しのところで足が出なかったり、わずかなズレでボールが繋がらないという場面が目立ち始めます。思うようなプレーができないもどかしさが伝わってくるかのような時間が続きました。

終盤に入っても前線からのプレッシャーを緩めない都野津田は後半28分、スルーパスから途中出場の16番がゴールを決めます。スコアはここから動かず試合終了となりました。

都野津田は地区予選決勝から2試合連続での逆転勝ちです。チームに勢いのある証拠なんでしょうね。この日ハットトリックの9番を中心に、流れに乗ったときの攻撃陣は非常に迫力がありました。

逆転されてしまった中央大学高でしたが、最後まで懸命にボールを追い続ける姿、素晴らしかったです。敗れた悔しさをバネに、今度は選手権予選で勇姿を見せてください。