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【特別掲載】第101回全国高校サッカー選手権大会決勝フォト

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【特別掲載】第85回全国高校サッカー選手権大会決勝フォト

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2007年1月11日 (木)

favorite players ザ.選手権

今回の全国選手権の中で私が実際に会場で見た(5試合だけですが・・・)選手の中からfavorite players を選出いたしました。うまいとかすごいとかなどサッカー選手としての将来性といった視点だけでなく、個人的に「beautiful!」と思った選手を選出してます。

Photo_143 Photo_144

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  • 上段左:風間選手 (暁  星 東京都代表)・・・3人くらいなら囲まれてもへっちゃらです。
  • 上段中:多田選手 (滝川第二 兵庫県代表)・・・相手ゴール付近では虎と化します。
  • 上段右:杉浦選手 (静岡学園 静岡県代表)・・・何てしなやかでスマートなのでしょうか。
  • 中段左:宮澤選手 (作  陽 岡山県代表)・・・野村メソッドの申し子でしょうか。
  • 中段中:近藤選手 (室蘭大谷 北海道代表)・・・強くてイケてるDFです。
  • 中段右:堀谷選手 (盛岡商業 岩手県代表)・・・1対1はの強さは一番じゃないでしょうか
  • 下段左:樋渡選手 (室蘭大谷 北海道代表)・・・短髪がよく似合う「動」のFWです。
  • 下段中:大山選手 (盛岡商業 岩手県代表)・・・盛商が隠し持っていた凶器です。
  • 下段右:吉田選手 (静岡学園 静岡県代表)・・・私の小学1年の息子が大ファンです。

3年生の皆様、お疲れ様でした。そして2年生の選手の皆様、またどこかでお会いできる日を楽しみにしています!

2007年1月 9日 (火)

2006年度東京無手勝流決算

全国選手権が終わって2006年度(2007年3月期)は終わり、高校サッカーは新しい期に入ります。

新しい期に入るためには前期を締めて決算を行い、損益計算表を作成しなければなりません。

以下に東京の2006年度(2007年3月期)のP/Lを掲載しました。もちろん無手勝流です。

ルールは、

  1. 本来なら成績ごとにポイントを決め費用など設定する必要は全くないのですが「損益計算書」の形にしたかったので無理やり費用を設定しました。
  2. あくまで高体連主要三大会を高校サッカーにおける本業としていますのでここを営業損益の部とし、クラブユースも混在する三大会を営業外利益の部としました。営業外利益としたのはこの部分だけ費用を見積もらず加算方式にしたためです。理由はクラブユースの所在が地域ごとに大きく異なるからです。
  3. 同一都道府県から複数の高校が出場している場合はもっともよい結果だった学校の成績を採用します。
  4. 売上の多寡は営業損益の部が選手権>総体>関東大会、営業外利益の部が高円宮杯>プリンス関東>国体少年の部です。
  5. 詳細は省きますが選手権優勝を売上400の費用0で利益400の最高とし、各大会で上位に行くほど売上が増えて費用が減り、逆に早く敗れれば敗れるほど売上が少なく費用がかさむ形になっています。ちなみに総体と選手権は初戦を突破すると±0になるよう設計しました。したがって初戦負けですと赤字になります。
  6. プリンス関東は最終順位5位までに売上が加算されます。ちなみに1位は40、5位は20の売上です。
  7. 国体少年の部はたとえ1回戦で負けたとしても出場ポイントととして10を付与します。
  8. 高円宮杯で優勝すると売上75が加算され、決勝トーナメント進出(ベスト16)で25ポイント加算します。
  9. ただしこのルールは出てきた結果が「何か変だな」と私が感じましたら勝手に変更する場合があります。
2006年度 大会名 売上 費用 利益 摘要
営業損益の部
関東大会 +100 +100 帝京優勝
高校総体 +150 -10 +140 帝京ベスト4
全国選手権 -150 -150 暁星、久留米初戦敗退
営業利益 +250 -160 +90 黒字達成
営業外利益の部
国体少年 未出場
プリンス関東 未出場
高円宮杯 未出場
経常利益 +250 -160 +90 黒字達成

ちなみにこのやり方で2005年度を計算すると経常利益±02004年は+60になりますので、2006年度は前期、前々期より数字がよくなりました。これは上期における帝京の多大な貢献によるものです。

また、同じやり方で2006年度のお隣さんの千葉県と埼玉県の経常利益を算出しますと、千葉県が+295埼玉県が+95になります。埼玉は主要な全国大会では初戦で負けることはなく、プリンス関東でも武南が5位に食い込み東京を上回りました。千葉は習志野が関東大会ベスト4、市立船橋が総体ベスト16、八千代が選手権ベスト4と各大会でコンスタントに上位に食い込み、国体でも選抜が優勝するなど年間通して安定した成績を収めました。さすがです。

東京の数字はよくなってきていますが、千葉県とは約200の開きがあることを直視しなければなりません。

なお試しに総体ベスト8、プリンス東北2位で先の選手権でも優勝した盛岡商業を擁する岩手県を計算してみたら+505でした。すごい成績です。会社だったら株価はストップ高になります。増田知事と谷藤市長は話し合ってぜひボーナスとしてティフトン419の芝を敷き詰めた全面芝のサッカー場を造ってあげてください!

ただ、ちょっと選手権の成績に偏りすぎてるかなぁ・・・

2007年1月 8日 (月)

盛岡商業vs作陽

Kumazemi Report 2007-01-08
第85回全国高校サッカー選手権決勝
国立競技場(晴)
盛岡商(岩手)   vs   作陽(岡山)
2
0 前半 0
2 後半 1
1

第85回全国高校サッカー選手権決勝です。準決勝とはうって変わって絶好のコンディションで行われ、盛岡商業が逆転で作陽を破って4080校の頂点に立ちました。

Photo_131 Photo_132

ゲームは序盤からスピードのあるFWを有する盛岡商業が早い出足でペースを握ります。ファーストシュートは9番成田選手でした。

Photo_134この成田選手、とにかく速いんです。作陽の守備陣も十分リサーチ済みで対応も決まっていたと思いますが、チャンスと見るや切り裂くようなドリブルで仕掛けていきます。結果的にこの成田選手のすごいスピードがこの決勝戦に決着をつけることになります。

対する作陽も盛岡商業の早い出足に苦しみながらも、攻撃に出たときはフィニッシュまでいく場面が多く、押していながらなかなかいいシュートを打てない盛岡商業とは五分五分だったでしょう。前半39分には作陽桜内選手の決定的なヘディングシュートもありましたが、前半は0対0でした。

後半、作陽は飛び道具を出してきます。

9番村井選手の投入です。桜内選手に代わって出てきました。右足の怪我でこの大会はフル出場できることが難しい状態なのですが作陽のエースです。

Photo_135このエースが「さすが」とうなる仕事をします。後半10分過ぎのことでした。

盛岡商業の右サイド攻撃のボールを奪った3番桑元選手がそのままドリブルで駆け上がりエース村井選手にパス、3人に囲まれた村井選手は体全体と右足を使って見事に反転、そのまま右足を振り抜きます。そしてこのシュートがクロスバーを直撃、詰めていた村井選手にパスを出した3番桑元選手がヘッドで押し込み先制します。

ものすごい歓声でした。36,000人の国立競技場が一瞬揺れた感じがしました。

Photo_136 しかし、下を向かない盛岡商業は持ち前のスピードを生かした攻撃を仕掛け、後半19分に右サイド攻撃で8番千葉選手がPKを得ます。

キッカーは11番林選手。あの雨中の八千代戦で決勝ゴールにつながる見事なコーナーキックを蹴ったレフティです。キックが正確なんですね、PK戦のときも1番を蹴るそうです。

大観衆が固唾を呑んで見守る中、ゆっくり助走を開始した林選手、左足でゴール左隅を狙って蹴りました。しかし、無情にもボールはポストをかすめていきました。ここでも何とも表現できないどよめきが起こりました。

ガッツポーズする作陽、肩を落とす盛岡商業。この時間でこういった状況になるとほぼ流れは作陽に向いていきますが、ここで盛岡商業齋藤監督がこの流れを断ち切るかのようにすぐ動きます。

Photo_137 俊足FW13番大山選手の投入です。直後の後半26分、この切り札大山選手が左サイドを突破、先制点を挙げた桑元選手を振り切りゴール前へセンタリング、このボールがPKを失敗してしまった林選手の足元へ行きます。そして左足でシュートしますがミートせずにボテボテに。しかしこのボテボテボールが体を投げ出して止めにいった作陽DFの股下を抜けてまたもや林選手にとって絶好の位置に転がり出てきます。これをつま先で押し込んで同点になります。

2度の大きなミス(PKとこのシーンでの最初の左足のシュート)をしたこの2年生FWに天は3度目のチャンスを与えました。そしてこの2年生FWはこのチャンスを見事に決めました。きっと日ごろ熱心に練習し、誠実に生きているのでしょう。でないと天はここまでチャンスを与えてはくれません。

選手交代がズバリ的中し、息を吹き返した盛岡商業ですが、何せ相手は静岡学園戦で追いつかれた1分後に勝ち越したチームですから、下向かずに再三攻撃を仕掛けます。ここで残り10分切りました。私の席の前後は小学生のちびっ子だらけだったんですが、この熱いスタジアムに少しでも長くいたくて「延長!延長!」と大合唱してました。

後半40分でした。自陣危険な位置でのFKをしのいだ盛岡商業は、高速ドリブラー9番成田選手が左サイドを突破、DFを振り切ってゴール前へパス、二アサイドにDFと並走して詰めてきた盛岡商業の選手がスルー、このボールに8番千葉選手が合わせてゴール右へ流し込み勝ち越します。

作陽もおなじみ7番宮澤選手→11番小室選手のホットラインであきらめずに攻撃しますが、盛岡商業も集中を切らさず守り、ロスタイム2分もしのぎきって2対1で盛岡商業が勝ち、見事栄冠を手にしました。

Photo_140

盛岡商業はすばらしいチームです。正確に蹴って止める、フルタイム走りきる、周りを観て11人でやる、決してあきらめない、これらがサッカーの本質の本質であることを目の前で体現してくれました。

登録25選手の約半数が県内地元中学出身、半数が県内クラブ出身とどの都道府県にもごく普通にある公立高校が4080校の頂点に立ちました。全国大会で勝てるかどうかはその高校のサッカー部を取り巻く環境で決まるわけではないようです。では、何なのか。その答えはやっぱり日々の練習にあるような気がします。

2007年1月 6日 (土)

第85回全国選手権準決勝

雨中の激戦を作陽と盛岡商業が制しました。

まず、悪天候の中、すばらしいパフォーマンスを見せてくれた4校の選手そしてずぶぬれになりながらスタンドで母校を応援し続けた在校生、卒業生、ご父兄の方々に敬意を表します。

両ゲームともどちらが勝ってもおかしくない展開でした。GKにとっては実にやりにくい状況でしたが、神村学園の失点も八千代の失点も雨でなければなかったかもしれません。逆から言えば、雨というどっちにもころびかねない「運」を作陽と盛岡商業がゲットしたのです。

作陽は前半25分、右サイドからのFKをゴール前に入れたところをやはりここでも7番宮澤選手がヘディングシュート、GKがはじいたところを3番石崎選手が詰めていて押し込んだものです。

八千代は試合終了間際の後半40分すぎでした。右コーナーキックからのボールをGK植田選手がパンチングをミスしてしまい、オウンゴールとなってしまったものです。確かにオウンゴールですが、あの天候であのピッチの状況、しかも試合終了間際で疲労もある中、あのような弾道のコーナーキックをあの位置に蹴ることができる盛岡商業11番林選手がすばらしかったのです。1回戦の国見、2回戦の尚志とPK戦を二度制し、このゲームでも勇気ある飛び出しで決定的場面を阻止するなど植田選手を攻めることはできません。

それより序盤こそ押し込まれましたものの、その後は落ち着いて普段どおり盛岡商業がよく守り、八千代にいつものプレーをさせなかったのも大きかったと思います。

これで決勝は作陽対盛岡商業となりました。当たり前で何をいまさらですが作陽も盛岡商業もめちゃくちゃ強いです。昨年は“セクシーフットボール”野洲が“剛”の鹿児島実業を破って優勝し、高校サッカーが変わると言われました。今年はしっかりした技術と80分間走りきる体力、状況によって臨機応変に戦術を変えられる柔軟性、そして最後まで全力で戦うメンタリティを持つ高校同士の決勝となりました。両校とも地上戦も空中戦も強く、飛び道具も持ってます。

よく晴れて風もなく、暖かい陽射がピッチにたっぷりとふりそそぐ決勝となることを祈ります。

2007年1月 5日 (金)

静岡学園vs作陽

Kumazemi Report 2007-01-05
第85回全国高校サッカー選手権準々決勝
駒沢陸上競技場(晴)
作陽   vs   静岡学園
3
0 前半 0
3 後半 2
2

準々決勝、駒沢陸上競技場第一試合です。

すごい試合でした。勝手にネーミングさせてください。このゲームは「7番対7番の対決」でした。作陽7番宮澤選手と静岡学園7番枝本選手です。二人とも小柄なミッドフィールダーですが、獅子奮迅の活躍でした。

前半はお互いいいところを消し合いながら0対0。特に静岡学園は作陽に中盤を支配されないよう、早いチェックでしかも激しくディフェンスしていました。静岡学園がここまで激しくマークするのですから相当作陽の中盤を警戒していたのでしょう。

後半は一転してゲームが激しく動きます。先制したのは作陽でした。ボールを受けた7番宮澤選手が粘ってタイミングを計り11番小室選手にすばらしいタテパスを通し(写真右上)、そのまま小室選手が静岡学園ゴールネット右隅に狙いすまして蹴りこみました。

Photo_129今度はその5分後の17分、静岡学園が7番枝本選手がクロスに飛び出したGKを巧みな個人技で交わし、同点ゴールを決めます(写真)。

正直、これで「静岡学園が流れつかんだな」と思いました。パンフレットにも書いてありますが、このチームは相当走りこんでいて後半にめっぽう強いからです。

しかし、作陽はタフでした。同点にされた直後のキックオフからあっという間に静岡学園陣内に深く攻め入り、守備陣形が整わないうちに作陽11番小室選手が右足一閃、逆転ゴールを決めます。追いつかれてからわずか1分後の出来事でした。

Photo_130

喜ぶ作陽11番小室選手の背中が見えますが、静岡学園GKの船崎選手が「どうなってるんだ」というような仕草をしています。

静岡学園は何かが狂っていたのでしょうか。後半勝負はお家芸なのに常に先手をとられていきます。そしてこの5分後の後半22分、またも自陣深い位置で振り回されてしまい、作陽7番宮澤選手に決められ3対1となります。

作陽は後半、戦い方を変えてきたように思います。静岡学園の中盤のチェックが激しいので、あまり横や斜めの方向には手数をかけず、早めにタテパスを入れるように変えてきた感じを受けました。

一方、2点差をつけられた静岡学園は死に物狂いで攻撃を仕掛けます。しかし、焦っていたのでしょうか、ポイントとなるところでパスが浮いてしまったり、コントロールをミスしてタッチに出してしまったりと、らしからぬ状況が続きます。でもやはり王国静岡の代表です。後半34分、早いスローインでリスタートして右サイドから攻め込み、伊藤選手が執念で押し込んで3対2と1点差になります。残り時間はあと5分強というところでした。

ここからも静岡学園は猛攻を仕掛けますが、作陽も必死に守ります。ほとんど自陣に引いてボールがきたら大きく蹴出す状況が続きました。これもしょうがないです。勝てば岡山県勢初の国立、勝ちたい気持ちが「サッカーとは」を上回るのも仕方がないです。この大会のために3年間歯を食いしばって練習してきたのですから。

作陽が静岡学園の猛攻をしのいでいるうちに40分が経過し、ロスタイム表示ボードの「3」もあっという間に過ぎて作陽に軍配が上がりました。

作陽は強いです。岡山県は青山(敏)選手や苔口選手などのすばらしい人材を輩出し、いよいよ歴史に名を残す舞台に上がってきました。これも指導者の方々の熱意と努力の賜物だと思います。

準決勝は八千代対盛岡商業、作陽対神村学園となりました。九州勢がバタバタと早くに散っていきましたが、鹿児島県代表は残りました。全滅しないんですからやっぱり九州はさすがです。八千代はあの古河一が初優勝した昭和55年度第59回大会以来のベスト4ですね。私が高校に入った年です。盛岡はその昔飢饉に苦しんだ土地柄と聞きます。厳しい状況を努力と工夫で脱しきる魂が脈々と流れているのではないでしょうか。

もうここまできたら実力云々というより、コンディションを整えて試合で普段の力を100%出すこととほんのちょっとの運を味方につけることです。

4強の選手の皆さん、国立競技場ですばらしい感動のパフォーマンスをお願いします!

2007年1月 4日 (木)

全国選手権8強出揃う

全国選手権は3回戦が終わりベスト8が出揃いました。

ベスト8の顔ぶれは東北勢1校、関東勢1校、東海勢1校、北信越勢2校、中国勢2校、九州勢1校となりほぼ全国まんべんなく残りましたが、残念ながら近畿勢が全て姿を消してしまいました。

準々決勝進出校 結果 ここまでの得失点
八千代(千葉県代表) 4-1野洲(滋賀県代表) 5得点2失点+3
丸岡(福井県代表) 0-0PK5-4那覇西(沖縄県代表) 0得点0失点±0
広島皆実(広島県代表) 0-0PK3-2境(鳥取県代表) 0得点0失点±0
盛岡商業(岩手県代表) 1-1PK4-2武南(埼玉県代表) 5得点3失点+2
作陽(岡山県代表) 0-0PK4-2室蘭大谷(北海道代表) 6得点1失点+5
静岡学園(静岡県代表) 1-0青森山田(青森県代表) 4得点1失点+3
星稜(石川県代表) 1-1PK4-3鹿島学園(茨城県代表) 2得点1失点+1
神村学園(鹿児島県代表) 2-1桐光学園(神奈川県代表) 2得点1失点+1

それにしても今大会はPK戦が多いですね。

ここまでの全40試合のうち何とPK戦が15試合あります(.333)。3回戦までのPK戦の数は前回は7試合、前々回は8試合ですから倍増です。(丸岡高校と広島皆実高校はここまでの3試合すべて0対0のPK勝ちです)。

また、1点差決着もここまで11試合あり、PK勝ちと1点差勝ちを合わせると26試合にのぼり、何と.650になります。

Img_0199_1

サッカーの裾野は確実に日本全国に広がり、どこの代表が優勝しても不思議ではありません。力は拮抗しています。

ただ、ここまでPK戦が多いとちょっと負けた方には気の毒な気がします。来年からは全試合90分にするか、思い切ってリーグ戦導入して8強からトーナメントにするとか・・・

テレビ放映とか会場、運営スタッフの問題もあるとは思いますが、大会そのものに工夫を施す時期に来ている気もします。

4日は休養日で5日がいよいよ準々決勝です。八千代vs丸岡、広島皆実vs盛岡商業、作陽vs静岡学園、星稜vs神村学園の4試合です。

ちなみにここまでの試合すべて80分で決着をつけてきているのは静岡学園ただ1校です。

2007年1月 3日 (水)

静岡学園vs佐賀東

Kumazemi Report 2007-01-02
第85回全国高校サッカー選手権2回戦
駒沢陸上競技場(晴)
静岡学園   vs   佐賀東
3
0 前半 0
3 後半 1
1

駒沢競技場第2試合です。この前の室蘭大谷vs高川学園戦に比べて静かな立ち上がりでした。ご存知井田監督率いる静岡学園は選手権優勝1回、準優勝1回を誇るサッカー王国の代表です。対する佐賀東は1対1になったら9分9厘勝負してくる相手に対して、間延びしないよう中盤をコンパクトにし、ヨコにはドリブルさせるがタテにはさせず、回させるけど突破させない見事なディフェンスで前半を0-0で折り返します。前半は膠着した感じで、静かに終わりました。

しかし、後半は一転します。ことの始まりは開始5分の佐賀東の先制でした。速攻からで、決めたのはエース10番山下選手。一瞬会場内に何ともいえない雰囲気が漂いました。

これで目が覚めたか、静岡学園が前半と同じチームとは思えないアグレッシヴなサッカーを展開します。多彩な個人技と前半とは比べ物にならない運動量でスペースを創り出し、サイドをえぐったり中央から短いパス交換で突破を図ったりと「おおお!これぞ静岡学園」という感じになりました。

Photo_124 この流れで掴んだ後半14分の右コーナーキックに10番杉浦選手がどんぴしゃでヘッドを合わせ(写真)同点に追いつきます。

前半を0-0で折り返し、後半ワンチャンスをものにして押し切るという佐賀東にとっては理想的な展開だったのですが、このコーナーは絶対にフリーにしてはいけない選手をフリーにしてしまいました。

これで静岡学園が完全に息を吹き返し、佐賀東を守備一辺倒に追い込みます。そして23分、静岡学園ベンチは11番吉野選手を下げてFWの大石選手を投入します。PK戦もちらつく時間ですが、80分での決着を図りに出ました。

この交代直後の後半27分、佐賀東の必死のクリアを拾いまくって波状攻撃をかけ、左サイドからのボールをまたもや10番杉浦選手が右45度あたりから左足を振りぬき、ついに逆転します。それにしても静岡学園の杉浦選手はさすがです。静岡学園の10番はダテじゃないです。チームが苦しんでいるときにこの仕事です。まさしくエースというはこういう選手のことを言うのですね。

佐賀東はこれでちょっとガックリきてしまったかもしれません。でもすかさずベンチも積極的に動き、31分に2人選手を交代して局面打開を図ります。そして、実際盛り返して攻撃にリズムも出ました。

しかし、終了間際、前がかりになったところを逆に静岡学園の速攻をくらい、14番小林選手に3点目を決められ、勝負がつきました。

佐賀東は後半20分くらいまではある意味狙い通りだったと思います。しかし、パンフレットの静岡学園のページに書いてあるとおり、後半の後半になっても全く足が止まることなくあれだけの連続攻撃をくらうとは予想してなかったのではないでしょうか。

静岡学園の3回戦の相手は青森山田です。これも凄いゲームになりそうです。次戦はあまりスロースタートだと取り返しがつかなくなりますので、前半からガンガンいってください!

最後になりますが、今大会ちょっと異変が起きています。というのも沖縄を除いたいわゆる九州勢のほとんどがここまでで姿を消しているのです。かろうじて鹿児島県代表の神村学園が3回戦に進出していますが、国見、大津、鵬翔の常連も姿を消しました。また、初芝橋本や滝川第二、大阪朝鮮がある近畿勢も野洲だけです。逆に北海道、東北、日本海側といった冬の厳しい地域の学校が6校(室蘭大谷、青森山田、盛岡商業、星稜、丸岡、境)残り、ここ最近市立船橋以外あまり目立ってない関東勢が4校(桐光学園、八千代、武南、鹿島学園)残っています。

私的には武南、八千代、室蘭大谷、静岡学園あたりがにおうのですが・・・

室蘭大谷vs高川学園

Kumazemi Report 2007-01-02
第85回全国高校サッカー選手権2回戦
駒沢陸上競技場(晴)
室蘭大谷   vs   高川学園
5
2 前半 1
3 後半 1
2

全国選手権2回戦、室蘭大谷対高川学園のゲームです(駒沢陸上競技場)。

試合は序盤から双方イエローカードが飛び交い、やや荒れ気味でスタートしました。

室蘭大谷は9番「動」の樋渡選手に10番「静」の宮澤選手のツートップですが、今日はこの2人が爆発しました。

先制したのは室蘭大谷。前半7分、右サイドのFKから低くて速い弾道のボールをGK前に入れ、そこに走りこんだ2番DFの清原選手が点で合わせてました。おそらくこれは相当練習しているパターンのひとつですね。でないとキックと同時あそこに走りこむのは不可能です。

対する高川学園も10番山田選手を中心にボールをよく動かして攻め入り、前半29分この山田選手の粘りから生まれたゴール前の混戦から8番堂端選手が押し込み追いつきます。

Photo_121 しかし室蘭大谷はこの5分後、またもFKから相手DFのクリアボール拾って二次攻撃をかけ、最後は9番樋渡選手が見事なシュート(写真)を決めて2-1と勝ち越します。高川学園にしてみたら追いついた直後だっただけに、この1点は心理的にも影響が大きかったと思います。

それにしても室蘭大谷はいわゆる「チャレンジ&カバー」がしっかりしていて、第一DFがプレッシャーをかけると第二DFがボールの出所にすぐアタックできるポジションをとり、ボールを動かしたい高川学園に自由にやらせません。結果的に室蘭大谷は80分間、これを集中切らさずやり続けました。

Photo_122 後半も室蘭大谷はきっちりした守備から前線の10番宮澤選手に早めにつなぎ、迫力ある攻撃を展開します。この流れから後半10分、この宮澤選手が見事な胸トラップから絶妙なループシュートを決めて3-1。後半20分には宮澤選手の突破から中央へつなぎ、受けた9番樋渡選手が決めて4-1。

守備では室蘭大谷のディフェンス二枚看板である2番の清原選手と5番の近藤選手が立ちはだかり(この二人は強烈です)、高川学園の攻撃をことごとくつぶしていきます。そしてとどめは33分、点を取らなければならない高川学園が前がかりになったところをカウンターから10番宮澤選手にタテ一本、受けた宮澤選手が一人交わして落ち着いて流し込み5-1(写真)。これで勝負アリとなりました。

高川学園も意地を見せて終了間際の後半39分、左クロスに9番山崎選手が飛び込みヘッドで1点返しました。これはゴールもさることながら、4点差つけられてもゴールを狙い続けるそのたくましい精神力に脱帽しました。普通ならもう下向いて足が動かなくなります。

前身の多々良学園が経営破綻により民事再生法を申請するという出来事があって、高川学園の選手の皆さんは精神的に相当の苦労があったことと思います。何の責任もない選手達を思うと気の毒としかいいようがありません。それでも県予選を勝ち抜いて全国に出てくるのですから伝統の力は凄いです。

勝った室蘭大谷の3回戦の相手は作陽です。強敵ですが今日のような中盤での速い詰めと相手に自由にさせないシステマティックな守備ができれば、ツートップが好調なので勝算アリだと思います。

ぜひ、がんばってください。

2007年1月 2日 (火)

新人戦都大会1回戦

東京の新人戦都大会(兼関東大会予選)の組み合わせが決まりました。1回戦は1月21日です。

なお、暁星はシードされて4月からの登場となり、すでに周知のとおりですが、統合が決まっている都立久留米の枠はありません。

会場 時間 カード
駒沢補助 10:00 駒澤大学vs都立保谷
駒沢補助 12:00 都立三鷹vs都立つばさ総合
駒沢補助 14:00 駿台学園vs保善
実践学園高尾 10:00 実践学園vs本郷
実践学園高尾 12:00 芝vs国士舘
清瀬内山B 10:00 東京朝鮮vs都立立川
清瀬内山B 12:00 日大二vs大東大一
清瀬内山A 12:00 堀越vs日本学園
清瀬内山A 10:00 創価vs帝京
駒沢第二 10:00 修徳vs都立江戸川
駒沢第二 12:00 都立葛飾野vsかえつ有明
駒沢第二 14:00 都立福生vs正則学園
駒沢第二 16:00 学習院vs東海大菅生
東伏見G 09:30 都立国分寺vs早稲田実業
東伏見G 11:30 都立駒場vs関東第一

ひとこと言わせて!

≪地区予選決勝の再戦≫駿台学園と保善がなぜにここで当たりますか・・・。そんなら成立学園出してあげたい!

≪岩陰から日向へ≫都立江戸川はいきなり修徳と当たりますね。もう岩陰に隠れていられなくなりました。

≪しぶとさ通じるか≫日大二は大東大一とです。まずは箱根駅伝で日本大学と大東文化大学のどっちが先に大手町に来るかチェックしておきましょう。

≪ご近所対決≫共に国分寺市に校舎のある都立国分寺と早稲田実業が当たりますね。ちなみに国分寺市の市の花はさつき、市の木は欅です。

≪粘着力見せどころ≫芝高校の初戦は国士舘になりました。予選で見せた粘着力をいかんなく発揮してください。

いよいよ2007年東京の覇権奪還への第一歩が踏み出されます。

2007年1月 1日 (月)

明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

新年まずは第85回全国高校サッカー選手権1回戦の結果からお伝えします。

2回戦進出校 出場回数 結果
尚志(福島県代表) 初出場 0-0PK4-2鵬翔(大分県代表)
八千代(千葉県代表) 3年ぶり7回目 0-0PK5-4国見(長崎県代表)
丸岡(福井県代表) 15年連続21回目 0-0PK5-4立正大湘南(島根県代表)
初芝橋本(和歌山県代表) 3年ぶり9回目 1-0利府(宮城県代表)
広島皆実(広島県代表) 3年ぶり6回目 0-0PK4-2中京大中京(愛知県代表)
大津(熊本県代表) 8年連続12回目 5-0高志(新潟県代表)
武南(埼玉県代表) 3年ぶり14回目 1-0四日市中央工業(三重県代表)
滝川第二(兵庫県代表) 6年連続14回目 2-0暁星(東京B代表)
作陽(岡山県代表) 2年連続15回目 2-1都立久留米(東京A代表)
一条(奈良県代表) 2年連続3回目 3-2東海大三(長野県代表)
青森山田(青森県代表) 10年連続12回目 3-0香川西(香川県代表)
羽黒(山形県代表) 2年ぶり2回目 2-2PK9-8鳴門(徳島県代表)
鹿島学園(茨城県代表) 3年連続3回目 3-0高知(高知県代表)
帝京大可児(岐阜県代表) 初出場 2-0福知山成美(京都府代表)
九州国際大付(福岡県代表) 初出場 5-0富山第一(富山県代表)
桐光学園(神奈川県代表) 10年ぶり4回目 1-0大阪朝鮮(大阪府代表)

都立久留米も強豪作陽をもう一歩のところまで追い込みましたが、惜しくも1点差で敗れました。会場には行けずテレビで見たのですが、互角の戦いだったと思います。後半始まってすぐの新宅選手のゴールは見事でした。

東京代表の2校は敗れてしまいましたが、この2校が全国選手権に出場したことはとても意義あるすばらしいことだったと思います。なぜならこの両校は、「努力」の大切さ、尊さ、すばらしさをあらためて教えてくれたからです。

人間は「生かされている」動物です。そもそも生まれてから十年以上経たないと独り立ちもできません。周囲の支えがあってこそ今の自分が存在します。このようにゆっくり成長する人間にとって、よりよい人生を送るためには「努力」することがもっとも大切だと思うのです。

人生は本当にいろんなことが起こります。確かに個人の努力ではいかんともしがたいことも多々起こります。

しかし、周囲のせいにせずに努力で乗り越えようとする者には最後に天が味方することも事実です。

2007年の東京の高校サッカーはどういう戦国絵巻になるか想像できませんが、些細なルールもきちんと尊重する誠実さがあって、人知れずコツコツと努力する、そして全国レベルの高い個人技を有する高校が出てきてほしいなーと思ってます。

来年こそ初戦を突破できるよう、微力ながら盛り上げてきたいと思いますので、皆様どうぞ今年もよろしくお願いします!(まずは撮影技術の向上ですね・・・)