Social Media

取材記事の検索ができます 高校名入れてみてください


ご協力お願いします

  • Quickvoter

    Q.見聞録を見た私は

    高校サッカー部員です
    クラブユースにいます
    中学生です
    部員の保護者です
    サッカー指導者です
    高校サッカーファン!
    女子マネです


    -view results-

    by pentacom.jp

ユニオンスポーツ

【特別掲載】第101回全国高校サッカー選手権大会決勝フォト

  • 決勝戦のスコア
    インテンシティとコンパクトネス。Japan's Wayを示してくれました。

kumazemi's favorite players new era

  • 岡山学芸館19番木下選手
    ポストコロナ2022から私がこの目で見た素敵な選手をご紹介いたします。

kumazemi's favorite players 2018

  • 帝京10番の選手
    2018年度の私が勝手に好きになった選手をあげていきます。

kumazemi's favorite players 2012

  • 修徳の14番
    1年のブランクに再開すべきか悩みましたが、やっぱりやります。

kumazemi's favorite players 2010

  • 明治学院の8番
    2010年、この企画も4期目に入りました。少しずつでも続けます。

kumazemi's favorite players 2009

  • 修徳11番宇都宮選手
    2009年私が将来性があってイケてて面白いと思った選手たちです。

kumazemi's favorite players 2008

  • 実践学園8番
    2008年は仕事の関係であまり取材に行けなかったです。

kumazemi's favorite players 2007

  • 繁澤選手(都三鷹)
    2007年、新人戦からインターハイ、選手権とずっと追いかけました。

kumazemi's favorite players 2006

  • 久留米20野村選手
    2006年夏から冬、私がグラウンドで出会えたすばらしい選手たちです。

【特別掲載】第85回全国高校サッカー選手権大会決勝フォト

  • 応援席に挨拶する盛商イレブン
    2007年1月8日の感動劇です。応援マネージャーはガッキーでした。

【特別掲載】第86回全国高校サッカー選手権大会決勝フォト

  • 終了のホイッスル
    流経大柏は半端じゃなかったです。大前選手あっぱれ。

Football Photo

  • 都城東8番の選手(2013年関東大会予選)
    私が撮影した高校サッカー写真集です。favorite playersも入ってます。

My Relaxation

  • お盆の駒沢公園
    心の趣くままに撮りとめたフォトブックです。息抜きしましょう。

Sanctuary

  • 新国立競技場
    数々の激闘が繰り広げられてきたみんなの思い出の場所です。

アクセスランキング

Powered by Six Apart
Member since 12/2006

« 2008年9月 | メイン | 2008年11月 »

2008年10月26日 (日)

MRI検査と私の思うこと

自分だけはまだまだ肉体的には衰えないのだ、とかんばっていましたが、ここのところ平日の仕事が超忙しく、週末も少年サッカー大会があったりして、駆けずり回っていたところ、頚椎がおかしくなって首を上下に動かせなくなってしまいました。

近くの総合病院の整形外科に行ったところ、「何かスポーツやってるんですか」⇒「サッカーです」⇒「フットサルですね」⇒「サッカーです」⇒「四十過ぎたら危ないですよ」⇒「・・・(余計なお世話だ)」といったやり取りがあってレントゲンを撮りました。

幸い骨には異常がないとのことだったんですが、9月から10月にかけてずーっと痛いし、しかも痛いのが首だったり、背中(肩甲骨下側)だったりと変化するので、「ただの筋肉痛ですかねぇ」と言ったところ、「心配なら一度MRIやりますか」ってことになり、やることにしました。

手術するときのような服に着替え、台に仰向けに寝ると首が固定され、トンネルのような筒に入りました。「ガガガガガ、ゴンゴンゴンゴン、コンコン、ビビビビビビ・・・」と工事現場で寝ているような状況が20分続きました。

その筒から出てきたときは、何とも言えない爽快感と多少クラクラした感じが一緒に降りかかってきました。

結果を診察室で聞いたところ、先生に「うーん」と唸られ、「やばいんじゃないか」とドキドキしていたところ、「ちょっと神経の通り道が細くなってますね。ま、頚椎は加齢とともに経年劣化するんですよ。手が痺れ出したら治療に踏み切りましょう」とのことでした。

サッカーやり始めてもう30年は経ってますし、その間ほぼ100%FWだったので、トップスピードでドリブルしているところタックルされて吹っ飛んだ回数は数知れず、ダイビングヘッドも何十発もやりましたので、仕方ないかなと思いました。

ただ、今もシニアサッカーやっている身としては今後に不安が出てしまいましたので、チームのキャプテンに相談してFWやめさせていただこうかなと考えています(と言うより心配ならプレーをやめろって話ですよね)。

今になって何をって感じですが、肉体は確実に加齢とともに落ちます。私の友人には「肉体だけじゃないよ。感性も落ちるよ」って言われましたが、「品だけは落ちないようにしないと」と今さらながら二人の子持ちとして思ったりしています。

しかし、こんな想いも虚しく、ここ最近はモバイル立ち上げ等で読者の方々からたくさんの手厳しいご意見も頂戴し、私も品のない人間と認定されてしまいました。でも、ここでもう一度高校サッカーファンの皆様に楽しみ、感動してもらうというこのブログを始めた最初の想いに立ち返ろうと思っています。

ただ、私を含め、このブログに関わっている人間はみんな明るく実直な素人です。評論家じゃないですし(最初バイタルエリアを知らない奴もいた)、著述業でもなく、カメラが趣味でプロ並に詳しいといった奴もいません。しかも、高校時代にサッカー部だった奴は、私一人だけです。ただ、みんな私と遊んでいるうちに、高校サッカーの魅力にとりつかれ、何とか盛り上げようと行動を起こした若者たちなのです。

私はここ最近のことについてあれこれ言い訳するつもりはありません。ただ、試合の現場ではaloneですので、(背番号等を)見間違うこともありますし、決定的場面を見逃してしまうこともあります。自分で言うのも何ですが、一眼レフ片手に感動的な構図を探し、ゲーム展開をメモ帳に書き込み、フェイバリットプレーヤー見つけながら、他の観客の皆様の邪魔にならないようにするのは至難の業です。でも、伝えたい、思い出になるような作品にしたい一心で続けてまいりました。

今後も間違うことはあるかと思いますが、もしレポートの内容に事実と異なる点があれば、優しくご連絡いただけないでしょうか。速やかに修正をするようにいたします。

私は今、去年までは「やれたらいいだろうなぁ」と思っていた夢が、「生涯かけてやってみせる」という目標に変わりつつあります。これは全て、暖かく応援していただいた読者の皆様、理解を示してくれた妻、地元の少年サッカー指導で励ましていただいた先輩コーチの皆さん、そしてTEAM kumazemiのメンバーのおかげです。この場を借りて、お礼申し上げます。

今日の最後になりますが、私はけっこう生命力が強く、そう簡単にめげたり、くじけたりはしませんので、読者の皆様、頚椎が治った今後の私にどうぞ期待していてください!

Kumzeminame

2008年10月22日 (水)

修徳vsかえつ有明

Kumazemi Report 2008-10-19
第87回全国選手権東京Aブロック3回戦
清瀬内山グラウンド(晴)
修徳   vs   かえつ有明
1
0 前半 1
1 後半 0
0 延前 0
0 延後 0
1
3 PK 1

午前中より風が少し強くなった清瀬内山グラウンドで行われたベスト4をかけての修徳vsかえつ有明戦、速報隊員が写真は撮れなかったものの感動のリポートを届けてくれました。

キックオフ直後は両校とも探り合いのような状況で、中盤でボールの奪い合いという展開でしたが、前半10分のかえつ有明の初シュートを皮切りに、徐々にかえつ有明がペースを上げていきます。かえつ有明は、右サイドを細かいパス回しでつなぐ攻撃を中心にペースをつかんでいき、FW10番の選手が俊足を生かして修徳DFの裏を取ったり抜き去ったりと活躍を見せ、修徳ゴールに襲い掛かりますが、修徳はチームプレーで猛攻を防いでいました。

一方、修徳も黙ってはいません。高さのある堅い守りからボールを奪うと、攻め上がっているかえつ有明の右サイドのスペースへとロングボールを流し込み、一気に駆け上がります。この時、修徳10番の選手が攻守にわたりサポートし、DFの裏を狙うべく動きまわる9番にボールを入れ、シュートチャンスを作っていきます。ライン際でのかえつ有明のショートパス、修徳のロングパスは見もので、両校ともライン際の強さ・うまさが光るいいプレーが続出の展開でしたが、試合としては膠着状態が15分ほど続きます。

試合が動いたのは前半27分です。かえつ有明がまたもや右サイドを細かいパス回しで攻め上がり、中央へグラウンダークロスを出すと、それに反応して走りこんできた選手がドンピシャのタイミングで足を合わせゴールを決めました。かえつ有明がスコアを1-0とします。

先制し、勢いづいたかえつ有明は、その後10分ほど左サイドを中心にショートパスをつなぎ波状攻撃を仕掛けます。修徳にとっては耐える時間帯となっていましたが、先制されても焦ることもなく、運動量・集中力とも切らさず必死に守りを続けます。必死の守りから前線へボールを運び、攻撃回数を増やしていくことで、少しずつ自分たちのペースを取り戻し、試合は膠着状態のまま前半戦終了となります。

後半戦、先にペースをつかんだのはリードしているかえつ有明でした。両サイドを使いながら短くパスを回し修徳ゴールに襲い掛かる、かえつ有明押し気味の試合展開となります。

修徳は後半10分に9番の選手がバイタルエリア右から強烈なシュートを放ちますが、枠左に外れます。両校ともに疲れの見えだしてきた後半21分、修徳ベンチが動き2名の選手を交代をします。これが功を奏したのでしょうか、ここから徐々に修徳がペースを取り戻し、少し運動量が落ちてきたかえつ有明からボールを奪う場面が増えてきます。

後半30分過ぎから修徳が怒涛の攻撃を見せ始めます。後半34分には、修徳7番の選手が右サイドを駆け上がり絶妙なクロスを上げると、12番の選手が頭で合わせましたが枠右に外れました。疲れの見えてきたかえつ有明に対し、2人の選手交代から勢いに乗ってきた修徳。2人に引っ張られるかのように、他の9人の選手も運動量を落とさず、果敢にかえつ有明ゴールを脅かしていきます。かえつ有明も必死の守備で修徳の攻撃を防ぎますが、後半36分に修徳がPKのチャンスを得ました。後半の疲れのある中、攻守ともに必死に走り回っていた修徳10番がキッカーです。プレッシャーのかかる中、落ち着いてキーパーのいない真ん中へ蹴りこんでゴールを決めました。修徳が追いつき、1-1となります。

このまま修徳押し気味の試合が続きますが、ロスタイムも消化し後半終了となります。ベスト4を掛けた戦いにふさわしく、激闘は延長戦に突入していきました。延長前半2分にはかえつ有明、3分には修徳がペナルティーエリアからシュートを放ちますが、ゴールにはなりません。疲れがピークに達しているであろう身体に鞭打ち、両校一進一退の攻防を繰り広げますが、膠着状態のまま延長戦前半は終了します。

延長戦後半、最初のシュートはかえつ有明でした。風の影響もあり、あわやゴールかと思われましたがクロスバー上に外れます。試合が動いたのは延長後半5分。修徳の攻撃を防ごうと、かえつ有明は必死に守っていましたが、ペナルティーエリア内でファールを取られ、修徳にPKのチャンスを献上します。修徳サポーターはビッグチャンスに大声援の嵐。私の周りにはかえつ有明のサポーターの方が多かったのですが、みなさんからはため息の声でした。そんな中立派だったのが、かえつ有明選手応援団でした。キーパーを信じ、最後まであきらめずに大声で応援をしていました。その祈りが通じたのか、何とPKをファインセーブ。修徳のキッカーも左上の厳しいところを狙ったのですが、かえつ有明キーパーが横っ跳び一番でゴールを死守します。ピッチの雰囲気が一瞬にして逆転しました。かえつ有明のキーパーの精神力・判断力には本当に感動しましたし、その後ピッチの雰囲気が変わった中でも決して攻撃の手を緩めない修徳イレブンの集中力・精神力にも感動しました。

この感動さめやらぬまま、両校ゴールを奪えず、両校イレブンが死力を尽くした延長戦も前後半終了し、PK戦に突入します。PK先攻は修徳、後攻がかえつ有明です。激闘の試合を戦った満身創痍のイレブンが共に肩を組み、勝利を信じ、気持ちを一つにしているのが、見ていてすごく伝わってきます。どこからこのエネルギーが出てくるのか、と不思議な気持ちになるぐらいのオーラを選手は出している中、PK戦がスタートしました。

結果、修徳のキーパーがファインセーブを連発し、3-1で修徳が激闘の末の逆転勝利を手にしました。

トーナメント戦は勝者がいれば、必ず敗者がいます。そのような極度の精神状態の中で試合をしていた両校イレブンは、試合終了後、極度に張りつめた緊張感と敗れた悔しさから、涙を流して崩れていました。

修徳イレブンは最後まであきらめず、走り切った100分。本当にお疲れ様でした。そして、本当におめでとうございます。準決勝も素晴らしい戦いをしてくれることを期待しております。また、惜しくも敗れたかえつ有明イレブン。本当にお疲れ様でした。そして、感動を本当にありがとう。選手応援団を率いていた方も泣き崩れていましたが、このようなお互いを信じ支えあえるチームというのは本当に素晴らしいと思います。この悔しさをバネに、3年生はこれからの人生を素敵な人生に、2年生、1年生は来年に向けてまたいいチームを作って選手権予選に出場してきて下さい。両校イレブン、監督、コーチ、保護者の皆様、このような素晴らしい試合を見せて頂き本当にありがとうございました。

2008年10月21日 (火)

駒大高vs暁星

Kumazemi Report 2008-10-19
第87回全国選手権東京Aブロック3回戦
清瀬内山グラウンド(晴)
駒澤大学高   vs   暁星
3
1 前半 1
2 後半 0
1

2回戦から約4週間が経ち、Aブロックベスト4の切符をかけて熾烈な戦いが行われました。ひと夏超えて総体の雪辱に燃える暁星、昨年の全国選手権ベスト8都三鷹を破って勝ち進んできた駒大高、どちらが西が丘のピッチに立つのか、注目の一戦です。

キックオフとともに駒大高の早い寄せに暁星はロングボールで対抗、序盤は互いにペースを握らせない展開でした。すこしずつ駒大高がリズムを掴み変えてきたなと感じていた前半13分、暁星はゴールやや左で得たFKに12番の選手が頭で合わせて先制点を叩き込みます。やや押されながらもセットプレーからのチャンスをものにしたこの先制点で、暁星応援席が一気に湧き上がります。

前半19分過ぎには、1点先制した暁星が左右のCKを3本立て続けに得ますが、駒大高GKのファインセーブや、強いDF陣の前に決めることができません。この後はやや膠着状態が続きますが、駒大高のパスの精度が高くなってきた前半30分くらいから、ゲームのリズムが徐々に変わり始め、暁星の相手の裏をつくカウンター攻撃に対し、駒大は繰り返し左右のサイドをテンポ良く切り崩して攻撃を仕掛けていきます。

そして前半34分、リズムを掴みつつあった駒大高は、ペナルティエリア右で得たFKからの競り合いでポストに当たったこぼれ球にしっかり反応、詰めていた13番の選手が落ち着いて蹴りこみ、ゲームは振り出しに戻ります。

Img_0874

前半の残り時間はややディフェンシヴながらも俊足の12番や10番の選手を軸に攻撃する暁星、同点に追いつき士気の上がる駒大高がきちんとパスを繋いで空いたスペースを狙うといった感じでした。この後、駒大高は前半36分にゴール左いい位置でのFKのチャンスがありましたが、。前半は1対1の同点で折り返すことになります。

後半立ち上がり早々の1分、リズムを掴んだ駒大高が3本連続のCKの場面を作りますが、暁星もディフェンスを厚くしてこのピンチを凌ぎます。後半5分には、今度は暁星がFKのチャンスを得ますが、ここは駒大高GKがうまくセーブしました。後半15分には駒大高がFKを得てセットプレーのチャンスを得、9番の選手がが壁の上を抜きながら変化させて直接狙いますが、暁星GKがパンチングでファインセーブします。この両校のセットプレーからの攻防は見ごたえがあり、両GKのファインプレーもこれからの展開にワクワクさせてくれるものでした。

後はどちらが流れを掴むかがポイントだと思っていましたが、駒大高が徐々に中盤を支配、高い精度のパスを織り交ぜた攻撃に暁星はディフェンシヴにならざるを得ない時間帯が続きます。そして後半26分、駒大高が左サイドからのワンツーとペナルティエリアでの短いパス交換でテンポ良く切り込み、相手DFを振り切った駒大8番の選手が逆転ゴールを蹴りこみます。残り時間を考えても早く同点に追いつきたい暁星は、これまでのややディフェンシヴなサッカーから、一転攻撃的サッカーに切り替え、球際にも強さを発揮して駒大高ゴールを攻め立ていきます。

逆転した駒大高もDFを固め、明らかに先ほどまでとは違う暁星の波状攻撃に耐えていた後半37分、前架かり気味で守備の薄くなった暁星右サイドを駒大高10番の選手がドリブル突破、ゴール右に走り込んだ7番の選手がパスを受けてシュート、駒大高が決定的とも言える3点目を奪取します。

 

Img_0976 

ロスタイムに入っても、暁星は最後まで諦めることなく駒大ゴールを襲いますが、このまま3対1で駒大高が暁星を破って聖地西が丘の切符を手にしました。

駒大高はこれでAブロックベスト4、次は名門修徳との決戦です。選手権都大会において、さほど前評判が高くない時の修徳はデンジャラスです。駒大高にとって準決勝はある意味鬼門であり、ここからはプレッシャーとの戦いでもありますが、正確なパスとここ一番でのスピード攻撃ですばらしいパフォーマンスを期待しています。この駒大高vs修徳は間違いなくすごい試合になります。

Img_0985

Kumazeminame

2008年10月20日 (月)

農大一vs日本学園

Kumazemi Report 2008-10-19
第87回全国選手権東京Bブロック3回戦
都東久留米総合高グラウンド(曇)
農大一   vs   日本学園
3
2 前半 1
1 後半 0
1

午前中の快晴から一転、曇り空となってきた都立東久留米総合高校グラウンド第二試合です。

序盤は日本学園がパスをしっかりつないで両サイドから攻め込む形となりました。前半6分にはサイド攻撃から得たコーナーキックに、ペナルティエリア中央の3番の選手が合わせますが、これはGKが落ち着いてキャッチします。しかし、まずは受けてに立って落ち着いてからゲームを組み立てようとしていた農大一がセットプレーから先制します。前半10分、右サイドでのフリーキックからのボールにニアサイドの選手が触れ、逆サイドに流れたボールを5番の選手が押し込みました。日本学園の方が欲しかったであろう先制点を、私が今大会密かに注目していた早大高等学院を破った農大一がゲットします。

P1070663

リードされた日本学園でしたが、両サイドをワイドに使っての攻撃でペースを握っていきます。その中でもアクセントとなっていたのがFW9番の選手でした。サイドを突破してセンタリングを上げたかと思えば、クロスに合わせて中央に飛び込んだり、ゴール正面から積極的にシュートを狙ったりと、どこにでも顔を出して日本学園の攻撃を牽引します。一方主導権を相手に渡した形となりながらも先制し、しっかりと守る農大一は、1本のパスからチャンスを作ろうとする意識が随所に見られました。

ゲームが動いたのは前半32分でした。農大一のゴール正面やや左からのシュートを日本学園DFが弾くと、ゴール右につけていた選手がそのこぼれ球を冷静に流し込み、リードを2点に広げます。このまま農大一が試合巧者ぶりを発揮していくのかと思いきや、どっこい日本学園も36分、10番の選手が、左サイドからゴール狙いすまして右隅上を撃ち抜く見事なシュートを決め、1点を返します。ゲームは予想外の点の取り合いの形相を示し、前半はこのまま2対1で終了します。

後半立ち上がりは、お互いにセットプレーから得点機を窺います。日本学園は後半5分、中盤右約30mのフリーキックを直接狙うものの、これはわずかに右に外れました。8分には同じような位置から農大一のフリーキックがありましたが、直接GKがキャッチします。また、日本学園は10分に、左サイドで11番だったでしょうか、ドリブルで3人を引きつけてから中央へパスを出し、そこからシュートを撃ちますが左に外れました。

両チームとも積極的にゴールを狙っていく中で残り時間が消化され、だんだんと当たりが激しくなり、ボールが落ち着かず激しい奪い合いの展開となっていきます。その中でゲームがどっちにころぶか流れを決めそうな次の1点が、農大一に入ります。後半18分でした。ペナルティエリア右の11番の選手が、ロングボールをポストプレーで上手く中央へ返すと、2番の選手が胸トラップで上手くコントロール、GKとの1対1に持ち込み落ち着いて決めました。これで得点差は再び2点となります。

P1070666

この得点の後から、2点差をつけ当然に逃げ切りを図る農大一が、試合の主導権を握る時間帯に入りました。追いかける日本学園が前がかりになったところを速攻で上手く突くなど、相手を攻撃だけに集中させないところは試合巧者ですね。残念ながら後半31分には農大一2番の選手が退場となってしまいましたが、前線に10番の選手だけを残した形にし、守備のバランスは崩しませんでした。

終盤近くなり日本学園は必死にゴール近くまでボールをつなぐものの、なかなかいい形でシュートを撃たせてもらえず、攻めきれません。37分には、右からのセンタリングに9番の選手がニアで頭で合わせますが、これもGKに阻まれてしまいました。そして、ゲームはこのままスコアは動かず、農大一が3対1での勝利を飾りました。

勝った農大一は準決勝で(無手勝流番付では)格上の国士舘との顔合わせとなりますが、何とか試合巧者ぶりで自分たちのペースに持ち込みたいですね。日本学園は敗れてしまいましたが、両サイドからどんどん切れ込んでくる攻撃は迫力がありました。毎年、都上位への進出を狙えるチーム作りをされている指導者の方々の努力には敬服いたします。来年度もリスクを冒してでも積極的に攻撃するアグレッシヴなチームでまた挑戦してください。

Kumzeminame

2008年10月19日 (日)

国士舘vs東海大菅生

Kumazemi Report 2008-10-19
第87回全国選手権東京Bブロック3回戦
都東久留米総合高グラウンド(曇)
国士舘   vs   東海大菅生
2
1 前半 1
1 後半 0
1

都立東久留米総合高校グラウンドでは快晴の空の下、まず東海大菅生と国士舘がベスト4の座をかけて対戦しました。

立ち上がりペースを握ったのは国士舘でした。右サイドで7番の選手を軸に、9番、10番の選手が絡みながら崩しにかかります。右からのコーナーキックやセンタリングに、長身11番の選手がヘディングで合わせて東海大菅生ゴールを脅かしました。また中盤ではボールを持った相手選手に対して早めにプレッシャーをかけ、パスの選択肢を多く与えません。

パスコースが無く苦しい立ち上がりとなった東海大菅生でしたが、前半10分過ぎ頃から前線でボールが回り始めます。11分には中盤右サイドからのパスが通り、9番の選手がシュートを撃ちます。これはGKが弾きコーナーキックとなりましたが、攻めの流れをたぐり寄せるきっかけとなりました。17分にはゴールかと思われるプレーがありましたが、その前にオフサイドの判定があり得点にはなりませんでした。

前半はまるで時間を計っていたかのように、約10分毎に主導権を握るチームが入れ替わります。国士舘は19分、右サイドから9番の選手がドリブルでペナルティエリア内に切れ込みシュートを撃ちますが、これはGKのナイスセーブに阻まれました。24分にはコーナーキックのこぼれ球を7番の選手がシュートしますが、またもクリアされます。こうして迎えた29分、右サイド9番の選手のセンタリングを、ニアサイドにポジションを取った8番の選手が体をひねってヘディングで合わせると、ボールはポストに当たりゴールインしました。

P1070640

先制された東海大菅生でしたが、前半30分を過ぎてから主導権を取り返します。31分に得たコーナーキックでは、この試合で初めてショートコーナーを使うなど攻撃にアクセントもつけてきました。33分に7番の選手がミドルシュート、35分にはフリーキックからゴールを狙っていきます。そして37分、中盤でボールを奪いDFラインとGKの間にパスを出すと、10番の選手が走り込みます。一度は飛び出したGKがクリアしますが、こぼれ球を9番の選手だったでしょうか、GKの頭上を越す見事なループシュートを突き刺しました。互角の内容だった前半は、スコアも1-1の同点で終わります。

後半は東海大菅生がまず仕掛けていき、2分、6分、11分とゴールエリアまでボールを運びますが、ここは国士館がいずれもクリアしました。対する国士舘は前線でなかなかボールが落ち着かず、受け身となる時間帯が続きました。しかし後半15分、その国士舘が素早いパス回しから追加点を上げます。右サイドのハーフウェーライン付近でボールを奪い、4番の選手から中盤真ん中の8番の選手へ、そしてロングパスで左サイドを駆け上がる7番の選手へとつなぐと、低い弾道のシュートをゴール右サイドネットへと決めました。

わずか数秒間のたった2本のパスで勝ち越した国士舘は、ここから勢いに乗り一気に攻め立てます。押し込まれた東海大菅生はベンチからの「落ち着け!」の声もありなんとか凌ぎきると、今度は反撃に転じます。後半19分に右からのコーナーキックをニアで11番の選手がヘディング、続く22分にも国士舘ゴールに襲いかかりますが、どちらも国士舘GKがファインセーブで防ぎました。ちなみにこのGKは顔を負傷していたようで、プロテクトマスクを装着していましたが、それを全く感じさせないガッツ溢れるプレーを見せていました。

P1070652

立て続けのゴールチャンスを防がれてしまった東海大菅生ですが、まだまだ押し込む時間帯は続きます。27分にはこれまでの試合でも途中交代で果敢なプレーを見せていた20番の選手を、33分には高さのある14番の選手を投入し、ゴール前にどんどんボールを上げていくパワープレーへとシフトしていきました。「意地でも入れるぞ!!」の声も出て気迫溢れる攻撃を展開する東海大菅生に対し、守る国士舘も体を投げ出しての迫力ある守備で応えます。この意地と意地とのぶつかり合いを制したのは、国士舘でした。前線で時間を使うプレーも交えながらリードを守りきり、2-1の勝利で準決勝への切符を手にしました。

攻守がめまぐるしく入れ替わる、非常に見応えのある一戦でした。どちらが勝っても不思議ではない、紙一重の試合だったと思います。インターハイに出場して終われる立場の国士舘ですが、保善戦に続いて接戦・激闘を制しての準決勝進出、この底力には凄まじいものがあります。

東海大菅生もさすが選手権出場経験校、ひと夏越えてすばらしいチームになっていました。来年度新チームの巻き返しに期待です。

Kumazeminame

2008年10月 1日 (水)

駿台学園vs学習院

Kumazemi Report 2008-09-21
第87回全国選手権東京Bブロック2回戦
清瀬内山グラウンド(雨)
駿台学園   vs   学習院
3
1 前半 0
2 後半 0
0

第1試合のが終わって本降りとなってしまった清瀬内山グランドに駿台学園が登場してきました。相手は1回戦で都城東に先制されながらも試合終了直前の逆転で1回戦を突破した学習院。駿台学園は東の横綱として、結果だけでなく内容も求められる選手権予選の初戦です。

試合開始直後から駿台学園はボールを支配し、ワンタッチでパスを回してリズムを掴みにいきますが、学習院も寄せを速くして、対抗していきます。ボールは奪えないながらも、そう自由にはプレーさせない学習院の守備に、駿台学園もなかなか学習院ゴール付近まで持ち込めず、決定的な場面を作ることができません。確かに技術面では差を感じるところはありましたが、久々に都大会に出てきた学習院の泥臭いサッカーにも眼を見張るものがありました。

このような展開の中、駿台学園は前半20分までシュートシーンを作れず、膠着した展開が続きます。しかし徐々に流れを掴んで学習院ゴール前でのショートパスを織り交ぜた攻撃が見られるようになってきたが前半21分、駿台学園7番の選手が足下にこぼれたボールを落ち着いてゴールに叩き込み、駿台学園がついに先制します。

Img_2006

相手のストロングポイントを消そうと泥臭く喰らいついていた学習院ですが、先制して勢いのついた駿台学園のプレッシャーが激しくなり、ここまでよく走って粘り強く戦っていた学習院の足がやや鈍くなってきて、駿台学園のパスが綺麗に回り始めます。

しかし、前半30分、学習院の右からのコーナーキックにヘッドで競り、そのセカンドボールを2列目から放ったシュート(惜しくも駿台GKが正面右でセーブ)は惜しいチャンスでした。ここから前半終了までは駿台学園がゆっくりとボールを回しながら、時折見せる学習院のロングボールからのカウンター攻撃もきっちり対応し、このまま前半を1点リードで折り返します。東の横綱には内容への注文も厳しくなってしまいますので申し訳ないのですが、駿台学園としてはやや内容面では物足りない前半だったかもしれません。

後半は開始直後から学習院が盛り返します。後半4分には立ち上がり早々のシュートを駿台ゴールに見舞う(惜しくもゴールならず)など、ハーフタイムで何らかの指示を受けたであろう学習院ががんばります。

しかし、後半10分でした。学習院はゴール右のペナルティエリアすぐ外の位置で、駿台学園にFKのチャンスをを与えてしまいます。絶好の位置から蹴られたボールは、学習院の壁に当たって方向が変わって学習院ゴールネットを揺らし、駿台学園に喉から手が出るほど欲しかった追加点となってしまいます。この2点目からペースは駿台学園に戻り、左右両サイドへのワイドな展開、ダイレクトパスを使った中央突破等、ここにきて横綱の底力の差を見せつけ始めます。攻撃の手を緩めない駿台学園は後半21分には7番の選手がゴール右サイドネットに3点目を叩き込み3対0となります。ここからの約20分、学習院は横綱の醸し出す圧力に耐え続けながら逆襲のチャンスを伺う展開となりましたが、得点を奪うことはできず、ゲームはこのまま3対0で終了しました。

番付どおりなら駿台学園はもっと圧勝の形ができたうように思えますが、学習院はみんなが全力でプレーは駿台学園の良さを出させない時間帯を多くしました。

まだ初戦を突破しただけですが、このあと少し空いた後に名門帝京との戦いが行われます。東の横綱とは言え、選手権都大会で帝京と戦うのは大きなプレッシャーがかかることでしょう。しかし、この調整期間で再度修正するところは修正し、きっちり仕上げてくるはずです。帝京戦が楽しみですね。

それにしましても、横綱相手に怯むことなく全力でボールを奪いにいくガッツ溢れる学習院のプレーには感銘を受けました。

Img_2015