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2008年6月26日 (木)

夏の東京チャンピオン

6月22日(日)に総体都大会の決勝が行なわれ、國學院久我山が5対1で国士舘を破り、夏のチャンピオンになりました。くまぜみ軍団は法事やら仕事やらで全員行くことができませんでした(ここまでたくさん観てきて何で決勝に限って誰も行けないんだ!というお粗末さがくまぜみ軍団らしいですが)。決勝の様子は、國學院久我山応援ブログを見ていただきますとよくわかります。

私も拝見させていただきましたが、何よりも目を引いたのが、ご父兄が来ていらっしゃるTシャツの『美しく勝て』というバックプリントです。いいフレーズですね、『美しく勝て』(私も欲しい!)。さすが、ファンタスティック久我山です。

今大会を振り返ってみますと、東京は着々と力をつけてきている学校がいわゆるビッグネームを脅かす状態になってきたのがよくわかります。本当東京にはいいチームが増えてきました。春先は駿台学園とかえつ有明が快進撃して関東大会に出場、夏本番前には東京を代表する名門二校が復活しました。

あと私が見るに久我山も国士舘も選手達はみんなけっこう楽しそうにやってました。昔(三菱ダイヤモンドサッカー世代)は悲壮感ただよわせて死力を尽くしている感じの選手も多かったですが、時代は大きく変わりました。

指導者のレベルも格段に上がり、科学的論理的な指導法が定着、サッカーの進歩とともに高度化した戦術も高校生年代ですでに一定以上に習得できるようになりました。少年サッカーの盛り上がりが底辺拡大をもたらし、ジュニアユース年代のレベルも格段に高くなりました。このような環境の中、Jクラブ下部組織と高校サッカー部が共存し、ユース年代を形作っています。

私はこの総体都大会、國學院久我山の試合を何試合か見ましたが、本当にすばらしいサッカーをするチームだと感じました。まさしく美しいサッカーですね。私の持つ久我山の伝統的イメージにはスロースターターで淡白っていうのがあるのですが、準決勝の駿台学園戦はそうではなかったです。相手がどこであろうとあのような試合運びを再現できるなら、総体全国制覇も夢ではありません。

国士館は準優勝に終わりましたが、選手権3年連続出場の輝かしい歴史を持つ名門です。そして、今年のチームも全員がよく動き、何よりみんな明るそうでナイスな選手が多いすばらしいチームです。

インターハイには、両代表校ともコンディション万全で臨んでいただき、すばらしいプレーを披露してください。

Img_3852

2008年6月22日 (日)

國學院久我山vs駿台学園

Kumazemi Report 2008-06-21
平成20年度高校総体都大会2次準決勝
駒沢第2球技場(晴)
國學院久我山   vs   駿台学園
2
0 前半 0
2 後半 0
0

総体代表をかけた準決勝、春のチャンピオンに泣く子も黙る國學院久我山が挑む形の試合となりました。

今日の國學院久我山はいつもよりエンジンがかかるのが早く、特に守備における意識の高さもあって、前半序盤からボールを支配、ゲームを優位に進めます。

開始直後に駿台20番の選手が負傷退場となるというアクシデントが発生しますが、何より國學院久我山のこの試合にかける意気込みはすごいものがあり、早くも5分にCKからヘッドで競り勝ち、ボールがクロスバーを叩くシーンもありました。

Img_4409特に國學院久我山9番の選手の運動量、技術、ハードワークを厭わない姿勢が駿台学園守備陣をきりきり舞いさせます。國學院久我山は、はたくと見せかけて寄せが甘いとすぐに前を向いてパス展開、前が空いてればドリブル突破、寄せが速いとワンタッチツータッチでポンポンつなぎます。よって、駿台学園は飛び込むに飛び込めず、的確な間合いを取れないため、結果的にプレッシャーが甘くなっていいように展開されてしまいます。

駿台学園の誇るスーパー高速ドリブラー19番の選手も、この日だけは國學院久我山DFキャプテン2番の選手を中心とする守備陣に得意のパターンを出させてもらえません。また、國學院久我山は左右のスペースもことごとく消し、駿台学園に思うようなサイド攻撃もさせません。とにかく國學院久我山の守備が高いレベルで機能しているので、ボールを出すところがないのです。しかし、前半は駿台学園もよく耐え、両校無得点のまま終わりました。前半は正直7対3ぐらいで久我山ペースだったと思います。

後半に入っても國學院久我山は中盤を制圧、9番の選手が正確なキックで右に左に振り回し、自身もいたるところに顔を出していました。

そして迎えた後半12分、空いた左サイドでボールを受けた國學院久我山10番の選手が、1対1の勝負を選択、巧みな個人技とスピードで駿台DF2番の選手を抜き去り、ゴール右スミにシュートを決めて先制します。直後、1点ビハインドになった駿台学園は長身11番の選手を投入しました。

この日の駿台学園はやや運動量も少ない感じがしました。ただ前半の20番の選手に続いて、後半20分過ぎには4番の選手も負傷退場と、この日はアゲンストの風が吹いていたのかもしれません。

それでも國學院久我山は攻撃の手を緩めず、全く変わらないリズムでパスをつなぎ続けチャンスをうかがいます。本当、久我山の選手は無駄なことしませんね。無理もしないし、疲れることしない見事なサッカーです。少し淡白なところもありますが、これも國學院久我山の伝統です。こういうサッカーは、再現性の極めて高い正確な技術が必要で、日頃から実戦形式で、数的不利有利、狭い狭くない、サイドか中央か、といろいろな場面局面の打開を図る練習をしているのではないでしょうか。

このような展開の中、後半32分、國學院久我山が今度はセットプレーから追加点を上げます。右CKからヘッドで突き刺しました。

Img_4480 Img_4481 Img_4482

この2点目は駿台学園にはかなり堪えたと思います。19番の選手もセンターに入って激しく仕掛けようとしますが、この日は國學院久我山の方が一枚上でした。

この日の久我山はまさしく「Oh Fantastic!」でした。

ゲームはこのまま2対0で國學院久我山が春のチャンピンである東の横綱に快勝し、見事インターハイ出場権をもぎ取りました。試合終了後の喜びようはすごかったので、名門とはいえ、ここ最近全国に顔を出せず相当苦労していたのでしょう。

これでインターハイ東京代表は國學院久我山と国士館という東京を代表する高校サッカーの名門二校となりました。

Img_4444

kumazemi's favorite players 2008:國學院久我山の9番

Flying_gutsman

2008年6月21日 (土)

国士館vsかえつ有明

Kumazemi Report 2008-06-21
平成20年度高校総体都大会2次準決勝
駒沢第2球技場(晴)
国士舘   vs   かえつ有明
2
0 前半 0
2 後半 0
0

今にも雨が降り出しそうな暗い空の下、全国への切符をかけて国士舘とかえつ有明が対戦しました。豊富な運動量で圧倒するかえつ有明でしたが、ここまで勝ち上がってきた勢いで運まで味方につけた国士舘がインターハイの切符を手にしました。

序盤からかえつ有明の良さが目立つ展開となりました。フォワードからディフェンダーまで、どの選手もビックリするくらいよく走るのですが、無駄な動きというものがありません。ボールをもらった国士舘の選手に対して一気に寄せてボールを奪うと、その瞬間に前線の選手はパスをもらうための動きだしを始めます。特に目立っていたのは10番の選手でした。どこにでも顔を出してパスをつなぎ、またドリブルでの突破も見せていました。

かえつ有明は前半17分、CKのこぼれ球からシュートを撃ちますが、これはポストに弾かれてしまいます。ここからも両サイドから精度の高いセンタリングを上げてゴールを狙っていくものの、国士舘の懸命な守備になかなかシュートまで持ち込ませてもらえませんでした。

国士舘も決して防戦一方だったわけではありませんが、かえつ有明の勢いに良さを出し切れていない印象もありました。それでもしっかりとチャンスを組み立てていきます。前半終了間際には、GKからのボールをゴール前でうまくつないでシュートまで持ち込む場面がありました。

0-0で試合を折り返して迎えた後半も、かえつ有明が押し気味に進めますが、後半8分に試合が動きます。かえつ有明は中央でのパス交換で空けた左サイドに展開し、そこから中へ切り込んでゴール正面からシュートを放ちました。これをGKがセーブした国士舘は、ボールを素早く前線へ送ります。このボールを受けた左サイド11番が深い位置まで突破しセンタリングを上げると、中央で1人潰れたその向こう側でフリーで待ち受けていた8番にボールが渡ります。これをしっかりと決めた国士舘が先制に成功しました。

このゴールで流れが大きく変わりました。国士舘は俄然動きが良くなり、17分には速攻からゴール前で数的優位を作りますが、11番のシュートはかえつ有明GKの好セーブに阻まれます。続く22分には、中盤でドリブルを始めた10番が左に流れながらペナルティエリア内に入ると、GKの位置を確認して浮かせたシュートを打ちます。このボールがかえつ有明DFに当たりオウンゴールとなりました。国士舘が2点のリードを奪います。

あっという間に得点差をつけられてしまったかえつ有明でしたが、ここから再び猛攻を仕掛けます。29分、右サイドから崩すと、ペナルティエリア内でGKと1対1の局面を迎えます。狙い澄まされたシュートは入ったかと思われましたが、国士舘GKの片手で弾くスーパーセーブに阻まれました。38分には左サイドでフリーとなった10番のシュートがポストに跳ね返される場面があり、どうしてもボールがゴールに入ってくれません。

結局、かえつ有明の猛攻を凌ぎきった国士舘の勝利で試合は終わりました。ホイッスルと共にかえつ有明の選手はピッチに崩れ落ちてしまっていました。立派な試合をしても勝てない試合がある、と口で言うのは簡単ですが、戦った選手達にそう言っても良いのかどうか、正直なところ自分でもわかりません。ただ、観ていて強く印象に残るプレーをまた観せて欲しいと、誠に勝手ですがこの場を借りて伝えられればと思います。

国士館には、持ち前の相手の攻撃を凌いでワンチャンスを決められる勝負強さでインターハイでも上を目指して欲しいです。

P1070184

取材:コータロー

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

獅子がついに起き上がりましたね。名門の底力はさすがです。

2008年6月19日 (木)

國學院久我山vs駒大高

Kumazemi Report 2008-06-15
平成20年度高校総体都大会2次2回戦
清瀬内山グラウンド(晴)
國學院久我山   vs   駒澤大学高
3
0 前半 1
3 後半 1
2

衝撃的な結末を迎えた第1試合の興奮が冷めやらぬまま、清瀬内山グラウンドには國學院久我山と駒大高のイレブンが姿を現しました。西の大関と張出大関の戦いということで楽しみにしていましたが、本当に素晴らしい攻防を見せてくれました。

久我山といえば細かいパスをつないで崩すサッカーですが、立ち上がりから中盤でのパス交換からチャンスを作ります。前半2分には、ゴール正面でのパス回しから、左サイドでフリーになった選手がシュートを撃ちます。8分には右サイドの9番の選手が戻し気味に上げたセンタリングに、10番の選手が合わせる場面がありました。どちらもゴールにはなりませんでしたが、久我山が自分たちの形を作って駒大ゴールに襲いかかります。

対する駒大も、11分に左サイドからのセンタリングを、ファーに走り込んだ9番の選手がヘディングで合わせるチャンスを作ります。また、中盤で当たり激しくプレッシャーをかけ、奪ったボールを素早く前につないでいくシーンが目立ちました。

P1070166

駒大の寄せの速さに苦しんでいた久我山ですが、個々の技術力の高さでうまくマークを外してボールをつなげられるようになります。18分、21分、23分、28分と、次々とパスで崩してシュートに持ち込みました。しかし、駒大GKの好セーブもありゴールを割ることはできません。

サッカーとは不思議なもので、どんなに主導権を握っていても、ゴールが決まらないと突然流れが変わることが多々ありますが、まさにその通りの展開が待ち受けていました。33分、駒大は左からのCKに6番の選手が見事に頭で合わせて先制ゴールを奪います。久我山は39分に、ゴール正面からのFKを6番の選手が枠に飛ばしますが、またしても駒大GKが好守を見せ、駒大1点リードで試合を折り返しました。

後半に入ると、リードする駒大は前線に1人を残し、中盤でさらに激しいディフェンスを展開していきます。しかし、それでもパスサッカーで前へボールを運んでいく久我山が、後半12分にPKを獲得すると、10番の選手が落ち着いて決めて同点に追いつきます。これで勢いに乗った久我山は、続く19分には、左サイドから上手く崩してペナルティエリア中央の選手(12番の選手だったでしょうか)がダイレクトでゴールに突き刺し、一気に逆転してしまいます。ここからは久我山がボールをキープし、駒大にチャンスを作らせません。さらに28分に11番の選手が3点目を決めると、試合は決着がついてしまったかのように思われました。

しかし、駒大がここから驚異的な粘りを見せます。33分、中盤でボールを持った6番の選手が、右サイドの19番の選手に素晴らしいパスを送ると、そこからクリア気味となったボールを拾った9番の選手がゴール右隅に流し込み、スコアを3-2としました。1点差まで詰め寄り一気に畳みかけたい駒大に対し、久我山はボールをキープしながらワンチャンスでダメ押し点を狙うという、手に汗握る攻防がラスト数分間繰り広げられます。結果的には、この最後の局面を乗り切った久我山が準決勝進出を決めました。

P1070171

抜群の攻撃力で激戦を制した久我山は、準決勝で駿台学園と対戦します。どうしても前線の選手に目が行きがちな久我山ですが、彼らを後ろで支える選手たちと、駿台攻撃陣との戦いには是非注目したいと思います。ほんのわずかな差で敗れてしまったという印象の駒大は、高い位置からの激しいディフェンスが光っていました。あれをやられると相手のチームは相当やりづらいなと、観てる側からでも感じるほどでした。

取材:コータロー

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

このゲーム、すごい試合だったようですね。駒大高は青稜戦では少しらしくない試合運びだったりしましたが、やっぱりさすがですね。この短期間に相当修正したようです。

準決勝は本当に左右両ブロックとも興味深い対戦カードになりました。ちょっと大げさですが新旧交代の幕開けとなるのか、東京の高校サッカー界に君臨してきた名門が踏ん張るのか、って感じでしょうか。

今週末、できれば曇りであってほしいです。

Flyinggutsman2

2008年6月18日 (水)

フライを落とした野手はなぜ空を見上げるのか?

私がいつも大変よくしていただいている保科充弘さんが新しい本を出版されました。

その名も「フライを落とした野手はなぜ空を見上げるのか?」というものです。

Panel_m

内容は企業防衛とM&Aがわかるというもので、本当によくわかります。この手の本は専門用語(しかもカタカナ系+ローマ字系)がやたら出てきて難しくて途中で嫌になっちゃうのも多いですが、さすが保科さんは少年野球チームの監督をされているだけあって、野球のエピソードを紹介しながらとてもわかりやすく表現されています。

スポーツに限らず小学生年代に何か指導する立場になると「自分は指導者なんだ」と力んでしまい、つい難しい「専門用語」や「カタカナ系用語」を多用してしまいますが、この場合、子供はだーれも聞いてないです。

コーチ:「絞れ!」

子供:「何を?」

コーチ:「ディレイ!」

子供:「リレー???」

コーチ:「スペース見てんのか!」

子供:「すぺーすまうんてん?」

本題に戻りますが、保科さんは大手銀行のご出身で、かの本田宗一郎氏の資産運用アドバイザーだったというご経歴をお持ちでございます。直接お会いするとよくわかりますが、いつも料理はおいしそうに食べ、お酒は楽しく飲み、いろいろな方に気さくに話しかけ、豪快に笑うすばらしい方です。

子供たちに難しいことを平易な言葉でわかりやすく伝えるのが大人の役目であり、難しいプレーをいとも簡単に、そしてシンプルに美しくやってみせるのがJリーガーの役目です。

Flyinggutsman2

2008年6月17日 (火)

かえつ有明vs実践学園

Kumazemi Report 2008-06-15
平成20年度高校総体都大会2次2回戦
駒沢補助競技場(晴)
かえつ有明   vs   実践学園
1
0 前半 0
1 後半 1
0 延前 0
0 延後 0
1
3 PK 2

強い日差しが降りそそぐ駒沢補助球技場ピッチから新人戦決勝での取材以来となるかえつ有明と、この総体で素晴らしい戦いを見せてくれてきた実践学園のゲームをリポートします。

序盤から両校とも持ち前の得意な攻撃パターンで仕掛け合います。ショートパスでリズムを作ろうとするかえつ有明に対し、実践学園はスペースを詰めてパスコースを絞り込み、奪取したボールをサイド展開を図ります。序盤のペースは実践学園が握っていたように思えました。前半10分にはセットプレーからの右クロスに合わせたボレーシュートがあり、右サイドから供給される精度の高いパスをシュートに持ち込むシーンが前半9分、15分、20分と立て続けにありました。しかし、いずれも惜しくも枠の外へ外れてしまいます。

かえつ有明は守備に割く時間が長くなりますが、この日の実践学園は今までやってきた自分達のサッカーを展開、相手のパスを複数で取り囲んで奪って自分達の流れを作っていきます。前半37分にはかえつ有明のマークが一瞬ずれたところを見逃さず、実践学園7番の選手がグラウンダーのパスを足もとに受けてシュートを打ちますが、これも僅かに枠の外へと流れていきました。

ここで前半終了となりますが、前半は実践学園の流れだったと言えるでしょう。後半は関東大会に出場してシード校となった実力をどのように見せてくれるのか期待していました。しかし、後半5分に惜しくもオフサイドでノーゴールとなるも実践学園のシュートがゴールネットを揺らすなど、この後半も引き続き序盤は実践学園ムードで展開します。なかなかゴール前のシーンが作れないかえつ有明ですが、後半19分、左サイドから出されたパスに8番の選手が飛び出し、かえつ有明が先制ゴールを奪います。終始押され気味だったかえつ有明ですが、さすが決定的なチャンスを逃さない勝負強さがありました。

Img_9064

この先制点の後は五分五分の戦いとなりますが、時計が35分をまわり、このまま逃げ切るのかと思った終了間際の39分、途中交代で入った実践学園19番の選手がドリブルで左サイドに膨らみながら、フリーの状態でシュートを決め、起死回生の一発を叩き込みます。この実践学園19番の選手は、必殺仕事人「ガッツ」君です。いつも後半途中から出てきてムードを高める実践学園の秘密兵器です。

Img_9081

この一撃で試合は振り出しに戻り、延長戦に突入します。この延長戦でも終始実践学園の流れでしたが、ゲーム途中で足を怪我したようにも思えたかえつ有明4番の選手の必死のディフェンスもあってゲームは大いに盛り上がります。延長後半になるとさすがに実践学園の激しい攻撃にかえつ有明守備陣も疲れの色が隠せなくなってきます。しかしながら、関東大会に出場して自信を深めたかえつ有明はゴール死守、このまま延長戦も終了、決着は無情にもPK戦となりましたが、耐え抜いたかえつ有明がGKのファインセーブもあって、準決勝進出を決めました。

実践学園は展開力、個々の技術と戦術理解力、持久力とバランスのとれた素晴らしいチームでしたが、最後は決定的な場面においてゴールを許さなかったかえつ有明の執念が勝りました。準決勝は両カードとも春の2強対名門中の名門となりました。今週末、いよいよ東京の夏のチャンピオンが決まります。

取材:ホソゼミ

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かえつ有明、自信がついたんですね。こういう試合をしぶとく勝ち上がることでさらに自信を深めたことでしょう。

Flyinggutsman2

2008年6月16日 (月)

駿台学園vs早稲田実業

Kumazemi Report 2008-06-15
平成20年度高校総体都大会2次2回戦
清瀬内山グラウンド(晴)
駿台学園   vs   早稲田実業
1
0 前半 0
1 後半 0
0

清瀬内山グラウンドの第1試合は、駿台学園と早稲田実業の対戦です。手に汗握る攻防の最後に待っていたのは、衝撃的なスーパーゴールでした。

立ち上がりから両チームとも積極的にゴールを狙う姿勢を見せていきます。駿台は左サイドバックの5番、中盤左の18番が良くボールに触り、サイドからの攻撃を組み立てます。対する早実もサイドを起点として、高い精度のクロスに空中戦の強いフォワードが飛び込んでいく迫力ある攻めを見せます。両チームともサイド狙いという点では共通していましたが、その中でも駿台は中央でのパス交換をアクセントとしていたのに対し、早実はロングボールをポストプレーでつなぎサイドに開くというように、チームカラーの良く出た展開となっていました。

P1070155

前半20分過ぎから、早実が主導権を握る時間に入りました。前線からどんどん相手にプレッシャーをかけパスコースを消していき、中盤でどんどんボールを奪います。奪ったボールを中盤の6番が中心となり前線に供給し、9番の正確なポストプレーで攻めの形を作っていきますが、シュートはGKに阻まれ、なかなか得点には結びつけられませんでした。

思うようにボールがつながらない駿台は、前線で活発にポジションチェンジを繰り返すなど突破口を模索します。前半最後の5分には、うまくファウルをもらいFKのチャンスを2度得ましたが、早実ディフェンスの壁を崩すことはできません。非常に内容の濃い前半は0-0のまま終わります。

後半も早実ペースで始まります。3分、早実9番の絶妙なポストプレーから6番が抜け出します。ここは駿台DFがカットするのですが、GKがキャッチしたところバックパスでファールを取られ、ゴール至近距離からの間接FKを得ました。これは飛び出してきた駿台DFにクリアされたものの、ここから早実は勢いづきます。11分にはCKから、ペナルティエリア中央の4番が完璧なタイミングでヘディングしますが、駿台GKが好セーブを見せました。

ロングボール、ポストプレー、サイドからセンタリング、という流れで押し続ける早実を前に、駿台は守備に追われる時間帯が続きます。そこを耐えて耐えて迎えた38分に1本のパスから試合を決めるゴールが生まれました。

右サイドへのロングボールを駿台19番が受けて勝負にでます。サイドで1人抜くと、内側に切れ込んで2人目を交わしにかかりました。足を伸ばしたDFに一度はボールを止められるのですが、それを奪ってペナルティエリア内に入っていきます。そしてまた1人交わし、ちょうどゴール正面で体をひねりながら左足で放ったシュートは、ゴール右隅へと決まりました。鳥肌の立つこのゴールがそのまま決勝点となり、駿台が準決勝への切符を手にすることとなりました。

思うような攻撃が出来ない中でも、ワンプレーで得点を取れてしまうところに、駿台の勢い、勝負強さをかいま見たような気がする試合でした。準決勝では久我山相手にどのような試合を見せてくれるのか、楽しみでなりません。早実は終始主導権を握っていただけに悔しい結果となってしまいましたが、チームの完成度は抜け出ているのではないでしょうか。闘将という言葉が似合うセンターバックの4番を中心に、プレーに妥協を許さない姿勢を感じることができましたし、まだまだ強くなるチームだという予感がしてなりません。

取材:コータロー

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

8日の記事の見どころでも触れましたが、やっぱり駿台スーパードリブラー19番のビッグプレーが出ましたか。

押していながらワンプレーでやられてしまうっていうのも、これまたサッカーなんですね。

Kumzeminame

2008年6月15日 (日)

国士館vs暁星

Kumazemi Report 2008-06-15
平成20年度高校総体都大会2次2回戦
駒沢補助競技場(晴)
国士舘   vs   暁星
2
1 前半 0
1 後半 0
0

梅雨も一休みとなった父の日、名門同士がベスト4かけて戦いました。

一次予選で東京朝鮮を破った暁星ですが、私は成立学園と都三鷹を破って久々に上位に進出してきた、勢いを感じさせる国士館がどういう試合をするのかを注視していました。結果、この勢いそのままにピッチを縦横無尽に駆け回った国士館が暁星を圧倒しました。

その休むことを知らない国士館の攻撃組立トリオが次の皆様です。

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そして見事な柔&剛のフィニッシャーコンビが次のお二人です。

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ゲームは開始直後こそヒヤッとするシーンがあったものの、寄せの速さと鋭い読みで国士館が支配します。

国士館の先制点は前半9分でした。左から供給されたボールにポジションチェンジして走りこんできた7番の選手がほぼフリーの状態で蹴り込みました。これはいい時間帯の得点でしたね。この後も国士館は鋭い出足でボールを支配、執拗に暁星陣内左サイド(国士館からは右サイド)のウラを狙います。絞り込んで狭くしてボールを奪う守備に7番の選手のスピーディなゲームメイクには見事でした。前半は終了間際にも決定的チャンスもあったりして、終始国士館ペースで終わりました。

後半になっても国士館の出足の速さとセカンドボールへの対応のうまさは衰えず、暁星はなかなかリズムを掴めません。密かに期待していた暁星9番の選手にもなかなかいいボールが入らず、新人戦の修徳戦で見せた縦へのドリブル突破もなかなかさせてもらえません。

このような展開の中、後半15分、中央狭いところでのパス交換から最後9番の選手のショートパスが7番の選手に通り、これを落ち着いて決めて国士館が追加点を奪います。

Img_4313

これまたいい時間帯に2点目が決まり、がぜん国士館のムードがよくなります。「柔」の10番と「剛」の11番に気を取られていると、上述の組立工トリオがこの二人を追い越してまでゴール前に迫ってきますので、守備陣はたまったものではありません。

このブログを読んでる方々には釈迦に説法みたいなものですが、今日の国士館見ててやっぱりサッカーは「連動」だなと改めて感じました。

後半、暁星の17番の選手がは国士館が絞り込んだ逆サイドの大きなスペースを使おうと必死に声を出しながら狙いますが、ボール保持者に素早く寄せて判断を遅らせ、その間にセカンドDFがボールの出所をきっちり押さえる国士館のパターンに効果的な攻撃に至りませんでした。

ゲームはこのまま2対0で国士館が勝利し、ベスト4に進出しました。攻撃面ばかり記述してしまいましたが、守備は壁のように立ちはだかるキャプテン5番の選手を中心に安定しており、また、前線の選手特に10番の選手の献身的な前からの守備にも感動するものがありました。

Img_4170 Img_4384

国士館、いい感じになってきましたね。

kumazemi's favorite players 2008:国士館の10番

Kumazeminame_2

総体都大会6/15速報

二元で速報をお知らせいたします。

  • 駿台学園1対0早稲田実業(駿台スーパードリブラー19番、終了間際に必殺4人抜きでゴール!)【終了】
  • 国士舘2対0暁星(国士舘ナイスゲーム!)【終了】
  • 清瀬会場前半33分、駒大高先制!(対國學院久我山)
  • かえつ有明vs実践学園、前半終わって0対0(実践学園、押し気味)
  • 後半12分、國學院久我山PKで追い付き、直後に逆転ゴール!
  • 駒沢会場では押されていたかえつ有明が先制
  • 清瀬会場後半28分、國學院久我山3点目ゲット!
  • 後半33分、駒大高1点返す!すごい粘り!
  • 駒沢会場終了間際、実践学園追い付く!
  • 國學院久我山3対2駒大高【終了】
  • かえつ有明vs実践学園は延長戦に突入
  • 延長前半終わって0対0
  • 延長戦でも決着つかず、PK戦へ
  • かえつ有明1対1(延長)0対0(PK)3対2実践学園【終了】

これで総体東京都4強は駿台学園、國學院久我山、国士舘、かえつ有明となりました。

2008年6月11日 (水)

早稲田実業vs城北

Kumazemi Report 2008-06-08
平成20年度高校総体都大会2次1回戦
実践学園高尾グラウンド(晴)
早稲田実業   vs   城北
5
2 前半 0
3 後半 1
1

実践学園高尾グラウンドでの第2試合は、早稲田実業と城北の顔合わせです。延長戦までもつれ込んだ第1試合の興奮もようやく落ち着いて来た頃、両チームの選手がピッチに登場し、キックオフの笛が吹かれました。

最初の得点が生まれたのは、試合開始からわずか2分のことでした。早実左サイドの8番がDFラインを突破すると、うまく回転をかけたシュートでゴール右サイドネットにボールを送り込みました。さらに9分にはまた左サイドから、今度は9番とのパス交換からペナルティエリアに入り込んだ7番が中央へパスを出すと、11番が確実に押し込んで2点目を奪います。あっという間に2点のリードを奪った早実が、ここからも主導権を握って試合を進めていきます。

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まずは1点を返したい城北ですが、早実の中盤での速いプレッシャーに思うようにパスがつなげない時間が続きます。その中でも一際目立っていたのが右サイドバックの16番でした。基本的には右サイドバックのポジションでプレーしていましたが、攻撃シーンでは自由に前線に上がっていきます。その分長い距離を走っていましたので、キツそうな表情も見せていましたが、その動きは強いアクセントとなっていました。

城北はセンタリングからのチャンスを狙い続けましたが、前半は2-0のまま終了しました。早実としては2点は取ったものの、その他の決定機を活かしきれなかった印象も残りました。

後半も主導権は動かず、早実が後半12分にオーバーヘッドで3点目、14分には4点目を追加します。城北イレブンはさすがにこれがこたえたのか、少し集中が切れてしまったようにも見えました。早実も無理に攻めることはせず、比較的落ち着いた展開で時間が過ぎていきます。

後半36分、城北が一矢を報いました。中盤でパスをつなぐと、パスを受けた10番がダイレクトシュートを決めます。早実は終了間際にさらに追加点を上げ、最終的には5-1で勝利を飾りました。

勝った早実は、次は駿台学園との対戦となります。この日も高精度のセンタリングから多くのチャンスを作っていましたが、両サイドでの攻防が1つのポイントになるのではないかと思います。城北には厳しい試合となってしまいましたが、ここまで勝ち上がってきたチームですから、次の活躍に期待しています。

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城北はよくぞ早実から1点取りました。これは大きいです。久々の上位進出で選手の皆さんも必要以上に力が入ったことでしょう。

夏の練習で守備をもっと強固にして、選手権では再び上位に食い込んで欲しいです。

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