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2009年1月27日 (火)

都足立vs成立学園

Kumazemi Report 2009-01-25
平成21年度関東大会東京予選1回戦
駒沢補助競技場(晴)
都足立   vs   成立学園
1
1 前半 0
0 後半 0
0

駒沢補助競技場の第2試合は都足立と成立学園が熱い試合を繰り広げました。

どちらのチームもしっかりとパスをつなぐサッカーを披露する序盤、先手を取ったのは都足立でした。FW11番の選手がドリブル突破、成立DFライン裏への飛び出しで次々とチャンスを演出します。特にライン裏を狙う動きには鋭いものがあり、前半10分にはスルーパスから見事に抜け出してGKとの対決を制し、都足立に先制点をもたらしました。都足立はリードしてからも18分にはミドルシュートで、20分には直接FKから成立ゴールを脅かしていきます。

対する成立は両サイドを広く使っての展開、持ち前の技術の高さによるワンタッチでのパス交換を織り交ぜながら攻撃を組み立てていきました。9番の選手がポイントとなり良い形を次々と生み出しますが、オフサイドとなる場面が目立ちます。また、都足立がディフェンスと中盤の2つラインをコンパクトに維持しパスの選択肢を消していたこともあり、なかなかシュートを打たせてもらえないままハーフタイムを迎えました。

P1080423

後半に入ると、追いかける成立がボールを支配する時間が長くなります。後半7分には右サイドバック2番の選手のクロスに合わせファーサイドに飛び込むチャンスがありました。これはクリアされましたが、点を取りに行くという強い意志が感じられるプレーでした。9分には前線に13番と15番の選手を投入、ベンチからは「動け!」の声が飛びます。

活発に動き迫り来る成立に対し、都足立は徐々に深く引いての守備を余儀なくされていきます。必然的に中盤ではスペースを与えることになり、成立の長く、厚い攻撃が始まりました。

後半17分と26分にはミドルシュート、27分には都足立GKの弾いたボールをヘディングシュートしますが、わずかなところでゴールを割ることができません。30分に13番の選手が放ったシュートも、GK正面でキャッチされます。猛攻にさらされる都足立はフレッシュな選手を投入し持ちこたえ、またGKが後半35分、37分の立て続けのピンチをナイスセーブで救うなど、こちらも迫力のあるプレーでゴールを死守しました。成立はロスタイムに12番の選手がドリブルからシュートを放ちますが、これもGKに阻まれタイムアップ。早い時間の先制点を守りきった都足立が見事1回戦突破となりました。

P1080437

成立は最後の局面を打開できず敗れてしまいましたが、個々の技術の高さは流石なものです。今年も質の高いパスサッカーで驚かせてもらえそうだと期待してしまいます。後半は防戦一方となってしまった都足立は、11番の選手を中心とした縦に速い攻撃が非常に魅力的でした。4月の2回戦も楽しみです。

2009年1月25日 (日)

都三鷹vs国士舘

Kumazemi Report 2009-01-25
平成21年度関東大会東京予選1回戦
駒沢補助競技場(晴)
都三鷹   vs   国士舘
1
0 前半 0
1 後半 0
0

すがすがしい快晴の空の下、2009年公式戦の幕開けとなる関東大会都予選が始まりました。 駒沢補助競技場の第1試合は、国士舘と三鷹が顔を合わせます。

立ち上がり、両サイドへボールを送りそこからの突破を図る三鷹がやや押し気味で試合を進めます。国士舘は3バックと中盤から降りてきた両サイドの2選手がそれにうまく対応し、決定的な形は作らせません。ボールを奪ってからは、ロングボールを効果的に用いて前線へ早めにつないで攻撃を組み立てていきました。

P1080388

試合最初のチャンスは三鷹に訪れました。前半17分、左サイドからのセンタリングを17番の選手がボレーシュートします。国士舘も19分、22分とセンタリング、コーナーキックからゴールを窺いました。前半は両チームとも形を崩してまで点を取りに行くことはなく、どちらもディフェンスが健闘したこともあり無得点で終わります。

後半に入ると、国士舘が仕掛けます。右サイド突破からのセンタリングで三鷹ゴールを脅かし、また後半9分には中盤でボールを奪い右サイド11番へつなぎ、そのままシュートに持ちこみました。うまくプレスをかけ相手のパスコースを消していき、絞ったところでボールを奪い攻めに転じるシーンが目立ちました。やや受け身となった三鷹は、長いボールに選手を走らせるなど、パターンを変えて局面の打開を図ります。

後半20分を過ぎたあたりから試合が動き始めます。21分、国士舘はゴール前での混戦からこぼれたボールを押し込む決定的なチャンスを迎えますが、ここは三鷹DFが必死のクリアで凌ぎました。時間が経つにつれて両チームとも中盤にスペースができていき、ゴール前までの展開が速くなっていきます。

そして後半33分にこの試合唯一のゴールが生まれます。三鷹右サイドからのボールを、ペナルティエリア中央で巧みに受け、シュートを決めました。リードされた国士舘は残り時間が限られた中で精一杯同点ゴールを狙いに攻めますが、ここは三鷹DFの対応に軍配が上がり、試合は三鷹1-0の勝利となりました。

三鷹はピッチをワイドに使った展開力のある攻撃、国士舘は長短のパスを効果的に使い分けるスタイルと、両チームともらしさがかいま見られた試合でした。ここから選手達がどのように成長していくのか期待させてくれる、この時期の試合の魅力を再確認できたような気がします。

P1080402

2009年1月12日 (月)

広島皆実vs鹿児島城西

Kumazemi Report 2009-01-12
第87回全国高校サッカー選手権決勝
国立競技場(晴)
広島皆実   vs   鹿児島城西
3
2 前半 1
1 後半 1
2

第87回全国選手権決勝、今日の国立競技場は雹まじりでした。ここまで5試合9得点の大迫選手に日本中の注目が集まる中、広島皆実が堅実に自分たちの持ち味を出し、戦いました。

広島皆実の二人のボランチ浜田選手と宮下選手が全体のバランスを取りながら攻守の切り替えをコントロール、そして大迫選手へつながる起点をことごとく潰します。これが広島皆実にいいリズムを作り出し、優位に試合を進めていきます。複数の相手にタイトに囲まれても、高校生離れしたボディバランスとアフリカ勢選手のような長く柔軟な足で振り切って確実に決められる大迫選手ですが、今日はクサビのパスを受けても前を向くことはもちろん、得意のポストプレーも阻まれる場面が目立ちました。それぐらい広島皆実は徹底的に大迫選手と中盤を分離させ、野村選手とのストライカーコンビを孤立させます。

Img_5765しかし、やっぱり大迫選手は怪物でした。前半20分、鹿児島城西は右タッチラインからのスローインから速い展開を仕掛けて前線の大迫選手に立てパス、当然に広島皆実DF陣に囲まれますが、ここでも長くて柔軟な足を駆使して粘り、こぼれ出たボールに左足を振り抜き、見事に広島皆実ゴールにねじ込みます。

サッカーでは、えてして押されている方が先制するということがありますが、この先制点を見て、青森山田、大阪桐蔭、滝川第二といった超強豪校から大量点取ってきたこのチームの凄さを感じました。

これでゲームは面白くなりますが、広島皆実は焦ることはなく、よく動いてボールをつなぎ、右に左にとワイドに展開、ここにタテへの突破を絡めて反撃します。そして前半23分、7番浜田選手が左サイドを突破して倒れこみながらファーへクロス、これを8番佐々木選手が中をよく見てマイナス気味に落としたところ、走りこんできた9番金島選手がダイレクトで蹴り込み同点に追いつきます。

Img_5783_2

Img_5808これで勢いづいた広島皆実は33分には自陣で奪ったボールを大事につないでタメをつくり、一気に左サイドを駆け上がった9番金島選手へロングパス、ここでいったん止めて後ろから上がってきた10番谷本選手のシュートを演出、一度ははじかれますが、こぼれたボールを豪快に蹴り込み、広島皆実が勝ち越しに成功します。前半はこのまま鹿児島城西1点ビハインドで終了しました。

後半アタマから鹿児島城西が7番大迫希選手に代えて14番平原選手を投入します。この采配がズバリ当たります。後半17分でした。中盤での大迫選手のダイレクトパスを受けた代わって入った14番平原選手が左サイドを突き、激しいプレッシャーに耐えて中央へグラウンダーのパス、これを鹿児島城西もう一人のストライカー11番野村選手がダイレクトで流し込み同点となります。

これで押せ押せになるかと思いきや、直後の21分、右サイドを2番村田選手がオーバーラップ、相手の寄せが甘いと見るや一気にタテに突破、しかも完璧なクロスを供給、そこに9番金島選手がドンピシャで飛び込み見事なヘディングシュートを決めます。これで3対2となります。しかし、この直後の23分にはタテに走ってボールを受けた大迫選手が、寄せられながらツータッチで一気に抜け出しシュートまで持ち込みます。しかし、これをGK神舎選手がナイスセーブで防ぎました。この神舎選手のプレーはポイントとなったプレーであったと思います。

Img_5853

試合はこの後も両校激しい攻防がありましたが、広島皆実が逃げ切り、初優勝を飾りました。それにしても見ごたえのあるいい試合でした。個人得点記録がかかる初めての決勝戦、しかも国立競技場の大観衆の前、相手の執拗で激しいマーク、これらをかいくぐって得点する大迫選手はすごいです。アントラーズの、いや日本代表のエースストライカーになってほしいです。

広島皆実は、自身が掲げる「堅守強攻」のとおり、堅い守備と確実なパスワーク、ここぞという局面を個人で打開する力、90分走りきる運動量、どれをとっても日本一にふさわしいチームです。本当におめでとうございます。

Img_5741

金島選手、センター試験がんばってください!

2009年1月 5日 (月)

前橋育英vs國學院久我山

Kumazemi Report 2009-01-05
第87回全国高校サッカー選手権準々決勝
駒沢陸上競技場(晴)
前橋育英   vs   國學院久我山
1
0 前半 0
1 後半 0
0

選手権もいよいよ準々決勝です。駒沢会場、2試合14得点の國學院久我山と3試合無失点の前橋育英の対決というインターハイの再戦となりました。

夏の総体でも顔を合わせている両校の対戦は、前橋育英ペースで幕を開けました。前半3分、5分と立て続けにフリーキックからゴールを狙います。さらに7分には、スルーパス1本からGKと1対1の局面を迎えました。これは久我山GK間宮選手がカード覚悟のファールで止めましたが、前橋育英はこのように次々とチャンスを作り出していきます。

対する久我山は持ち味である中盤での素早いパス交換から攻撃を組み立てます。しかし、どの局面でも素早い寄せで数的優位に立つ前橋育英のディフェンスに苦しみ、なかなかリズム良くパスを回すことができませんでした。そんな中でもボールをつないで得た前半20分のコーナーキック、選手の密集するゴール前で合わせたボールはゴールへと向かいますが、惜しくもクリアされてしまいます。

P1080184

ここからは前半終了まで、前橋育英が激しく攻め立てる展開となりました。長身の25番皆川選手と13番西澤選手の2トップが常に久我山ディフェンスラインの裏を執拗に狙い、そこへ10番佐藤選手を中心とした中盤からスルーパスが送り込まれます。何度も決定的な場面を迎えますが、GK間宮選手がナイスセーブ連発で久我山ゴールを死守し、前半は0-0のまま終わります。

前橋育英の猛攻は後半に入っても変わりません。そんな中、久我山は後半9分にFW20番具島選手と交代でMF19番洞内選手を投入し、中盤でプレーする10番田邉選手を前に上げて11番川久保選手との2トップにします。攻撃のキーマン田邉選手をよりゴールに近い位置でプレーさせ、何とか局面を打破したいという采配だったように感じました。

しかしこの日の前橋育英の試合運びは一枚も二枚も上手でした。手を緩めることなく攻撃を続けた後半16分、中盤でボールを持った7番六平選手がドリブルで切り込んでパスを出すと、10番佐藤選手が絶妙なボールコントロールから先制点となるシュートを決めます。そしてここからも終始ボールを支配し、追加点を奪いにかかりました。

同点に追いつくため何とか前線へとボールをつなぎたい久我山ですが、守備に追われて思うような組み立てができません。GK間宮選手を中心に前橋育英の猛攻を凌ぐのが精一杯でした。最後まで失点を1に止めたものの、どうしても欲しかったゴールは遠く、無情にも久我山の選手権はここに終わりを告げました。

百戦錬磨の前橋育英に敗れこそしましたが、最後まで自らのスタイルであるパスサッカーを貫き通したその姿は美しいものでした。それに何と言っても全国ベスト8です。選手の皆さん、胸を張ってください。君たちは偉業を成し遂げたのです。

P1080195

我ら東京代表の2008年度は國學院久我山のベスト8という形で終わりました。帝京をPKで破った広島皆実はベスト4に勝ち残っています。紙一重で上位進出を阻まれていますが、昨年度の三鷹に続いて2年連続8強入りを果たしました。何をどうすればいいかなどいうことは私の口からは言えません。しかし、確実に覇権奪還に向けての胎動は聞こえてきています。

久我山が見せてくれたトータルフットボールと帝京の堅固な守備は、2010年に向けて東京にとって大きな財産となりました。この財産を発展させつつどう次世代につなげていくか。一ファンとしてこれからも応援し続けたいと思います。

2009年1月 4日 (日)

四日市中央工vs筑陽学園

Kumazemi Report 2009-01-03
第87回全国高校サッカー選手権3回戦
さいたま市駒場スタジアム(晴)
四日市中央工   vs   筑陽学園
0
0 前半 0
0 後半 0
0
4 PK 2

さいたま市駒場スタジアムでは三重県代表四日市中央工業高校と福岡県代表筑陽学園高校の選手権3回戦が行われました。

立ち上がりは、両校激しいボールの奪い合いとなり、球際に強い筑陽学園が徐々にボールを奪取する場面増えていきますが、ゲームが落ち着き始めた前半15分頃からは四中工がペースを掴み始め、まずは右CKからのこぼれ球を右サイド14番の選手がペナルティエリアやや外から放ったシュートのこぼれ球を詰めます。これはゴールライン上で筑陽DFが必死のクリアで阻止しました。続く前半25分には、四中工がゴール20mやや左の位置からのFKを直接狙うもこれも筑陽GKがセーブしました。この四中工の攻撃が続く中で、筑陽の中盤にややスペースが目立つようになります。

Img_3261

ボールを奪ってから縦のロングボールでカウンター気味に攻撃を仕掛ける筑陽学園に対し、四中工は右サイド13番、左サイド5番の選手が常に逆サイドを意識し、この展開が中央からの攻撃にも厚みを増していきます。筑陽学園の空き気味となってしまった中盤をどう修正するのかが気になりましたが、両校DFの厚い守備の前に前半は無得点のまま折り返します。

Img_3289

後半は開始早々からエンジンがかかった四中工が陽陣地へ攻め入ります。筑陽は後半5分、11分とに得たセットプレーから流れを変えたいところでしたが、四中工ディフェンスの集中力も切れません。得意のプレッシングサッカーで三重県大会を勝ち抜いてきた四中工は、より足を動かし、ボールを持った選手を追い越してボールを受ける、果敢な動きがボール支配率を高めていきます。

Img_3332

後半10分には2列目から追い越してきた10番の選手がペナルティエリア内で相手DFの裏でボールを受け、そのままシュートに持ち込むも惜しくもバーの上を越してしまいます。その後は、後半22分、25分と両校選手交代を行いますが、ともに高い集中力でのディフェンスから相手に決定的な場面を作らせず、後半30分を過ぎた辺りからは両校の意地と意地とのぶつかり合いのように奪っては仕掛け、またそれを奪っては仕掛けるという激しい攻防が繰り広げられますが、ともにゴールを決めることが出来ず、このままPK戦での決着に勝敗をゆだねることになりました。

先行の四中工に対し、後攻の筑陽学園は3本終わったところで3-1。四中工は4本目を外すも5本目を決め4-2で死闘を制しました。今年のチームはなかなか結果を残すことが出来なかったという四日市中央工業が5年ぶりのベスト8進出を決めました。

第87回大会は波乱の大会といわれながらも、三重県内最多出場回数を誇る名門の復活に、準々決勝広島皆実戦がものすごく楽しみになってきました。

國學院久我山vs那覇西

Kumazemi Report 2009-01-03
第87回全国高校サッカー選手権3回戦
駒沢陸上競技場(晴)
國學院久我山   vs   那覇西(沖縄)
7
4 前半 0
3 後半 1
1

前日西が丘で見事な勝利を飾った國學院久我山が、ベスト8進出を賭けて那覇西と駒沢陸上競技場で対戦しました。

両チームとも前日と同じスタメンで臨んだこの試合、開始直後にいきなり動きがありました。前半3分、左サイド深い位置からのグラウンダーでの折り返しを、ペナルティエリア内で10番田邉選手がシュートして久我山が先制します。早い時間のこの得点が、試合の流れを方向付けることとなります。

リードした久我山はいつものようにボールを支配し、チャンスとあらば素早いパス交換で中央から切り崩していきます。押し込まれる那覇西は、中盤へのくさびのパスをカットして攻めに転じようとしますが、久我山の早い寄せにボールを落ち着けることができません。逆に久我山は、得意のワンツーであっという間にライン裏へ抜け出した11番川久保選手が、GKの動きを見て冷静にゴールを決めます。前半23分のことでした。

続く前半28分、センターサークル付近でのFKから左サイド10番田邉選手へとつなぐと、ゴールライン際まで切り込んでのマイナスのボールを再び11番川久保選手がしっかりとミートさせて3点目を上げます。33分には、相手ボールを奪ってからの素早い攻めで、18番松村選手がゴールを決めました。攻撃時に5人の選手が一気に前に駆け上がる迫力満点の久我山の攻撃に対し、那覇西は対応しきれぬまま前半は4-0で終了します。

後半立ち上がり、久我山のプレッシャーが緩くなったところを那覇西は突いていきました。前半も良い動きを見せていた俊足11番津波選手がややワントップ気味となり、10番仲田選手と共に那覇西の攻撃を担います。そして後半10分、ペナルティエリアわずか外、ゴールに向かって左45度の位置から、その仲田選手が見事なドライブシュートを突き刺しました。

まず1点を返し反撃に転じたい那覇西でしたが、前半守備に追われた疲れもあるのか、はたまた久我山がエンジンをかけ直したのか、徐々にペースは久我山へ移っていきます。後半16分にゴール前の混戦から、21分には相手GKとDFの間でボールを奪って10番田邉選手が立て続けに決めてハットトリックを達成します。さらに23分には、田邉選手とのワンツーから11番川久保選手が、これまたハットトリックを成し遂げ、一気にスコアを7-1としました。それにしても田邉選手と川久保選手のお互いの動きを理解しあったホットラインは驚異的です。しかも彼らだけでなく、どの選手にも足元の技術と高いパス精度が備わっているのですから、チームとしての破壊力にも納得がいくというものです。

大量リードされてからも、那覇西は最後までゴールを狙う姿勢を変えることはありませんでした。後半途中から投入された17番仲座選手や、10番仲田選手、11番津波選手が局面打開を試みていきます。しかしこの日は久我山DFのねばり強い守備に軍配が上がり、試合はこのまま終わりを迎えました。那覇西は前半立ち上がりの失点が悔やまれますが、11番津波選手や17番仲座選手など2年生も多いチームなだけに、来年もまた楽しみなチームになる予感がします。

久我山は次戦、ベスト4をかけて夏の総体で敗れた前橋育英と対戦です。久我山らしく、美しく勝ってください!

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※久我山イレブンへ。ゴール前中央の守備、きちんとね!マーク離しちゃダメだよ!Kumazeminame

2009年1月 3日 (土)

藤枝東vs境

Kumazemi Report 2009-01-02
第87回全国高校サッカー選手権2回戦
等々力陸上競技場(晴)
藤枝東(静岡)   vs   境(鳥取)
4
2 前半 0
2 後半 0
0

王国復活という期待のもと、昨年は決勝の舞台に立った藤色のユニフォームが今年も選手権の舞台に戻ってきました。寒風吹き付ける等々力競技場のスタンドには藤枝東応援団と、境高校サポーターが試合前から熱い声援を送ります。

試合開始のホイッスルから間もない前半3分にまずは藤枝東が仕掛けます。立ち上がりでまだリズムの掴み切れていない境に対し、藤枝東10番藤田選手が右サイドから持ち込み、中央に出した早いパスにフリーでスペースを作った13番蓮池選手がこれに合わせ、試合開始早々の先制点を叩き込みます。

Img_3155

立ち上がり間もない時間帯での攻撃が先制点に繋がり、藤枝東の応援団が一気に沸きあがります。一方、境もすぐに気を取り直し、前半17分には中央から持ち込んだ8番松原選手がグラウンダーのミドルシュートを打ち込みます。これは惜しくも藤枝東GKのセーブに阻まれますが、流れを渡すまいと必死にプレーします。しかし続く前半18分、左サイドからのコーナーキックを得た藤枝東は、7番大井選手から出たやや早めのボールに藤枝東9番新井選手が叩きつけるようなヘディングで合わせ、序盤早くも藤枝東が2-0とし、優位なゲーム展開となります。

Img_3171

前半はこの後、藤枝東のコンパクトにまとまた中盤からサイドに広く展開する攻撃で何度か追加点のチャンスを作りますが、境も必死のディフェンスで追加点を許しません。前半はこのまま2-0と藤枝東リードのまま折り返します。

後半に入って4分、追う境は左サイドに出たボールをドリブルで持ち込みそのままシュートを打ち込むなどチャンスメイクをします。しかし、なかなか決定的なチャンスをクリエイトすることが出来ません。一方、藤枝東は前半から引き続き左サイドの20番海野選手への大きなサイドチェンジ、その間に中央で瞬時に数的優位を作る等、藤枝東のボールを支配する時間が徐々に境を追い込み始めます。

Img_3180

そして、後半10分には、藤枝東2番増田選手の逆の右サイドに大きく出したボールに藤枝東11番村松選手が境DFを引き付けたまま持ち込み、そのままゴール左に叩き込んで3点目。続く後半16分には中盤のこぼれ球を藤枝6番小林選手が中央から放ったミドルシュートが境のディフェンスに当たって方向が変わって境GKが反応するも届かずゴールイン、藤枝東が4-0とリードを広げます。

藤枝東の時間をかけないシンプルな攻撃は、精度の高いパスと、スピーディーに数的優位をつくる動きにより展開されるのですが、カバーリングを徹底する基本に忠実な守備こそさすが名門中の名門というべきものです。試合は4-0のまま終了、3回戦へは藤枝東が進出しました。

藤枝東は昨年とは勢力図が一変している今年も王国復活を背負いながらどのように戦っていくのか、非常に楽しみです。事前情報どおりに行かないこの選手権を勝ち残れる高校は、努力と実力と運を持ち合わせた高校なのだなと思っております。

2009年1月 2日 (金)

國學院久我山vs松山北

Kumazemi Report 2009-01-02
第87回全国高校サッカー選手権2回戦
西が丘サッカー場(晴)
國學院久我山   vs   松山北(愛媛)
7
2 前半 1
5 後半 0
1

第87回選手権二回戦、國學院久我山が西が丘に登場しました。

両チームとも立ち上がりにCKのチャンスがありましたが、静かな立ち上がりで、ファーストシュートは久我山10番田邉選手でした。松山北は11番玉井選手を中心にスピーディに、特に左サイドから攻撃を仕掛け、久我山はワンタッチ、ツータッチのパスを織り交ぜて中央から外からと自由自在に攻撃します。

そして前半12分、自陣右からのやや速攻気味の攻撃から、一度はたいた10番田邉選手がリターンを受けて抜け出してGKをよく見てシュート、これが決まってあっさり久我山が先制します。

Img_5596

松山北は9番、11番のスピードのある選手を軸に攻撃を組み立てたいところですが、高い技術を駆使し、連動して正確なパスを少ないタッチでつないでくる久我山に対して、少し後手に回り始めます。

ところが前半21分、自陣でボールを奪った松山北は11番玉井選手が一気にドリブルで駆け上がり、右サイドから走りこんできた6番続木選手に見事な裏を突くスルーパスを供給、GKと1対1となったところを股下を抜くシュートを決め、同点に追いつきます。流れ的に久我山になっていたので、この一発の同点劇には、私も一瞬唖然としてしまい言葉が出ませんでした。

Img_5641_3しかし、久我山は追いつかれても動じませんでした。この後も流れを失うことなくいつものプレーを展開、前半終了間際に混戦から右にこぼれたボールを18番松村選手が豪快に蹴り込み2対1と勝ち越し、ここで前半が終了しました。

後半は久我山11番川久保選手の動きがいっそうシャープになり、この川久保選手の粘りから7番松田選手のミドルが放たれるなど、いつもの連動攻撃が冴えわたり、國學院久我山怒涛のゴールラッシュ劇が始まります。

まずは後半16分、右サイドからの展開からパスを受けた久我山10番田邉選手が中を確認しながらタメを作り、上がってきた8番森藤選手にラストパス、タメと完璧なパス強度で流れるようなファインゴールを演出しました。

Img_5660 Img_5663

                                25分には、持ち前のスピードで中央を突破した11番川久保選手がキックフェイント一発で相手をかわしてシュート、これが決まって4対1となります。

Img_5676

続く29分には相手のパスをインターセプトして左タテ一本から中央へ展開、受けた9番石尾選手がきっちり決めて5対1となり、36分には途中出場した14番伊藤選手が倒されて得たFKにファーに位置取っていた4番河村選手がヘッド一発で6対1、最後は終了直前、左サイドの突破からエース川久保選手がこの日2点目となるシュートを決めて7対1となり、ここでタイムアップとなりました。

結果的には森藤選手の3点目が松山北には堪えたのではないかと感じました。パンフレット見るに松山北は3年生1人だけの若いチームで、経験の差が出てしまったかもしれません。それでも、11番玉井選手のキレのあるドリブルと攻撃センスはとても2年生とは思えませんでした。末恐ろしいです。

勝利した久我山ですが、まさにファンタスティック、あっぱれとしか言いようがありません。しかし、初戦7点取ったインターハイベスト4の佐賀東が那覇西から得点が奪えずPKで敗れ去っているように、サッカーは非連続のスポーツでもあります。

いつもどおりのスタイルで戦ってください。ベスト8目の前です。