成立学園vs都日野台
Kumazemi Report | 2009-05-10 |
平成21年度高校総体都大会1次(A)1回戦 |
都日野台高グラウンド(晴) |
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今日から総体都大会が始まりました。二次トーナメント進出枠は8。A~Hのブロック別に戦います。その中で、全国大会出場経験のある4校が入ったAブロックを見に都日野台高校に行ってきました。
関東大会予選では東海大菅生に延長戦の末0対1惜敗、今大会支部予選も二試合とも零封してきた都日野台が成立学園にどう挑むのか、組合せ見たときから行くと決めておりました。
その成立学園ですが、大型FW9番の選手を擁し、サイドチェンジを頻繁に行ってグラウンドを広く使い、サイドから仕掛ける時はほぼ必ずボール保持者を追い越して厚みのある攻撃を展開します。
都日野台は中盤構成力でまともに組み合わずにシンプルな攻撃を展開、高いテクニックとスピードを持つ10番の選手にいい向きでボールを供給しようと14番や9番の選手が動き回ります。前半7分には、この攻撃が功を奏して中央から突破を図り、あわやというシーンがありました。
総合力で上回る成立学園ですが、ここまでは攻撃面でやや最後の詰めに正確さを欠き、押しているものの決定的な場面をなかなか作れません。
そんな中の前半24分、都日野台が速攻を仕掛け、パスを受けた10番の選手がタテへ行くとみせかけて絶妙な右足アウトサイドでのパスを中央へ供給、これを受けた9番の選手がノートラップで、これも右足アウトにかけた見事なシュートを打ちます。私も思わず「入った!」と立ち上がりそうになったんですが、完全に成立学園GKの頭上を抜けたボールは、無情にもクロスバーを直撃、これは運がなかったとしか言いようがないシーンでした。
格上チームと戦ってて「やった!」と思ったシュートが、GKのファインセーブやこのようなクロスバーやポストに阻まれると、見てる方は「これはいけるぞ!」と思ったりするのですが、やってる方はこんなチャンスまたくるかな・・・なんて弱気になったりするんですよね。それぐらい強豪校がじわじわかけてくる圧力はすごいのです。
この直後の24分でした。成立学園が繰り返し仕掛けていた右サイド攻撃から高いクロスを入れ、このボールにトールタワー9番の選手が競り合いながら見事なヘッドを決め先制します。これはすごかったです。
先制された都日野台ですが、30分と36分にフィニッシュまで行く攻撃があり、34分の成立学園のこれまた右サイドからの攻撃で決定的場面もしのぎ、前半はこのまま終了します。
後半、点を取りに行かなければならない都日野台でしたが、10分に右ショートコーナーからヘッドで押し込まれ2点目を献上、14分にはこれまた右コーナーキックから10番の選手にヘディングシュートを決められ0対3、ここまでの3点すべてヘディングで決められてしまいました。確かに成立学園は背の高い選手が2枚揃っていますが、上背があるだけでヘッドで3点入れられるわけではないです。読み、体の使い方、空間認知力が優れているんですね。ならば、いいボールを上げさせないようにするしかないのですが、これでもかと繰り返す成立学園のサイド攻撃はボール保持者がスピードでタテを切り裂くだけでなく、後ろの選手が追い越していく中で展開されていきますので、防ぐには相当の瞬間スピードとこれを繰り返す持久力が要ります。
都日野台ベンチは28分に19番の選手を投入、ホームグラウンドで大勢の観戦者がいる中1点を奪いにいきますが、ややプレッシャーが甘くなってきたところを逆に突かれ、終了間際の40分にゴール前混戦からとどめの一発を決められ、4対0で成立学園が勝利いたしました。
駒沢補助で現在柏レイソルで活躍されている大津選手擁する成立学園見たとき、目ん球飛び出そうになりましたが、今日のヘッド3発も圧巻でした。さすがです。
敗れはしましたが、都日野台の戦い方は間違っていなかったと思います。東海大菅生、成立学園と上半期に公式戦で戦えたこの経験、選手権予選に生かせるかどうかはこれから約3ヶ月の練習にかかっています。がんばってください。
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