Kumazemi Report |
2011-04-24 |
平成23年度関東大会東京予選準々決勝 |
駒沢補助競技場(晴) |
駒沢補助競技場での第1試合は帝京と都東久留米総合の対戦です。太陽が眩しいグラウンドに選手たちが登場すると、両校応援団から大きな拍手が贈られました。帝京のカナリアカラーに東久留米のスカイブルー、いつ見ても鮮やかなコントラストです。
前半5分、帝京がファーストチャンスをゴールに結びつけます。左からのコーナーキックをニアサイドで合わせると、ボールはゴール右隅へと吸い込まれました。 いきなり1点を追う展開となってしまった東久留米でしたが、中盤でボールを支配しじわじわと帝京ゴールへと攻めこんでいきます。7分に8番の選手がミドルシュートを試みると、10分には左サイドで10番、14番の選手の細かいパス交換で突破を図りました。この時間帯は左サイドからの攻撃が非常に目立ちましたが、その中心となっていたのが19番の選手。16、23分とペナルティエリア付近で相手ファールを誘いFKのチャンスを作り、また30分には右サイドから流れてきたボールをシュートするなど、前線でチームを盛り上げていきました。 31分、帝京は左サイドでのセットプレーからGKと競り合い、こぼれ球をシュート。一度はDFがブロックしますが、さらに押しこんで2点目を奪います。受身の時間が続いた帝京が少ないチャンスをしっかりとモノにしてリードを広げました。この後36分には東久留米が中盤右からのミドルシュート、39分には帝京がスルーパスからシュートをそれぞれ放ちますが、どちらもGKの好守に阻まれます。帝京2点リードでハーフタイムを迎えました。
後半立ち上がりの4分、東久留米は右サイドからボールを回して5番の選手がミドルシュート、これは帝京GKが防ぎます。このプレーに「前半と同じような展開になるかな」と感じましたが、その予想は外れることになりました。帝京が中盤でボールを奪うシーンが多くなり、東久留米攻撃陣はゴールに近づけないようになります。中盤での攻防が繰り返される時間が続きました。 東久留米は20分、何番の選手か見えなかったのですが、左サイドDFライン裏へと出たボールに反応して抜けだすと、走りこんできた帝京GKと交錯します。この接触プレーで負傷してしまったようで、交代となってしまいますが、膠着状態を打破する素晴らしいプレーでした。24分には東久留米8番の選手がカウンターからドリブルで一直線にゴールへと向かいます。これは帝京10番の選手が体を上手く寄せてボールを奪いました。 後半28分に今度は帝京が見せ場を作ります。中央の7番の選手が左サイドからのボールを見事な胸トラップで捌き、そのままDFをかわしてシュート。観客席から歓声が上がります。そして31分、6番の選手が左サイドからペナルティエリア内へ切りこみ、右サイドへとボールが流れると、14番の選手が見事なシュートでゴールネットを揺らしました。
試合はこのままスコア動かず、帝京が3-0で準決勝進出となりました。毎年感じることですが、ボールを持った相手を2、3人で囲みに行く迫力はさすがの一言に尽きます。準決勝の相手は國學院久我山。壮絶な中盤でのせめぎ合いになりそうです。 都東久留米総合はこの試合こそ無得点に終わったものの、前線のタレントの豊富さにはいつもながら驚かされます。狭いエリアでも確実にボールをつないでくるテクニックを持った選手たちが披露する、魅力的なサッカーを今年も楽しみたいと思います。 取材:コータロー
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