都石神井vs都武蔵丘
Kumazemi Report | 2010-08-17 |
第89回全国選手権東京大会5地区予選 |
都石神井高校グラウンド(晴) |
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猛暑の盛り、例年通り選手権地区予選がスタートしています。都立石神井高校グラウンドで行われた都石神井と都武蔵丘の試合のリポートです。
試合開始直後、あっという間に武蔵丘が先制点を決めました。あまりの早さに不意をつかれて確認できなかったのですが、おそらくゴールを決めたのは18番の選手だったと思います。いきなりのビハインドに落ち着きを取り戻すのに時間がかかったのでしょうか、石神井はパスがなかなか繋がらない時間が続きました。しかし左サイドで9番、10番の選手の存在感が出始めると、ボールが回るようになります。
武蔵丘は10番の選手が中盤で攻守両面に活躍します。ボールを持つと相手選手に囲まれるのですが、そこをかいくぐる場面も何度かありました。19分に武蔵丘は右サイド7番の選手のセンタリングからゴールに肉薄すると、22分に今度は左サイドを20番の選手が突破し、そのクロスを11番の選手が冷静にゴールへ流し込みます。
ここから両チームともコンタクトプレーが目立ち始めました。中盤での激しいボールの奪い合いからゴールを狙いますが、どちらもシュートまで持ち込めません。しかし前半ロスタイムに石神井が1点を返します。右コーナーキックからのシュートがポストに跳ね返ったのを、3番の選手が押し込みました。このゴール直後にハーフタイムとなりましたが、この時間帯での得点は大きな意味があったのではないでしょうか。
後半もいきなり試合が動きました。後半5分、石神井のシュートの場面でハンドがありPKが与えられると、これを8番の選手だったでしょうか、ゴール右に決めて試合を振り出しに戻します。さらに21分、石神井がこの試合初めてのリードを奪います。7番の選手だったと思いますが、約30mのロングシュートを見事にゴール右隅に突き刺しました。しかし武蔵丘も29分、縦に入った浮き球を6番の選手が絶妙なシュートでゴールへ送ります。これでスコアは3−3。ここから一進一退のめまぐるしい攻防が始まります。
後半32分、石神井20番の選手が狙うループシュートはGKがキャッチ。ロスタイムに入った39分には、武蔵丘20番が左サイドを長い距離ドリブルしてクロス、11番の選手が飛び込むもわずかに届かず。終了間際には石神井10番のクロスバー直撃のミドルシュート。さらに20番の選手がGKと1対1の局面を迎えますが、武蔵丘GKがナイスセーブ。次々と生まれるチャンスに観客もヒートアップ、試合を決めるゴールへの期待は高まりました。しかしここでホイッスル。勝負はPK戦へと持ち越され、足一本でシュートを止めたGKの活躍で石神井が勝利し、次戦へ駒を進めることになりました。
他に感想が思い浮かばないくらい、素晴らしいという表現がぴったりな試合でした。日陰の全く無いグラウンドでプレーした選手、両チーム関係者の皆様には頭の下がる思いでいっぱいです。
試合はやってみなければわからない…
そう感じさせてくれた「心の中に深く残る試合」でした。
同じ都立で石神井とは環境も全く違い、武蔵丘は部員数も少ない…
逆境の中でチームが一丸となり、最後まであきらめないでボールを追いかける彼らの姿に感動しました。
くまぜみさんが私の隣で偶然取材されていたことを、後でこのリポートを見て知りました。
数ある試合の中で、この試合を見ていただいたのも何かの縁だと思います。
ありがとうございました。
投稿: 試合観戦者の保護者の一人 | 2010年8月19日 (木) 11:07