本郷vs大成
Kumazemi Report | 2007-09-16 |
第86回選手権東京大会Bブロック1回戦 |
早大東伏見グラウンド(晴) |
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選手権都大会東伏見会場の試合です。よく師弟対決と言われるカードがありますが、大成の田口監督は阿出川監督率いる本郷OBですのでこの試合はそういった面でも関心のあるゲームでした。
大成高校を見るのは初めてなのですが、開始直後から7番、9番、10番の選手の高い個人技と見事なダイレクトプレーが連続して映し出され、これは徒者ではないと感じました。特に9番の選手は才能を感じさせるプレーヤーです。
試合は序盤から中盤を制した大成ペースで進み、5分に一度決定的チャンスがあり、ここはシュートをミスっとしまいましたが、7分にもクロスバーを叩く場面もあったりして、本郷がなかなかリズムを掴めず大成ペースで時間が経過します。
本郷はあまり中盤で手数をかけず、前線のスペースに早くボールを入れ、そこへFWを走らせてチャンスを作りたいのですが、大成の守備も冷静で、決定機を作らせません。
いい展開もあるのですが、クロスの際にミスキックしてしまったり、無理しないでいったん下げようとしたパスを突かれたりと細かいミスがあり、大成への流れをなかなか断ち切れません。
こういう流れの中、26分に大成が先制します。
サイド攻撃ではなく中央からの攻撃だったと思いますが、球の出所に意識が向いていた本郷DFが上述の才能ある9番の選手へのラストパスを許してしまいました。これをこの9番の選手が落ち着いて何なく決めました。前半はこのまま大成の1点リードで終わります。
しかし、後半は一転して本郷の出足が速くなってボールや相手への寄りも前半より格段によくなり、さらにFW桃井選手もどんどん仕掛けるようになって流れを奪い返します。対する大成は前半より足が止まって運動量も減ったため、後半は本郷のペースになります。
そして何より前半完全に牛耳られていた中盤を、キャプテン7番由利選手の運動量の回復によりここの地上権を奪い返します。
そして後半34分、左タッチライン深いところからこの由利選手がニアポストに向かって放り込んだロングスローによるボールが大成DFもGKも触れぬままゴール前を通過、ここに本郷の2人の選手がダイビングヘッド気味に体ごと突っ込みます。しかし、無情にもあとわずかで押し込めず、ボールはゴールラインを越えていきました。あと3センチ額を前に出せたなら、同点ゴールになっていたでしょう。ギリギリの戦いだと勝負の分かれ目はこんなところにあったりするのですね。これもサッカーです。
試合はこのまま後半を凌ぎきった大成が1-0で勝利しました。大成は地区大会で桐朋を破っただけあって、個々の能力も高く、ダイレクトを多用する戦術も見事で強いチームだと思います。もし23日が涼しい日であったら、早実とて楽な試合運びはできないでしょう。
私が10代のとき憧れていた本郷高校3年生部員の皆さん、本当にお疲れ様でした。あの頃から取り巻く環境も学校自身も大きく変わったことと思いますが、こうやって目の前で見れば本郷は本郷です。私の心の中ではいつでも「横綱」です。
これからの5ヶ月、勉強がんばってください。本当の勝負はこれからです。
kumazemi's favorite players 2007:大成の9番、本郷の7番
大成は後半になっても本郷戦前半のようなサッカーが出来ればなかなかのチームだと思います。
投稿: 三鷹在住 | 2007年9月18日 (火) 18:22