日体荏原vs立正
Kumazemi Report | 2007-08-17 |
第86回全国選手権東京大会4地区予選 |
駒沢補助競技場(晴) |
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前頭筆頭の試合を見に駒沢補助球技場まで来ました。まず思ったのは日体荏原のユニフォームがカッコイイのです!最近校名を漢字で記したユニフォームは少なくなってきているなか、真っ赤に黒を配して「日体荏原」 です。
ゲームの方は日体荏原の完勝でした。しかし、前半の20分過ぎくらいまではこんな大差がつくとは思いませんでした。というのもゴール前を死守する立正の守備にてこずり、なかなかいい形のフィニッシュまで持っていけなかったからです。ボールは支配するもののここ一番でパスの精度が今一歩だったりして、リズムとしては決して日体荏原のリズムではなかったのではないでしょうか。
しかし、こんな展開の中、キラリと光る選手がいました。日体荏原の10番の選手です。決して体格的に恵まれた方ではないですが、正確なボールコントロールと少ないタッチの見事なボールさばきでかなりのセンスを持ち合わせていることがうかがえました。そしてこの10番の選手がイヤな雰囲気を断ち切る仕事をします。
前半27分頃だったと思います。それまで配給に徹していた10番の選手が一瞬空いたシュートコースを見逃さず強烈なミドルシュートを突き刺し日体荏原が先制します。
これで波に乗った日体荏原は相手より上回るフィジカル面もあって空中戦も仕掛けるようになり、29分には浮き球の奪い合いからヘッドで押し込み2-0とします。
対する立正は相手の速い寄せと強いフィジカルに思うようなプレーができず、劣勢を強いられます。相手は格上ですから、奪ったボールはあまり手数をかけずに前線にどんどん入れていかないとなかなかシュートまで持っていけません。よって、状況を判断して速攻だと思ったらスピードコントロールされたパスを供給しないと瞬く間にカットされてしまいます。立正はややこういう場面が多かったように思いました。
前半は3-0で折り返し、後半は3分にドリブル突破した9番の選手のシュート、10分には中央やや右から20番の選手が抜け出してシュート、13分には同じような位置から今度は7番の選手が抜け出してシュートを決め、22分には右コーナーキックから9番の選手が強烈なヘディングシュートを決めます。
24分には上述した10番の選手の前線の位置をよく見た見事なロビングを19番の選手がヘッドで決めました。この場面では、ゴール前の前線の選手にDFが張り付いていたので低いボールで点で合わせるのではなく、滞空時間の長い高いボールを供給してに「せーの」で競らせる意図を持ったプレーですばらしい状況判断でした。
ただ、暑さもあったと思いますが日体荏原は細かいプレーでイージーミスも散見され、これはきちんと修正しないとこれからプレッシャーのきつい三役級とやるときに苦しくなります。細かいプレーを堅実に、ここぞという時は大胆に、が大切です。修徳あたりはこういう部分を徹底的に詰めてきていい流れを作らせてくれません。次の試合ではボールを大切に扱うという意識を強く持ってでプレーしてください。であれば視野が広くて状況判断の的確な10番の選手を中心とした日体荏原の攻撃は十分三役級にも通じるものがありますから、目標の位置に到達できると思います。
立正は前半よく守っていたのですが、後半守備が破綻してしまいました。特に中央付近を再三突破され失点してしまったのは今後の課題の一つだと思います。日体荏原守備陣も試合中何度か処理を誤ってヒヤッとする場面がありましたが、こういうところを抜け目なく突くしたたかさも必要です。
これで日体荏原は否が応でも緊張する初戦を突破しました。次が都立小山台、反対側から東京高校が虎視眈々と狙うブロックで気が抜けないですが、目標達成に向けがんばってください。
kumazemi's favorite players 2007:日体荏原の10番
貴重な情報ありがとうございました。大変参考になりました。今後の取材に活かしていきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
投稿: 東京高校サッカー情報通様 from kumazemi | 2007年8月18日 (土) 19:37
保善が地区予選一回戦で東京成徳に1-2で負けました。
東京成徳もここ近年著しく成長しているチームだと思います。
くまぜみさんも是非試合を拝見されてみてはいかがですか?
投稿: | 2007年8月18日 (土) 09:11
いつも楽しく拝見させて頂いています。私は、多分クマゼミさんよりも、一回り年上だと思います。(サッカー観戦、初体験が東京オリンピック、日本vsガーナですから)
少々、東京都高体連サッカーに情報があるので、情報シェアさせてください。
都立武蔵野北の監督は、去年から、青梅FCの監督も兼務している方で、以前の国体チームの監督経験者です。
また、成蹊高校は、去年の春で、それまでの監督が、高輪高校に移ったため、レベルダウンが考えられます。
私立武蔵の監督は、つくば大出身で、東京都の技術委員長で、東京の高校指導者の精神的バックボーンと考えられます。私立武蔵のグランドは、人工芝に9月からなるそうで、新人戦から使用するそうです。
都立東久留米総合は、監督はS級コーチライセンスを持っていて、現校長は、サッカーを経営の軸にするとの事で、現在、1年生(のみ)男子120名中80人がサッカー部員です。そして、来春にむけて、大幅なグランド改修が入るようです。
また、久留米が東京代表になった当時のヘッドコーチが、都立大泉に今春から移動して監督に就任しています。選手権は2回戦で敗退しましたが、久留米ノウハウと人的ルートを使って強化を図るとの事で今後注目してもよいと思います。
都立東大和南は、監督が前都立国分寺の監督で、今の国分寺の基礎を築いた人で、チームスタッフに、国分寺のコーチと都立駒場の元監督を抱えています。
ぐだぐた書きましたが、何かの参考になれば幸いです。
投稿: 東京高校サッカー情報通 | 2007年8月18日 (土) 04:18