都国分寺vs拓大一
Kumazemi Report | 2006-10-29 |
平成18年度東京都新人選手権8地区1回戦 |
都清瀬高グラウンド(晴) |
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東京都新人選手権8地区予選、拓殖大学第一高校と都国分寺の一戦です。選手権東京大会は拓大一が地区予選決勝で中大附属に0-3、都国分寺は都大会1回戦で都立久留米に延長の末1-3という結果でした。
拓大一は6番の選手の豊富な運動量から攻撃を組み立てたいのですが、中盤をなかなか優位に構成できず、やや苦しい展開でした。対する国分寺は15番の選手が巧みな個人技からボールを左右に散らし、7番の選手のスピードを生かした突破などで優勢に試合を進めます。この流れから前半は都立国分寺が1-0とリードして終わりました。
後半に入っても15番→10番のホットラインを活かしながら国分寺が優勢にゲームを展開します。拓大一もリードされているとはいえ最小得点差ですから、何とか早めに前線に入れてゴール近くでいい形を作ってワンチャンスをモノにしようとするのですが、やや焦りすぎていたのかボールを奪ってから最初のフィード(パス)がやや雑な場面があり、なかなかいい形を作れません。
そうこうしているうちに都国分寺は右サイドからの展開からゴール前にいいボールを入れ、ゴール正面から完璧なシュートで2点目をゲットしました。後半30分くらいだったと思います。これで試合は決してしまいました。
国分寺DFは拓大一の焦りを見抜いていたのでしょう、拓大一の前線に入れようとするパスをことごとく読みきり、パスが入っても簡単には振り向かせず、あっという間に囲んでボールを奪う戦法がかなり効いていました。したがって、拓大一の10番の選手がいい位置にいても囲まれてしまう場面が多く、その局面を個人技で打開しなければならないパターンがやや多くなってしまいました。
拓大一も国分寺のクリアボールを中盤で拾えるケースもあったのですが、フリーで一度止めてサイドに大きく振ったり、一度戻してリズムを形成し直したりせずにダイレクトに前方へフィードしてしまうケースもやや目立ちました。拓大一のレベルならできるプレーですので、これも焦りからもしれません。
国分寺の15番の選手は高い個人技を有し、周囲をよく観ることができますので、この選手へのプレッシャーが甘いと左右に振られたり、決定的なタテパスを通されたりして、相手にとってはかなり危険になります。
全体的には国分寺の方がキープ力、ファーストタッチの精度、オフザボールでの動きに勝っていましたのでこの結果は今の時点での実力差ということなのだと思います。
試合後、拓大一の選手はとても悔しそうでした。結果もさることながら、イメージどおりのプレーができず、もっとできたはずだという思いが強かったのでしょう。でも、今は新チームとして始動したばかりです。このゲームでいくつかの課題も明らかになり、監督はこのメンバーの長所を生かせるチーム作りをすでにイメージしていることでしょう。
私個人的には拓大一の選手はみな仲間を助け合い、励ましあういい子達だなぁと感じました。これも指導者の方々が日頃からサッカーだけでなく、社会生活での基本を教えられているからだろうなぁと感じました。これから一歩一歩成長していくのですから、選手たちは自身の課題を自分の力で克服し、いいチームになってください。
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