修徳vs都東久留米総合
Kumazemi Report | 2013-06-06 |
平成25年度高校総体都大会2次2回戦 |
駒沢補助球技場(小雨) |
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1試合目の熱気冷めやらぬまま、これまた東京を代表する2校、関東大会東京大会の覇者である東久留米総合と前年選手権東京大会の覇者修徳のビッグマッチが実現します。
新チームになってから両チームともに数試合見てきましたが、どちらも堅い守備からのゲームプランを見せるチームという印象です。東久留米総合の10番、修徳6番・8番の強烈ボランチがチームを引っ張る、一見華やかさはないかもしれませんが、玄人好みのチームではないでしょうか。
ゲーム序盤、東久留米総合はワイドに展開し縦横と揺さぶりをかけます。そこから9番をターゲットにくさびを入れていきながら修徳の隙間を狙っていきますが、前述のとおり修徳6番・8番を中心にDF陣のボールへの寄せが早く、フリーの状態ではなかなかボールを持たせてもらえません。
一方、修徳は前線の9番・10番がこれでもかというくらいに走り回り、縦への推進力を見せます。しかし、東久留米総合MF・DF陣が素晴らしい対応で二次攻撃、三次攻撃への展開をつかめません。修徳自慢の両サイドを起点としたカウンター攻撃も鳴りを潜めます。
11番の快速ウィングが孤軍奮闘、縦への仕掛けを何度となくチャレンジするも、2枚、3枚と厚みのあるDF陣に跳ね返される、そんなゲーム展開がなんと後半10分過ぎまで続きます。
そんな沈黙を破ったのは、東久留米総合でした。後半10分に得た左CKからこぼれ球を12番が右足を一振りすると、ゴールへ吸い寄せられるかのように突き刺さり1-0とします。
今日のゲーム展開では1-0のまま終わるかと、正直頭をよぎりました。しかし、しかし、ここからがこのゲームのゴングだったのかもしれません。後のない修徳は、14番・18番・19番・13番を次々と投入し、より前がかりな布陣で同点ゴールを目指します。
一方、東久留米総合はDF陣のが必死にこらえ、7番・10番を中心にボールを失わないようリスクコントロールしながら試合を運びます。
この状況からゲームが動いたのは試合終了間際の38分でした。途中交代の14番と19番のワンツーから抜け出しクロス、そこに飛び込んできた9番がダイビングヘッドでゴールを奪い1-1とします。交代選手のチャンスメイク、前半からチャンスをずっと待ち続けた9番、この終盤にきてのゴールは正直鳥肌ものでした。
1-1のまま後半終了となり、勢いづいた修徳、底力を見せつけたい東久留米総合の戦いの決着は延長戦にまでもつれ込みます。
死闘を繰り広げる両選手の疲労もピークに達したのか、足をつるシーンが目立ちます。
延長に入り、優勢に試合を運んだのは修徳でした。18番が入ってからボールが落ち着くようになり、攻撃の選択肢が増え、効果的なサイド攻撃を生み出します。
延長後半6分でした、ついにこの試合に終止符を打つゴールが決まります。修徳19番が左サイドをドリブルで仕掛け、切り崩すと右アウトフロントにかけたクロスが東久留米総合のGKとDFの間をすり抜けます。一瞬の出来事でした。その間から修徳14番が滑り込みながらのシュートを押し込みゴールネットを揺らし2-1。本当にしびれるプレーでした。19番は左足でクロスを出していたらゴールは生まれなかったように思います。ドリブルで仕掛けながら、タイミングを取りづらい右アウトフロントでのクロス、そこに迷わず飛び込んできた14番、お見事でした。
このまま試合は終了し、激闘を制した修徳が全国への切符をかけて久我山との戦いへと駒を進めることになりました。
残り2分からの逆転を許した東久留米総合ですが、「受け身になりすぎた」ことが敗因のように感じました。キープするところ、セーフティに逃げるところの判断がもう少し違っていれば、結果も変わったかもしれませんね。どちらにせよ僕はこれからの東久留米総合の巻き返しに期待したいと思います。
取材:おび天&コータロー
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