成立学園vsかえつ有明
Kumazemi Report | 2012-06-17 |
平成24年度高校総体都大会2次トーナメント2回戦 |
実践学園高尾グラウンド(晴) |
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蒸し暑くなってきた実践学園高尾グラウンド。第2試合は、東京成徳を接戦の末PK戦で下して勝ち上がってきたかえつ有明と、シードで本大会初登場の成立学園との対戦になります。東の大関が、同じく東の横綱に挑む形となりました。
立ち上がりから両チームのスタイルがはっきりと伝わってくる試合展開となりました。成立学園は手数を掛けず短い時間でゴール前までボールを運びます。前半2分にファーストシュートとなるミドルを撃ったように、隙あらばゴールを狙う姿勢は最後まで変わることはありませんでした。一方のかえつ有明はこれまでの試合で見せてきたように、パスの受け手の絶え間ない動きにより、相手密集地帯をスルスルと突破していくスタイル。攻守が切り替わった瞬間に、はっきりと異なるタイプのサッカーが現れてくるのが観ていてわかる程でした。
最初のビッグチャンスは前半17分。成立学園左サイドのセンタリングから中央でフリーの14番の選手がシュートしますが、GK正面へ飛んでしまいます。続けて18分、再び左サイドからクロスが入ると、7番の選手だったと思いますが、今度はしっかりと中央で合わせてゴールネットを揺らしました。
23分には右サイドからのボールを中央で12番の選手がシュート。これはかえつ有明GKがファインセーブで防ぎましたが、続いてのCKをヘディングで決めてリードを2点差に広げます。2ゴールともシンプルな形でしたが、点を狙ってボールを入れられる成立学園の技術の高さを垣間見たような気がしました。
かえつ有明は司令塔10番の選手を中心に反撃の糸口を探します。中盤でボールを奪うと前に残る9番の選手へ預け、その間に一気にラインを上げて局面での数的優位を作り出していきます。しかし成立学園DFも上手く守り、最終ラインで持ちこたえ決定的な場面は作らせません。26分に18番の選手が、27分には3番の選手がミドルシュートでゴールを狙いますが、得点差を詰めることはできませんでした。
成立学園も右サイドバック20番の選手の積極的な攻撃参加からシュートで終わる場面がありましたが、スコアは動かず、2-0でハーフタイムに入ります。
後半に入って8分、かえつ有明の短いクリアボールを拾ってつなぎ、成立学園11番の選手がシュート。飛び出したGKに当たり右サイドに流れたところでもう1度シュート。ボールはゴールへ一直線でしたが、DF4番の選手がライン際で見事なクリアを見せました。
「ピンチの後にチャンスが来る」とはよく言ったもので、かえつ有明はこの後の12分に1点を返します。ゴール前に抜けた7番の選手がしっかりとチャンスをモノにしました。これで試合の行方は全くわからなくなります。
成立学園は14分にCKから6番の選手がゴールを決めるも、その前にファールの判定があり無効に。21分にはカウンターからのシュートがありました。かえつ有明は22分に左サイドから持ち込んだ10番の選手のシュート、続けて2番の選手のミドルシュートで相手ゴールを脅かします。一進一退の攻防が続いていくのですが、印象に残っているのは、両チーム共に意図のはっきりしないようなボールの出し方がほとんど無かったことでした。これはやはり、繰り返しになりますが、チームスタイルがきちんと確立されているということの表れなのだと思います。
試合はロスタイムへ突入。ここでかえつ有明に最後のチャンスが訪れました。ペナルティエリア内右に侵入した10番の選手がシュートを撃ちます。しかしボールはGK正面へ。こぼれたボールも成立学園DFがクリアし、試合は終りを迎えました。
6月でこの完成度。選手権の秋にはどうなっているのか、毎年のことながらかえつ有明は楽しみなチームですね。 次は実践学園と当たる成立学園。本文に織り込めなかったのですが、GKのフィードの正確さは素晴らしいものでした。一番後ろからあのボールを出されると、相手はかなりやりずらいのではないでしょうか。
取材:コータロー
横綱3校と張出大関、久しぶりに大本命が出揃いましたね。次週が楽しみです!!
くまぜみさまのレポも期待してます!!
投稿: 高校サッカー最高 | 2012年6月18日 (月) 09:36