本郷vs堀越
Kumazemi Report | 2010-09-12 |
第89回全国選手権東京Bブロック1回戦 |
私立武蔵高校グラウンド(晴) |
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東京の名門校同士が早くも1回戦で激突しました。堀越は総体で修徳をPKで破りベスト11、本郷は都大会一次トーナメント決勝に進出しました(都駒場に延長で敗退)。
キックオフ前の練習で、本郷は中央でダイレクトのパス交換から左右のサイドに大きく展開、そこからのクロスに飛び込んで合わせる戦術の確認をだいぶしていました。そして、これがゲームに大きく影響します。
堀越はスピードのある6番の選手の突破など織り交ぜますが、序盤はやや本郷優勢でゲームが進みます。両校ともロングスローを多用するのも目を引きました。
そんな中前半9分、左サイドコーナー寄り深い位置からの折り返し(遠くてよく見えなかったのですが、右サイドに位置する11番の選手のように映りました)に、ヘッドで合わせ、その撥ね返りを押し込んで本郷が先制します。あっという間でした。
しかし、堀越もその3分後の前半12分、右コーナーキックのこぼれ球に9番の選手が反応、見事ミドルシュートを決め、これまたあっという間に同点に追いつきます。
ここからは本郷はゲーム前練習のとおりに中央パス交換からサイド、そこからのクロスにだーっとなだれ込む戦法、堀越は上述6番の選手のスピードと9番の選手の高い技術を軸に攻撃を仕掛けます。そして、本郷はこの戦法を終始仕掛け続けることになります。
ちなみに本郷右サイド11番の選手の身体能力はすごいものがありました。次戦も要チェックです。
このまま前半終わるかと思っていた40分、本郷は右タッチライン際で得たFKのチャンスにまたもやゴール前にだーっとなだれ込んでヘッドで押し込み、勝ち越します。堀越にはこの魔の時間帯の失点は痛かったと思います。
後半に入っても本郷の空中戦殺法は冴え、空中戦対応と暑さと本郷11番の選手への対応もあってか堀越DF陣が徐々に不安定になっていきます。
そして後半11分でした。奪ったボールをただ蹴るのではなく、効果的に繋げようと必死に模索していた堀越DFに、本郷9番の選手が執拗に絡んでボールを奪取、これを逆に本郷は慌てずに繋いでGKと1対1の局面を作り出してループ気味に決め、3対1とします。
その3分後の後半14分には、再び本郷前線の選手がこれまた執拗に堀越DFに絡んでボールを奪取、今度はボールを受けた9番の選手が見事にコントロールされた浮き球でネットを揺らし4点目、試合前には予想だにしなかった展開になっていきます。
ここから両軍ベンチが動き出して矢継ぎ早に選手交代、これがひと段落した後半25分に堀越が1点返して2点差、残り15分ありましたし堀越の底力を考えると、にわかゲームはわからなくなります。
しかし、本郷は7番の選手に代えて3番の選手を投入するなどして簡単に流れを渡さず、最後は激しくなりましたが、このまま本郷が堀越の追撃を振り切り、2回戦にコマを進めました。
それにしてもこの本郷のスタイルは、見ていてよほど徹底的に練習してきたんだろうな思いました。でなければこれだけ高い再現性は維持されないでしょう。
対する堀越ですが、前半終了間際の失点が痛かったです。これで後半のゲームプランを変更せざるを得なくなったのかもしれません。
今年の本郷はひと味違いますね。
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