都駒場vsかえつ有明
Kumazemi Report | 2010-06-20 |
平成22年度高校総体都大会2次2回戦 |
駒沢補助競技場(曇) |
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梅雨の季節特有の湿気が多い気候でしたが、駒沢補助グランドで行われた準々決勝第一試合の駒場vsかえつ有明戦をぬまちちぶがリポートします。
試合開始のホイッスルからボールを動かしながら仕掛けたのはかえつ有明でした。左コーナーキックからのチャンスを得ますが、都駒場GKも落ち着いてこれを処理します。かえつは運動量多く、早いパス回しは試合開始からペースを作り始めますが、前半7分の都駒場のコーナーキックで試合が動きます。やり直しとなった2回目のコーナーキックからのクロスに、ファーサイドに走りこんだ都駒場4番が見事に相手DFの裏を取り、ヘディングでかえつゴールに先制点を叩き込みます。
立ち上がりのリズムが良かっただけにかえつ有明としては、このセットプレーからの失点は悔やまれるシーンでした。ここで気落ちせずにボールを動かしながら攻撃を組み立てるかえつ有明は、前半10分、右サイドから球足の速いグラウンダーのパスを中央に入れると、ダイレクトでシュートへ繋げますが、都駒場GKも必死のパンチングでこのピンチを乗り切ります。流れるようなリズムで時間を掛けずに相手ゴールを脅かす、こういった攻撃はかえつ有明の持ち味ですね。
そして、かえつ有明はここで得たコーナーキックから同点に追いつき、あっという間にゲームを振り出しに戻します。続く前半14分、かえつ有明は右サイドから短いパスで相手のDFを揺さぶり、ペナルティエリア外からシュートを打ちますが、都駒場も懸命の守備でこの時間を耐えます。都駒場の中盤陣もこの時間あたりから立て直しを図り、前半はお互い1得点ずつ奪う形で後半へ折り返します。
均衡したゲームに、両校ともプレーが熱くなりますが、後半立ち上がりの3分、都駒場がシンプルに組み立てると右サイドから入ったボールに9番の選手がダイレクトで打ったシュートが決まり、再びリードを奪います。対するかえつ有明は後半10分、6番の選手の負傷で得たFKに18番がヘディングで合わせるもバーの上。続く11分、6番がパスを受けてからドリブルでGKを交してシュートを決めるも、オフサイドフラッグが上がり、惜しくもノーゴールと猛攻が続きます。
かえつ有明は左サイドから9番が何度となくドリブルで切れ込んでいきますが、都駒場は決定的な場面を作らせず、やや引いた守備で耐えます。この後、かえつ有明GKのファウルに一発レッドカードが出てしまい、一人少ない人数で戦うことになってしまいますが、かえつ有明は最後まで諦めることなく都駒場ゴールに立ち向かいました。しかし、無情にもこのまま試合は2対1で終了、都駒場の勝利となりました。
ゲーム中のボール支配に関しましてはかえつ有明に歩があったように映りましたが、80分のゲームプランの中で、辛抱しながらも、得点のタイミングを逃さずに決めることが出来た都駒場は、試合巧者ですね。かえつ有明は春から確実に力をつけて来ていますし、ひと夏越えた選手権予選が本当に楽しみです。
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