かえつ有明vs大成
Kumazemi Report | 2010-05-03 |
平成22年度関東大会東京予選準決勝 |
駒沢第2球技場(晴) |
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ゴールデンウィーク真最中ですが、今日は駒沢第二球技場で行われた関東大会東京予選を見に来ました。
もはや強豪の仲間入りを果たしているかえつ有明対成長著しい大成高校の一戦です。
ここまで大成は、初戦国分寺に1対0、2回戦ではあの暁星に3対0と完勝、そして準々決勝では何と実践学園に3対0と完封して勝ち上がってきました。
対するかえつ有明は都東大和南、都駒場、都東久留米総合と都立の強豪を撃破してのベスト4です。
開始直後からややディフェンシヴな大成に対して、かえつ有明は前半7分には右からの攻撃で中央からフリーでシュートを放つ(ポスト直撃)など優位に試合を進めます。
かえつ有明は15番の選手が巧みにゲームをコントロール、攻撃では10番の選手と17番の選手のスピードを活かしてダイナミックに展開します。
守備では、必ずボール保持者にきっちりファーストディフェンダーが詰めて判断する時間を極力短縮、逆に大成はこの速い詰めに遅攻がしにくく、速攻に活路を見出します。
そして前半23分、大成は自陣からその速攻を仕掛け、大きく左の10番の選手に展開、それを見た11番の選手が猛然とトップスピードに乗って中央に走りこみ、そこへ10番の選手が見事な横パスを通し、決定的チャンスが生まれました。結果的にGKに阻まれたのですが、受けた横パスをダイレクトで撃ってもよかったかもしれません。しかし、この判断に必要な時間はおそらく100分の1秒くらいだったでしょう。チャンスは確実に決めたいFWの性から言って無理もありません。
この後もかえつ有明がボール保持率で優位に立ちますが、少し大成の守備において全体的にプレスがやや甘い感じがして心配していたのですが、前半36分、これを突いてかえつ有明の17番の選手が豪快ミドルを決め、かえつ有明が先制、今大会初めて大成が失点します。
1対0のまま後半に突入、序盤から流れはまだかえつ有明でした。しかし、後半10分、左サイドのスローインから見事なクロスが供給され、これを11番の選手がフリーで受けシュートを放ちますが、かえつ有明GKの見事なセービングで阻まれてしまいます。
同点を狙って攻撃を急ぐ大成に対して、かえつ有明は前述の15番の選手がボールをあっちこっちに配球、本当彼はいぶし銀の選手です。しかし、かえつ有明はボール支配はするものの、ややフィニッシュに積極性が足りなかったようにも見えました。
後半30分近くから両軍ベンチが動き出し、29分と34分にかえつ有明が、32分と38分に大成がメンバーチェンジを行います。
特に29分の大成のメンバーチェンジでは、11番の選手が下がってしまい、一瞬「ええっ」と思ったんですが、代わりに入った18番の選手はポストプレート相手を背負ってのプレーが抜群に上手く、なるほどと納得でした。
ゲームはこのまま1対0でかえつ有明が勝利、決勝に進みました。両校個々の選手にそれぞれ持ち味があってこの先楽しみだなと思いました。ただ、このゲームでは経験の差が出たかもしれません。かえつ有明の試合運びの上手さが光りました。
大成はこの大会で大きな自信をつけたのではないでしょうか。すぐ総体予選が始まりますが、ここでの活躍も期待しています。
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