國學院久我山vs駒澤大学高
Kumazemi Report | 2008-11-15 |
第87回全国選手権東京Aブロック決勝 |
西が丘サッカー場(曇) |
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ついに決勝の日がやってきました。西が丘は無風で暖かく、大勢のファンが詰めかけました。それにしても駒大高の大応援団には、試合開始前から圧倒されたのでした。
両校どちらもコンディションが良さそうでしたが、前半2分に右サイドからの攻撃でドリブルで持込んだFW11番川久保選手川久保選手の切り返しからいきなりチャンスが生まれるなど久我山の動きが良く、このようなFW11番川久保選手の左右のスペースへの流れる動を生かしたサイド攻撃が展開されます。
しかし、大応援団の声援に後押しされる駒大高も、その直後に久我山DFの自陣での不用意なプレーを突いて惜しいループシュートに繋げるなど、両校序盤からチャンスを作ります。
私としましては駒大高が何とか先に先制して、高い技術を持つ久我山を焦らせれば面白い展開になると思っていたのですが、序盤から持ち前の華麗なパスサッカーを展開する久我山が、前半8分、右CKから中央から2番高橋選手がヘディングシュート、これが駒大GKを手をすり抜けゴールに吸い込まれ、先制します。
追う展開となった駒大高ですが、失点直後にセンターサークル付近でのFKをヘディングシュートに結びつけ、反撃を開始します。守備では駒大高6番の選手も久我山10番田邉選手に競り合いで勝り、このまま流れを久我山に行かせないようくらいついていきます。
しかし、今日の久我山はいつにも増してコンディションが良く、視野広く持ち前の技術の高さをいかんなく発揮します。特に中盤でのタメも効かせ方と、そこから前へ仕掛けていく際のダイレクトパスのタイミングと精度がすばらしく、これぞファンタスティックという展開を見せます。駒大高は35分に19番の選手に代えて8番の選手を投入しますが、前半はこのまま久我山ペースで終了します。
後半に入っても久我山ペースは変わらず、守備では前半少し不安定さがありましたが、中盤6番7番の選手が効き、安定さを取り戻していきます。この二人が簡単に確実にプレーしますので、リズムが崩れないのです。
しかし、前半押されながらも最小失点に抑えた駒大高もセットプレー一つ一つ大事にチャンスに結びつけ、展開では後半8分には右サイドの崩しからゴール前でのビッグチャンスも作り出すなど、私は見ていて追いつくチャンスは必ずいくつか来ると思っていました。
そして 後半16分でした。私が駒大高勝利のカギを握っている見ていた(4×4+2=)18番稲富選手が投入されます。入ってすぐ右サイドを駆け上がりシュート性のロビングを放ち、これがクロスバーをかすめるシーンがありました。押されている中ではこのような思い切ったプレーが流れを変えることがあります。事実、このあたりからチャンスを何度も作りながらもやや手間をかけすぎたか2点目を取れない久我山に対して、駒大高がいいリズムになりました。
しかし、久我山は上手いだけでなく、したたかさも持っていて、同点期を狙って押せ押せになる駒大高をさらに焦燥させるようなプレーも展開、そうこうしていると10番田邉選手が左足で強烈なミドルシュートを見舞うなど、本当によく鍛えられてます。
駒大高も32分に14番の選手を投入、必死に反撃を試みますが、ゲームはこのまま終了、國學院久我山が全国選手権出場切符を手にしました。
敗れた駒大高ですが、格上の久我山相手に初めての決勝でしたが、最後まで必死にくらいついて全力でプレー、特に守備では6番の選手を中心に最後まで集中切らさず守りきりました。すばらしかったです。
私も長年高校サッカー見てますが、西が丘で試合終了後にバックスタンド応援席への挨拶だけでなく、ゴール側スタンドまで挨拶している景色は初めて見ました。それぐらい駒大高の応援はすごかったです。そして、その応援団に感謝の気持ちを表す駒大高サッカー部のみんなの深々と頭を下げていた時間は相当のものでした。今年ベスト4の壁を突破した駒大高、来期も期待しています。
勝った國學院久我山ですが、プロ入りが決まっている絶対的エースを擁し、FWに得点力があって、きちんと汗かき役もいる東京代表にふさわしいチームです。今日も全員が高い技術と戦術眼をあわせ持つ横綱にふさわしい試合運びでした。
全国制覇狙えます。
久我山のOBですが、駒大高校の応援は素敵でした。久我山の質実剛健もいいですが、学校が一体となった応援は羨ましい限りです。「走り出せ」の歌はカッコよかったです。
投稿: かこ | 2008年11月19日 (水) 21:16
クマゼミ様、決勝レポートありがとうございます。
これほど詳細を丁寧に取り扱ってくれること、大変ありがたく思っています。
応援していた駒大高は残念ながら負けてしまいしました。
でもファイナリストになれたこと、素晴らしいです。
この経験はさらなる伝統となり、後輩に引き継がれて、いつか実るはずです。
記事にあった応援団もすごかったです、
試合中はもちろんですが、終了のホイッスルがなって数秒後、応援団からねぎらいの拍手と声援が、すぐに始まりました。
感動して涙腺が緩みました。
選手の頑張りはもちろんですが、前半久我山の猛攻で、ポストに2回ほど救われたのは、目の前で声援送る応援団の力だったと思います。
来年頑張って下さい!センターを守る1、2年生コンビ始め、ボランチの1年生にFWの2年生、交代で流れを変えた二人の2年生、全国の夢をかなえてくれることに期待します。
久我山は地力あるチームです、帝京と共に東京旋風を選手権で巻き起こすこと楽しみにしています。
投稿: 駒大高OB | 2008年11月16日 (日) 23:01