流経大柏vs佐賀東
Kumazemi Report | 2008-08-03 |
平成20年度全国高校総体準決勝 |
駒場運動公園競技場(晴) |
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前日の準々決勝を勝ち抜いた流経大柏と佐賀東が、駒場運動公園競技場で対戦しました。会場では気温が35度を超えたとアナウンスされていましたが、ピッチ上の体感温度はそれ以上だったのではないでしょうか。
過酷な環境でのゲームとなりましたが、両チームとも中盤で激しくボールを奪い合います。流経大柏は、9番久場選手と10番田口選手にボールが入ると、何かしてくれるような予感を漂わせていました。また、チーム全体として高い位置からどんどんプレッシャーをかけに行こうという姿勢が非常に良く伝わってもきていました。
佐賀東は、前半14分に10番桃井選手がすり抜けるようなドリブルからチャンスを作りCKを獲得します。このCKからゴール前で混戦となりますが、流経大柏DFが必死のクリアで凌ぎました。ここからしばらく佐賀東の時間帯となりましたが、ボールを奪ってから前へ運ぶ際の約束事が徹底されているようで、自陣からでもあっという間に前線の選手にボールが渡るシーンが非常に多く見られました。
前半25分頃から、徐々に流経大柏のペースとなります。決定的な場面になると必ずと言って良いほど久場選手がボールに絡み、シュートまで持ち込みますがなかなかゴールにつなげることができません。両者拮抗した前半はこのまま0-0で終了します。
後半開始直後の3分に流経大柏が先制点を奪います。右サイドのスローインから上手くボールを回して、ペナルティエリア内の14番吉村選手がゴールを決めました。
後半10分を回ったあたりから、佐賀東の選手たちの足が止まり始めます。猛暑のせいもあるのでしょうが、後半立ち上がりに決められた影響というのもあったのだろうと思います。中盤での激しさはあまり変わらなかったのですが、流経大柏が高い位置でボールを取る機会が多くなりました。後半18分には、右からのスローインを10番田口選手がヘディングしたボールがバーに当たるなど、追加点を狙っていきます。
そして迎えた後半30分、流経大柏が見事な攻撃で2点目を決めました。中盤で久場選手がボールを持つと、すかさず田口選手がDFラインの裏へ走り出します。その動きに合わせてふわりと浮かせたパスが出ると、田口選手はしっかりとコントロールしてシュートを撃ちました。走り込むタイミングとパスの質の両方がバッチリかみ合った綺麗な得点でした。
残り時間わずかとなり、リードされた佐賀東は前がかりとなってどんどんシュートを撃っていきますが、ボールを枠内に飛ばすことができず、試合は2-0のまま幕を閉じました。
決勝進出を決めた流経大柏には、見事という形容詞しか浮かんできません。決勝ではどういう試合を見せてくれるのか、非常に楽しみでした。今回は敗れてしまった佐賀東も、流れるようなパスでボールを前に運ぶ攻撃は、また観たいと思わせるものでした。選手権予選の動向も気にしていきたいと思います。
取材:コータロー
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今大会、佐賀東は旋風を巻き起こしましたね。九州も各県実力が拮抗してきて、どんどんレベルが上がっている感じがします。でも、勢いある相手をきっちり迎え撃つ流経大柏はさすがです。
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