仲間の輪の拡がり
先日、ある方々と食事をご一緒する機会がありました。一人は株式会社ランドマークという会社でアートディレクターをなさっている川田さん、もう一人は「クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナを考える会」代表の岩崎さんです。そしてこのお二人を私にご紹介くださった㈱かえるハウス社長の中村淳さんです。
川田さんはFOOTRACKというサッカーの痕跡を持った人間をつなぐフットボール・レーベルのメンバーでいらっしゃって、プロジェクトの第一弾としてドイツワールドカップ公認カメラマン岸本剛さんの撮影する「選手が出ないドイツW杯写真集」の出版に向けてがんばっておられます。有名選手が一切出てこないということで出版社が躊躇しているとのこと、それならばとサッカーを愛する人たちの署名を集めて出版社を口説こうという試みもやっています。私も早速署名しました!
写真展は2月18日をもって終了しているのですが、幸運にも私は拝見させていただくことができました。そしてこれはまさしくクリエイティブだと感じました。
これはスポーツフォトですが単なるスポーツフォトでないです。サッカーを愛する人なら必ず魂が揺さぶられるソウルフル・フォトです!私は高校サッカー専門で近場だけでこちょこちょ活動していますが、ときおり自然に触れながら俳句を詠んだりすることもあるのでこういった作品にはとても胸を打たれます。
確かに商売って考えますとそこはリアリズムが求められますよね。サッカーならやはりリアリズムは「プレー」ということになるでしょうから、カンナバーロの必殺タックルの瞬間やアンリのボレーシュートが決まった瞬間がたっぷり載っている方が・・・って思ってしまうのも無理のない話です。でも小説の世界にも田山花袋や永井荷風や武者小路実篤もいるようにサッカーの表現者(クリエイター)にもいろいろな方がいらっしゃいます。それぞれの作品にはそれぞれ訴えたいテーマがあって、これがたくさんいる多種多様なサッカー好きの人たちの心の琴線に触れるのです。
世の中ではクリエイティブを勘違いしている輩もたくさんいます。創造していないのに創造していると錯覚している人もどうもたくさんいるようです。私は真のクリエイティブはその創造しようとしている本人の不断の努力と不屈の闘志を絶対に必要とするのだと勝手に思い込んでいますが、この写真集には岸本さんの凄まじいクリエイティブ・エネルギーを感じます。吸って吐いてできたようなインスタントな作品とはわけが違います。
私はぜひこの写真集が出版されることを切に望みます。
そして、特段サッカーに興味がない方々もこの写真集でワールドカップが決して4年に1度のサッカーの世界チャンピオンを決める祭典という側面だけではないのだ、ということを地球的に感じてほしいなぁと思います。
また、「クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナを考える会」ですが、ついこの間の3月19日から今日25日までの日程で、チャリティーボールの寄付と交流のためサラエボ→デルベンタ→ザグレブへと行かれておりますので、代表の岩崎さんからこのお話が聞けたらくまぜみ蹴球見聞録でご紹介させていただこうと思います。
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