実践学園vs本郷
Kumazemi Report | 2007-01-21 |
平成19年度関東大会東京予選1回戦 |
実践学園高尾グラウンド(晴) |
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高尾にある実践学園グラウンドで行われたのですが、これがまたすごいグラウンドなんです。全面人工芝一面とれてフットサルコートみたいのもあります。さらに野球場、テニスコート、合宿所、部室・・・どれをとってもクラブなみです。しいて言うなら観客席下のコンクリートむき出しの部分にラバーでも貼っていただけたらいいかなと思いました。
ゲームは挑戦者本郷が先制し、実践学園が追う展開で始まりました。実践学園はしっかりした技術でボールを扱い、ダイレクトを多用して徐々に中盤を制圧していきます。中央では短いパス交換及びダイレクトプレーで本郷に寄せさせず、そこで創り出した時間にサイドを駆け上がらせてチャンスを作っていきます。このゲームでは実践学園5番の選手のサイドアタックはすごい迫力でした。
この展開を執拗に行う実践学園に対し、前半36分くらいだったと思いますが、サイドアタックしてきた選手を止めるため本郷DFがファウルを犯し、FKを与えてしまいます(写真下左)
実践学園の二人が何やら短い言葉を交わした後、低いライナー性のボールが打ち込まれ、混戦となったところを13番の選手が押し込みました。拡大するとわかりますが、この場面、実践学園4人に対して本郷は2人と、壁に数人立っているとはいえややゴール前が手薄だったような気がします。
このまま1対1で前半終了かと思いましたが、終了直前、本郷がビルドアップしようとしたところを実践学園8番の選手にインターセプトされ、そのままゴール前まで持ち込まれ冷静に決めれらてしまいました。結果論ですがこの時間帯に献上してしまったこの1点がその後本郷に重くのしかかったのではないかと思います。しかし、これも実践学園の中盤での速い寄せが本郷の焦りを誘った結果だと思います。
早くに先制されたものの前半のうちにきっちりひっくり返して折り返した実践学園は、後半持ち前の速いパス回し、素早いチェック、スピードに乗ったサイド攻撃に奪われたボールも自陣に来る前に奪い返す豊富な運動量で主導権を握って優位に試合を進めます。そして耐え切れなくなった本郷は後半20分に3点目を奪われます(写真下左)。
これも結果論ですが、実践学園はボールの落ちどころやルーズボールへの対処などセカンドボールの奪取で本郷を大きく上回っていたように見えました。寄せたり競ったりして邪魔しても邪魔しても転がったボールや地面に落ちたボールをマイボールにできない状態はかなり苦しかったと思います。ここは五分五分の勝負に持ち込まないと余計に疲労もしますし、精神的に追い詰められてしまいます。ここらへんが強豪校のしたたかなところですね。
右の写真は視野の広い本郷の7番の選手がロングフィードで劣勢な局面の打開を図るシーンです。
本郷にはこの視野の広い7番の中盤の選手に加え、前線に9番と11番の2枚のすばらしい選手がいますので、総体予選では生まれ変わってくるでしょう。
実践学園は8番の選手を基点にサイドスペースを有効に使った攻撃を武器に次は国士舘と戦います。国士舘はそう簡単にはさせてくれないのでタイトなゲームになると思いますが、2回戦屈指の好カードですのですばらしいパフォーマンスを期待しています。
kumazemi's favorite players 2007:実践学園の8番
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