高校生の皆様、ありがとうございます。
ゲームの取材では必ずどちらか一方の敗北を観ることになります。ここの写真にもある準決勝で敗れてグラウンドにうっ伏せて涙する国士舘高校の選手を見て、私の小学校1年の長男がぽつりと「おにいちゃんも泣くんだね」と言って神妙な顔つきになりました。
息子を取材に連れて行くときには「上手なおにいちゃんのサッカー見に行こうね」と半分騙して?連れ出すわけですが、その上手なおにいちゃんのこのシーンを目の前で見て、サッカーは楽しいスポーツなんだけど何か言いようのない過酷なものが存在するんだないうことを感じたのかもしれません。
私が高校サッカーのファンである理由は、たた一つだけで、それは皆さんのプレーが胸を打つからです。胸を打つというのは、そのゲームで繰り広げられるひたむきなプレーだけでなく、選手には選手の、指導者には指導者の、ご父兄にはご父兄のそれぞれの思いがストーリーを形成し、それが一つ一つのプレーに凝縮されて私の内面に激しくぶつかってくるからです。たぶん、これはみんなと同じくサッカー部に所属していた私の高校時代にその要因があると思っています。
私は評論家でもスカウトでもないので、皆さんがプロや強豪アマで通用するかどうかにはあまり興味がありません(というよりそれを見抜く分析力も眼力もないのでわかりません)。ただ、続けてほしい、サッカーに関わり続けて欲しいという思いは強いです。
Jリーグのレベルを上げることあるいは日本代表がワールドカップに出ていい成績を収めることにつながるかという観点のみで高校サッカーを観れば、高校サッカーは単なる高校生のサッカーゲームでしょう。でも、日本のプロの試合に、デンジャラスなファウル、不必要に手を使ったプレー、くだらない罵り合いがふんだんに出てくる今の状況からすれば、子どもにはちょっとくらい寒くて遠くても高校サッカーを見せた方がいいです。
親として一番困るのは、日頃口すっぱくして子どもに注意していることを、大人からもろに見せつけられることです。
私は皆さんがこのような大人にはならないよう、高校サッカーに打ち込む3年弱の間がきちんとした大人に成長してその後の人生をよりよいものにするための道程となるよう願っています。
今日の日記の最後になりますが、選手権予選で観させていただいた各高校のサッカー部の皆さんに感謝したいことがあります。
それは、私の息子がマシューズやシザースを覚えたのは、私からのありがた迷惑の休日コーチングでも通っている少年団での指導でもなく、皆さんが彼の目の前でカッコよく披露してくれたおかげだという点です。
百聞は一見にしかずとはよく言ったもので、手取り足取りガミガミ教えなくても、リアリティを感じながら見ることができる機会を与えれば、子どもってすぐ覚えてしまうものなのですね。また、一つ勉強になりました。
胸を打つ実際のプレーに積み重なっている各校のストーリー、そして子どもの教育にも効果がある高校サッカー、これからも応援し続けて行きます!
Kumazemi-san
今年の東京地区高校サッカーも、来年の関東大会を目指す新人戦が最後となりましたが、Kumazemi-sanの登場で一味違った形で高校サッカーを応援することが出来て大変感謝しています。ネットの掲示板等では無責任な情報が多い中で、このサイトは観戦レポートが公平かつ教育的で他のサッカーファンに推薦したくなる”一押し”見聞録です。特に敗戦チームへのコメントは次につながる大きな励ましになったと思います。今後も高校サッカーが良い方向に発展していくためにもKumazemi-sanの観戦力を発揮していってください。
投稿: fuji-to | 2006年11月26日 (日) 07:27
その通りですね。感動しました。 これからもKumazemi蹴球見聞録を応援してます。
投稿: も! | 2006年11月26日 (日) 21:27
いつも楽しく拝見しております!
13年ぶりの全国、暁星がどこまでいくか本当に楽しみです。
ところでfavorite playersのphotoを是非拝見いたしたく、メールを送っていただければと思います。宜しくお願いいたします。
投稿: 東京サッカーfan | 2006年11月27日 (月) 15:11
メールアドレス入れ忘れました。
parttimelover55@aol.comです。
投稿: 東京サッカーfan | 2006年11月27日 (月) 15:18