関東大学リーグでプレーするということ
前登録チーム |
高校出身 |
(東京) |
クラブ出身 |
(東京) |
関東大学リーグ一部 |
319 |
(51) |
78 |
(12) |
関東大学リーグ二部 |
342 |
(56) |
36 |
(9) |
関東大学リーグ計 |
661 |
(107) |
114 |
(21) |
上表は関東大学リーグのメンバー登録者に限っての出身母体に関する表です。リーグ全体で高校サッカー出身者とクラブユース出身者の比率は一部リーグでは80.3対19.7、二部リーグでは90.5対9.5、リーグ全体では85.3対14.7という構成になっています。
私は東京在住なので関東大学リーグ登録メンバーに占める東京出身者に絞ってみたところ、一部リーグで63名、二部リーグで65名、リーグ全体では129名となっていますので全体に占める東京出身者は約16.6%です。
で、このような構成比を調べたところであーそうなのって感じで終わりになったちゃいますので、東京の高校サッカー出身者にフォーカスしてどのくらいのレベルの選手が関東大学リーグに行っているのか国体選抜をファクターにして調べてみました。
国体東京選抜 |
国体選抜候補 |
その他 |
23 |
9 |
96 |
関東大学リーグに進んだ128名のうち23名は国体東京選抜になっていて、候補まで合わせると32名となり実に25%を占めます。また、関東大学リーグ一部に限っては63名の内27名が国体東京選抜及び候補者ですから42.8%にも及びます。で、余談ですがこの27名のうち中学校の出身者は7名いますが、高校の附属中が3名含まれておりますので実質4名です。その他は全員クラブ出身です。したがってジュニアユース年代は圧倒的にクラブが中学校を凌駕しています。
ちなみに現在の大学1年生~4年生にあたる年代で高校卒業してすぐにプロに行ったのは5名、JFLに行ったのは4名です。この合わせた9名の内5名は国体東京選抜ないし候補でしたが、クラブユース出身者はいませんでした。
こう見ますとセレクションで条件設定していることもあるかと思いますが、関東大学リーグ一部でプレーするには国体選抜レベルの技術、持久力、戦術理解力が必要なことがあらてめて浮き彫りになりました。
ただ、関東大学リーグ二部に視点を移すと東京出身者65名の中に都立高校サッカー部出身者が15名いることを見落としてはいけません。
例え強豪校に所属してなくとも、しっかりした基本技術と志があれば、大学だけでなく地域リーグも含めて上のカテゴリーに挑戦することは可能です。
まずは地域選抜に選ばれるようがんばって、そこで思い切り目立ってみましょう。
しかし、こう見るとJリーガーとは技術、戦術理解力、持久力、体幹強度そして「運」がみな揃った選ばれし凄まじい人たちであることがよーくわかりました。小学生の子供達に軽々しく「プロ目指そう」などど言えなくなりました・・・
面白い数字ですね。といいますか、よく調べましたね。凄いです。
スペインでは日本以上にサッカーが盛んですから、プロを目指すということはとても難しいです。その点をスペイン人はよく分かっているからなのか、「プロを目指そう!」とは簡単には口にしません。そして、謙虚に等身大の自分たちのサッカーを毎日楽しむことに集中しています。
それに比べると、日本というのは何故か全員が一番上を目指そうとしますよね。それはまるで、日本人全員が「東大が一番凄い」と認識しているのと同じです。
けど、サッカーにしても勉強にしても、各自のレベルや好みによって目指すものが違ってもいいのではないでしょうか。
投稿: バルセロナのNAOTO | 2006年9月15日 (金) 18:47
NAOTOさん
「謙虚に等身大の自分たちのサッカーを楽しむ風土」。こういった文化が自然に根付いているところが強豪国ならではですね。さすがはサッカー先進国です。私もいろいろな方向があっていいと思いますし、どの方向も尊重されるべきだと思います。一度でいいからバルセロナに行って、その様子をこの目で観てみたいです。
投稿: kumazemi | 2006年9月16日 (土) 00:31