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2013年11月22日 (金)

國學院久我山vs駒澤大学高

Kumazemi Report 2013-11-16
第92回全国選手権東京Bブロック決勝
味の素フィールド西が丘(晴)
國學院久我山   vs   駒澤大学高
4
2 前半 0
2 後半 0
0

Aブロック決勝の興奮冷めやらぬ中、Bブロックの決勝が行われます。全国への切符をかけた最後の戦いは駒澤大学高校と國學院久我山となりました。インターハイ準々決勝で一度マッチアップしており、その時は久我山が1-0と勝利をしています。

準決勝で帝京をPK戦の末破り決勝まで勝ちあがってきた駒澤は、決して派手ではありませんが、対人に強いDF陣やスピードあふれる前線の選手がどこまで久我山を追い詰めることが出来るか、一方、久我山は久我山サッカー史の中でも攻守ともにバランスが整ったチームの仕上がりで魅了するサッカーに加え、「強い」サッカーで駒澤のゴールのカギをどうこじ開けるかが注目の一戦となりました。

序盤、駒澤は久我山のポゼッションサッカーを封じるために前線からのハイプレッシャーをかけ球際の激しさはもちろんのこと、特に中盤14番小田君、7番渡辺君に良い形でボールが入らないよう、この2人に対して激しく寄せていきます。しかし、この試合で異彩を放った11番松村君が躍動します。

1

前半13分でした、駒澤DFのクリアボールをワントラップするとそのままペナルティーエリア付近から思いっきり右足を不振りぬきます。ドライブ回転したシュートがゴールに突き刺さり1-0とします。ある意味らしくない豪快なゴール、これこそが今年の久我山を象徴しているといっても良いかもしれません。華麗なパスワークから人とボールが流れるように連動していくサッカーに加え、大胆さや強引さが際立ちます。この1点で完全にペースを握った久我山は26分にも右サイドからのセンタリングをニアサイドで11番松村君がゴールを決め2-0とします。

後半、駒澤は攻めへ転じねばならい状況から9番の選手と投入し、前半序盤同様に圧力をかけていきます。後半10分過ぎからロングボールやサイドからの突破を試み幾度となくチャンスを演出します。14分にはスローインから6番の藤田君がヘディングでゴールを狙いますが久我山GKに阻まれてしまいます。後半20分まで駒澤の迫力ある猛攻を何とか無失点で防ぐと後半23分でした、CKからまたも11番松村君がニアサイドでヘディングをあわせ3-0と突き放します。ここから更にギアを入れたのは久我山キャプテンの7番渡辺君でした。

2

特筆すべきは、前への推進力です。一般的には後ろから来たボールは足元におさめて、相手を背負ってパスorドリブルという選択肢になるところを彼は「受けながらかわす」技術でプレーが途切れないのです。パスを受ける前のスペースの確認、体の向き、ファーストタッチの位置が瞬時に判断できてこそのプレーは相当なものだと感じました。また、トップスピードに入った時でも体の軸がブレないためスピードを緩めることなく左右へのボディフェイントで一瞬にして相手を置き去りにしてしまいます。後半33分にはペナルティエリア内でDF2枚をかわすと自らのゴールで勝負を決定づけ全国への切符を手にしました。

久我山は攻撃陣が目立ちがちですが、守備陣の安定も目を見張りました。プレーの予測、間合い、タイミングに優れており、駒澤10番大川君を中心とするアタッカー陣を完璧に抑えていました。特に左サイド3番加藤君は大川君と対峙することが多かったと思いますが、試合終盤においても走力が落ちることなく安定したプレーを見せてくれました。また、チーム全体としても守備意識の高さ、とくに相手ボールになった際の追い込み方やスペースの消し方が整理されており、この試合、駒澤は窮屈な戦い方を余儀なくされました。

インターハイに続けて選手権の切符を手にした久我山、インターハイではベスト16で悔しい思いをしただけに、今大会では是非頂点を目指して頑張ってもらいたいと思います。

開幕戦からの登場となった久我山は熊本代表の熊本国府との対戦が決定しました。東京サッカーの復権を期待しています。

最後に駒澤の応援席を掲載いたします。これはすごいです。

3

取材:TEAM kumazemi

2013年11月20日 (水)

修徳vs成立学園

Kumazemi Report 2013-11-16
第92回全国選手権東京Aブロック決勝
味の素フィールド西が丘(晴)
修徳   vs   成立学園
4
1 前半 0
2 後半 3
0 延前 0
1 延後 0
3

天候も例年になく素晴らしく、雲一つない青空のもといよいよ今年の選手権都大会も決勝を残すのみとなりました。決勝にはA・Bブロックともに競合私立4校が残っていることもあり、会場には開門前からチケットを求める長蛇の列が見られました。1試合目開始時点でチケット完売とのこと、それだけ注目の決勝戦であることがうかがい知れます。

さて、Aブロック決勝は成立学園と修徳高校のビッグマッチが実現しました。成立は細かいパス回しから前線が連動してスペースを生み出し、その空いたスペースを畳み掛けるように有効活用するサッカー、対する修徳は6番久保君、8番池田君の両ボランチを軸に相手攻撃の芽を早め早めに摘んでいくプレッシングサッカー、ともにスタイルの違うサッカーを得意とします。

互いに決勝までの道のりは決して楽なものではなく、この試合の勝敗を分けるのは体力・技術を超えた精神力や運をも呼び込むことが重要になることは容易に想像できました。

試合開始直後から予想通り成立のポゼッションサッカーが目を見張ります。細かいパスを何本も経由し、DFラインの4番、5番からのクサビが入ると一気に攻撃陣がスピードアップするあたりの迫力、また、DFラインからのクサビを10番浅野君が受ける際に、その空いたスペースに8番や7番、6番の選手がスイッチングするあたりの戦術は修徳DFの的を絞らせずマークのズレを生じさせます。更に成立11番の中村君は大柄な選手ながら、準決勝同様に足元の技術・縦へのスピードで左サイドを切り裂く突破を何度も仕掛けチャンスメイクします。

一方修徳は、守備に回る時間が多く、サイドアタッカー7番佐藤君・11番小野寺君も低い位置でしかボールが持てず得意のカウンターも単発に終わってしまいます。

しかし、修徳はこの状況を一人の選手が打破します。前半30分に左サイドの5番から10番にパスが出ると、このパスをスルー、9番がワンツーで返すと10番は細かい足裏でのドリブルからエリアに侵入したかと思った瞬間につま先でのシュートを放ちます。密集したエリア内でさらにタイミングをずらされた成立GKも必死でセーブしようとしますが、ボールはするりとGKの手を抜け左隅ゴールネットを揺らし先制点を奪取します。

1

このプレー、10番田上君の状況判断、瞬時のアイデア、それを具現化した技術、またそれらを共有した周りの選手が生み出したスーパープレーでした。前半のワンチャンスをものにした修徳はさすがです。

後半、まずチャンスを迎えたのは修徳でした。8分に7番佐藤君が右サイドから中央に空いたスペースへ切り込むと前線で待ち構えていた11番にスルーパス、得意の左足からゴールが生まれます。

しかし、ここからでした。筋書きのないドラマとはまさにこのこと、誰もが予想だにしないゲーム展開が待っていました。

後のない成立は前線7番に代えて2年生の上田君を投入します。上田君の左足の精度は折り紙つき、この試合を動かします。後半18分にゴールラインぎりぎりのところに流れたボールをダイレクトでセンタリングを上げるとそこに待っていた10番浅野君の頭にドンピシャであわせ1点を返します。さらに33分、ミドルレンジから左足を振りぬくとアウト回転したボールがゴールネットを揺らし同点とします。あの場面で良くも冷静にあんなシュートが撃てるなと、2年生にして大器の片りんを見せます。さらに畳み掛ける成立は35分、4番の内田君(2年)がオーバーラップを見せ、ゴール前で19番町田君(2年)が粘って落としたボールに反応し右足を振りぬくと、何とゴール上段に突き刺さり3-2と逆転劇を演じてみせます。この20分で試合をひっくり返す成立の攻撃力、何というチームでしょうか。しかも全て2年生が演出しているのです。

逆に修徳は勝利を掴み取ったと思いきや一転して絶望の淵に追いやられます。

会場中、もしかしたら両チームともに成立の優勝を描いたのではないでしょうか。このドラマを演じる選手たちとて、少なからず同じ気持ちだったかもしれません。しかし、誰一人として最後の笛が鳴り響くまで走りを止めません。身体が勝手に動いている感覚でしょうか。時計は刻一刻と進む中、後半ロスタイム1分、修徳はゴールまではだいぶ距離がありましたが10番田上君がハーフウェイ付近からのFKをゴール前にあげると、そのボールに反応した成立の壁に当たるとボールはゴール方向へ向かいます。「まさか・・・」、そのまさかで何とゴールネットを揺らしてしまい、同点に追いつくのです。両チームともに天国と地獄をこの30分弱で味合うことになるとはゆめゆめ思ってもみなかったでしょう。ベンチの選手たちは、まだ試合も終わってもいないのに大泣きし、両手をあわせ祈ったり、とにかく仲間にすべてを託し延長戦へ送り出します。

延長戦に入り、どちらの選手も立っているのがやっとのような状態でしたが、修徳14番関君が延長後半4分にこの試合に終止符を打つゴールを奪います。右サイドで受けた14番関君は縦、縦へ仕掛け、成立DFを揺さぶります。約100分を戦い抜いた成立DFの足が関君のスピードについていけず、GKと1対1の状況を作り出すとアウトフロントから放たれたボールはスライス回転をしながら右隅へ吸い込まれ4-3と逆転し勝利を手繰り寄せます。

2

ゴールを決めた瞬間、普通なら応援してくれているみんなのところに全員で走って行って喜びを爆発させるところですが、約100分を走りぬいた選手にはそんな体力はどこにも残っていませんでした。その場でガッツポーズするのが精いっぱい、そう感じました。

試合終了のホイッスルがコートに鳴り響き、全国行の切符は修徳が掴み取りました。

観客からはいつまでも、いつまでも鳴りやまない拍手が選手たちを包み、勝った方も負けた方も顔をくしゃくしゃにしているシーンが印象的でした。

今シーズンではだれもが認めるベストバウトであることは疑いの余地はありませんね。

筆者私的な感想ですが、修徳7番佐藤君は昨年から先発で出るくらいポテンシャルの高い選手ではありましたが、最終学年となり攻撃の核としての自覚が彼をより大きく成長させているように感じました。

また、この試合をよくよく振り返ってみると、修徳8番キャプテンの池田君のボールタッチ数が極端に少ないことに気づかされます。修徳の攻守の切り替えには欠かせない選手ですが、この決勝戦は成立の得意とするスペースへの抜け出し、そのスペースを消すために走り回ったのです。そう考えるとサッカーは更に深いスポーツだなと改めて思い知らされました。

さて、東京A代表の修徳高校は、来年1月2日(木)に滋賀県代表の綾羽高校と駒沢陸上競技場での対戦が決定しました。全国での大暴れを期待したいと思います。

取材:TEAM kumazemi 

2013年11月10日 (日)

修徳vs東海大菅生

Kumazemi Report 2013-11-09
第92回全国選手権東京Aブロック準決勝
味の素フィールド西が丘(曇り)
修徳   vs   東海大菅生
0
0 前半 0
0 後半 0
0 延前 0
0 延後 0
0
3 PK 0

Aブロック準決勝二試合目は、準々決勝で関東大会東京都代表の東久留米総合をPKの末撃破した東海大菅生高校と昨年の選手権都大会覇者の修徳高校との対戦となりました。

サイドからの切り崩しが持ち味としている点、守備の意識の高さ、両チームともに同じようなスタイルなだけでどのような展開になるか戦前から非常に楽しみな一戦です。

試合序盤から互いにDFの背後、サイドからの仕掛けで切り崩しを試みますが互いの戦い方を研究し尽くしており、攻撃の芽を早め早めに高い位置から潰しにかかります。そんな攻防が続く中、前半終了間際に修徳はスピードスターの7番佐藤君が中央へカットインすると14番とのワンツーからシュートを放ちますが、GK正面で得点をあげることができません。東海大菅生はセカンドボールがなかなか拾えない前半となりましたが、次のプレーへの予測、準備が整理されており非常にバランスのとれたDFラインだと感じました。

後半に入ると修徳はエース10番の田上君を投入します。この起用で修徳のボールポゼッションがより上がったように見え、攻撃に厚みが増します。25分には14番、10番、9番の連携からGKとの1対1の場面を作りますが、ここは東海大菅生のGK田中君がビッグセーブで得点を与えません。大柄なGKではありませんが、咄嗟の判断や出だしのスピード、素晴らしい選手です。30分には修徳7番佐藤君のサイド突破から絶妙なクロスが上がると9番加藤君がフリーでシュートを放ちますがバーを大きくそれてしまいます。修徳は後半20分過ぎからの猛攻をしかけ幾度となくチャンスを演出するも、東海大菅生のしぶとい守備に対しなかなかゴールを奪えないまま後半が終了します。

延長戦に入っても修徳の猛攻を東海大菅生が粘り強く守る図式は変わらず得点が生まれないままPK戦までもつれ込みます。PK戦で勝敗を決めるにはあまりにも酷でしたが、この勝負、修徳高校に軍配があがりました。

私のこんな拙い文章では伝わりにくいのですが、この試合、選手は文字通り死闘を繰り広げました。各選手が走りに走り抜き足をつらせる選手が多数出たり、東海大菅生キャプテン榎戸君の流血しながらも、修徳6番の久保君は負傷にも関わらず最後まで走り抜けたこと。とにかく見るものを熱くさせる要素しかありませんでした。

この試合、一番印象に残っているシーンは、PK戦の修徳3人目のキッカー久保君でした。試合中の負傷、足をつらせるなど満身創痍の中でキッカーを努めた彼、それを託した岩本監督、「お前で勝つぞ!!」そんなメッセージが込められたシーンだったように思います。久保君がPKを成功させた直後のガッツポーズは今思い返すだけで鳥肌ものです。

それもこれも東海大菅生という素晴らしい好敵手がいたからこそです、東海大菅生はメンバーの中に2年生が多数入っていたようなので、この悔しさを是非次につなげてもらいたいと思います。

修徳高校は11月16日(土)にインターハイ東京都の覇者である成立学園と全国行の切符を争うことになりました。熱いゲームになることは間違いありません。

取材:おび天

2013年11月 9日 (土)

成立学園vs東海大高輪台

Kumazemi Report 2013-11-09
第92回全国選手権東京Aブロック準決勝
味の素フィールド西が丘(曇り)
成立学園   vs   東海大高輪台
2
1 前半 0
1 後半 0
0

いよいよ第92回高校サッカー選手権、東京都大会も準決勝を迎えました。

夏のインターハイ東京都の覇者である成立学園と都予選の2試合をいずれも1点差の僅差で勝ち上がってきた東海大高輪台の対戦となりました。

東海大高輪台はインターハイ準々決勝で帝京との激戦(PKで帝京勝利)を観戦して以来となりますが、あの一戦でポテンシャルの高さは誰もが認めるチームだと思います。

成立は8番の金子君と東海大高輪台は7番の吉野君の出来によって試合が動くかなという思いでキックオフを迎えました。

試合巧者、試合序盤からペースを握ったのは成立でした。細かいショートパスを織り交ぜながらリズムを作り、中央から組み立てます。しかし、東海大高輪台は逆にこういう展開になることが分かっていたのか、最後のところでDF陣がしっかり寄せきることでチャンスを演出させません。

試合が動いたのは前半24分でした。成立は右サイド深い所から得たFKを9番がゴール前にあげると、そこにヘディングであわせたのは10番の浅野君。一瞬空中で止まったようにも見える滞空時間であわせたボールはゆっくりとゴールネットを揺らし1-0とします。東海大高輪台はこの1点に動揺したのか、ややボールウォッチャーになる場面が見られ、28分と32分には成立のシュートがゴールポストを叩き肝を冷やします。

34分には成立10番の浅野君がスルーパスに抜け出しますが、ペナルティーエリア外で東海大高輪台GKが決死のタックル、やや厳しいのでは?とも思いましたが、主審が退場を命じます。

思わぬ形で10人での戦いを余儀なくされた東海大高輪台でしたが後半が始まると、前半とは打って変わって見違える動きを見せます。

6分にはDFラインからのオーバーラップで2番の選手からクロスが上がると、9番金子君がコースを狙ってゴールへのパスを出します。「ゴールへパスを出す」、そのくらい慎重に狙い澄ましたシュートだったように思います。これは決まったかと思いましたが、わずかに枠を外れ、同点のチャンスを逃してしまいます。この猛攻にやや押され気味の成立は前半にリズムを作った立役者でもある9番根本君のボールタッチ数がかなり減っていたように見えました。主観ですが、後半15分までに同点に追いつくことが出来たら、このゲームは本当にどちらに転ぶか分からないと思いながらドキドキしていました。

しかし、そんな雰囲気を一蹴するゴールが生まれます。成立は16分に11番の選手がサイドから中央へ小刻みにカットインしてくると、ペナルティーエリアあたりから右足を振りぬきゴール左隅へ突きさし2-0とします。ゴールを決めた11番の中村君は大柄ながら足元の技術が抜きんでていて、DF陣としてはなかなか飛び込めない間合いだったと思います。あきらめない東海大高輪台は38分に9番金子君が左足ハーフボレーでシュートを試みますが、成立GKのファインセーブでなかなか差を詰めることが出来ません。刻一刻と時計の針は進み、2-0のまま試合終了となりました。

サッカーに「たられば」は禁物なことは重々承知しています。しかし、東海大高輪台の後半のあの闘志を見てしまうと、どうしても11人でやらせてあげたかった、そう思ってしまいます。60分間を10人で戦い抜いた東海大高輪台はセミファイナリストとして堂々たる試合を見せてくれました。

成立は、インターハイでもチーム力の高さを十分に発揮しましたが、この試合を見る限りチーム力に加え、個人の能力が格段に上がっているように感じました。東京都Aブロック代表を決める大一番は11月16日(土)に前回大会覇者の修徳高校との対戦となりました。互いに調子を上げてきている両チームなだけに素晴らしいゲームが期待できそうです。

取材:おび天