かえつ有明vs東京成徳
Kumazemi Report | 2012-06-10 |
平成24年度高校総体都大会2次トーナメント1回戦 |
都東久留米総合高グラウンド(晴) |
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今日から総体都大会2次トーナメントが始まりました。東久留米総合高会場では東の正大関と同じ東の張出大関がぶつかりました。
序盤は東京成徳が押し気味でキャプテン7番の選手とエース10番も選手のホットラインで攻め立てます。かえつ有明はガンガン出てくる相手に合わせず自分たちのペースで組み立て、同じく10番の選手と7番の選手が高い技術をいかんなく発揮、相撲で言うともろざしを狙いにくる相手をいなしながら得意の四つ相撲に持っていこうという感じに映りました。
すると東京成徳ペースだった前半9分、この日最初と言っていい右からの展開から得たチャンスで、かえつ有明FW9番の選手が正確に流し込み、かえつ有明が先制します。前へ前へと出てくる相手を受け止めながらワンチャンスをきっちり決めるところはさすが正大関です。
ここから流れは一転、高いボール保持力と素早いサポートで形成する三角形でかえつ有明がゲームを支配します。かえつ有明はコンパクトな陣形を維持して高い位置でボールを奪取するため、中盤がずるずる下がらないよう声を出し合って選手間の距離を測りながらプレーしていました。前半はこのまま終了します。
後半に入ってもかえつ有明は速い集散と確実なサポートで五分五分の局面を可能な限り避けるサッカーを展開します。やはりこのレベルは苦し紛れに放り込んで何とかしてくれ!的なサッカーはしません。対する東京成徳も後半18分に選手を2名入れ替えて打開を図ります。
そして後半26分、またも右からの展開からショートパス交換にヒールを使ったスイッチが見事に決まってGKと1対1、これを18番の選手が落ち着いて決めて2対0になります。
しかし、高校サッカーは本当にわかりません。この1分後の後半27分、私がノートにかえつ有明の2点目を記録してすっと顔上げたら、東京成徳エース10番の選手が中央から蹴り込もうとしている場面になってて、あっと思ったらボールがゴールに吸い込まれて東京成徳が1点返します。これで何となくゲームがわからなくなくなってきたようなムードになります。
ここから交代で入ってきた東京成徳15番の選手がガンガン仕掛けて突破を図り、あれだけコンパクトにまとまっていたかえつ有明の選手間距離を微妙に狂わせ、ていきます。リードしているかえつ有明があっぷあっぷの状態になっていく感じが見て取れました。そしてこんな流れの中の後半34分、東京成徳の左サイドからの攻撃でこの15番の選手が粘り、かえつ有明の守備陣が一瞬立ってしまったところを見逃さず右足を振り抜いて同点ゴールを決めます。
よもやの同点劇に東京成徳は沸き上がり押せ押せになりますが、この2分後に2枚目のイエローで1人退場者を出してしまい、10人となります。しかし、かえつ有明も勝ち越すことができず、ゲームは延長に入りました。サッカーではえてして退場者を出して1人少ない方が流れを掴むことがありますが、このゲームでも東京成徳は延長前後半互角に渡り合い、決着はPK戦となります。
PK戦では全員がきっちり決めたかえつ有明が5対3で勝ち上がり、2点差を追いついた東京成徳もここで力尽きました。
それにしても東京成徳はさわやかなチームですね。リードされてる焦りからミスも出てしまいましたが、仲間を攻めるような声は極力出さず、チームの雰囲気が悪くならないようにしてました。すばらしいです。選手権予選がんばってください。
kumazemi's favorite players 2012:東京成徳の7番
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