国士舘vs國學院久我山
Kumazemi Report | 2012-05-20 |
平成24年度高校総体都大会1次(F)2回戦 |
清瀬内山グラウンド(晴) |
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清瀬内山グランドの第1試合は國學院久我山と国士舘という強豪同士の顔合わせとなりました。
久我山は序盤から華麗なパス回しでゴール前まで展開、すると前半9分にフリーでいた9番の選手がペナルティエリア手前右スペースでボールを受けてシュートまで持ち込みます。
立ち上がりからボールを支配する久我山は前半19分、中央でのショートパス交換から右サイドでスペースを狙っていた久我山9番の選手にボール供給、するとこの9番の選手がゴール左隅に鋭いシュートを決め久我山が先制します。
先制された国士舘は、カウンター気味にサイド攻撃を試みますが、なかなか決定機を演出できません。このような展開の中の前半27分、久我山は中央からサイドへ、中央からサイドへとボールを動かして国士舘を揺さ振ります。すると、久我山10番の選手が、ペナルティエリアに入ったあたりで受けたラストパスを落ち着いて蹴りこみ、久我山が追加点をもぎ取ります。
前半30分までに2対0となり、久我山完勝のペースになってしまうのかと感じさせるような展開ではありましたが、国士舘も踏ん張ります。そして前半37分、国士舘は左サイドからの展開からバイタルエリアにいた11番の選手にボールが渡り、この選手が相手DFを引き付け、左に走りこんだ10番の選手にパスを出すと、この10番の選手が久我山DFのスライディングタックルを交わすように左隅に決め、国士舘が1点返します。
1点差で迎えた後半開始早々の2分でした。、国士舘は左サイドからドリブルでペナルティエリア内に侵入したところを久我山DFが必死のスライディングで止めにかかりますが、ここでホイッスルが鳴り、国士舘のPKとなります。このPKを国士館は落ち着いて決め、試合は振り出しに戻ります。
このPKのから久我山が前半とは異なるムードになっていくのを少し感じましたが、それでも全国にその名が知れる両校は一歩も引かず激しいゲームになります。後半18分には久我山20番の選手が10番からのパスを受けてペナルティエリアにドリブルで切り込むも国士館DFが4人がかりで止めにいく場面もありました。一方、国士舘は後半37分、右サイドから出たグラウンダーのパスにフリーだった18番の選手が反応、シュートを打ちましたが、これはわずかに枠を捕らえることができません。
そして誰もが延長戦を予感していた後半38分、ゴール左手前ペナルティエリア内での久我山DFのスライディングに、無情のイエローカードが出てしまい、再び国士館にPKが与えられます。国士舘はこのPKをゴール左に落ち着いて決め、残り時間の久我山の攻撃もきっちり押さえ込んだ国士館が逆転で勝利しました。
ボールゲームには「流れ」というものがあります。これは、ピッチ内の選手だけではどうにもならないケースもあります。そして、この「流れ」はちょっとした出来事や時間の経過と共に変わります。この試合にもそういうボールゲームの持つ魔性を感じました。しかし、このゲームに限って言えば、高い技術力と強靭な精神力を持つ両校だからこそこういう流れになったのではないかとも解釈することもできます。
国士舘イレブンはインハイ目指して久我山の分まで暴れまわって欲しいです。
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